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川崎汽船(9107) 88点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

川崎汽船株式会社は、1919年に設立され、1950年に上場した海運業界の大手企業の一つです。主な事業は、ドライバルク(31%)、エネルギー資源(11%)、製品物流(57%)にわたり、特に自動車船や電力炭船で強みを発揮しています。2024年3月期の売上高は9623億円、営業利益は847億円です。近年、コンテナ船事業は統合されており、安定的な収益を確保しています。さらに、株主還元を強化しており、500億円以上の自己株買いを実施しています。

2. 安定した成長の有無

川崎汽船は、堅実な財務基盤を持ち、自己資本比率は76.1%と非常に高いです。売上は順調に成長しており、特に自動車船部門が好調です。さらに、長期的なエネルギー資源契約や円安の恩恵を受けています。株主還元についても積極的で、自己株買いや増配を通じて株主利益を重視しています。全体として、安定的な成長が見込まれます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は9623億円、営業利益は847億円となっており、前年同期比で成長しています。今後も売上は順調に推移し、2025年3月期には1兆500億円の売上高と1050億円の営業利益が予測されています。成長率は堅調で、エネルギー部門の安定性や輸出関連の需要増が背景にあります。

4. 現在の株価

2024年9月時点での株価は2346円、時価総額は1兆4043億円です。総資産は2兆1459億円、自己資本は1兆6320億円となっており、非常に高い財務健全性を示しています。自己資本比率は76.1%で、安定した財務状況が株価の信頼性を支えています。

5. キャッシュフロー、現金

2024年3月期の営業キャッシュフローは2030億円、投資キャッシュフローは-669億円、財務キャッシュフローは-2237億円です。現金および現金同等物は2694億円と、十分な流動性を確保しています。営業キャッシュフローがプラスで安定しており、財務状況も健全です。

6. 配当性向

川崎汽船の配当金は、2024年9月期に42.5~45円の予想がされています。過去には一株あたり600円の高い配当を行っており、今後も安定的な配当が期待できます。配当性向は20%以上を維持しており、株主還元に積極的です。

7. 各項目の採点と理由

  • 業績と財務(20点中18点): 財務状況は堅調で、安定した成長を続けているが、外部環境に影響を受けやすい。

  • 株価の安定性(20点中17点): 為替の影響が大きく、やや不安定な面もあるが、基本的には安定している。

  • 成長性(20点中16点): エネルギー分野や自動車船の強みを活かし成長しているが、成長スピードは穏やか。

  • 業界地位と競争力(20点中19点): 海運大手3社の一角であり、特に自動車船での競争力が高い。

  • 配当性向と株主還元(20点中18点): 高い配当性向と積極的な株主還元姿勢が評価される。

8. 総合評価(100点満点中)

88点
川崎汽船は安定した財務基盤と成長性を持ち、特に配当や株主還元に積極的です。外部要因による影響を考慮しつつも、安定した長期投資先として魅力があります。

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