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大林組(1802) 88点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

大林組は1936年に設立され、1958年に上場しました。関西発祥の最大手ゼネコンの一つで、首都圏でも大型建築・土木プロジェクトに多くの実績を持ちます。主な事業は建設(売上比率95%、利益率3%)、不動産開発(売上比率3%、利益率25%)、その他(売上比率2%、利益率2%)です。また、海外事業にも注力しており、売上の25%が海外市場からの収益です。株購入の総合評価としては、安定した財務基盤と高い成長性を持つが、建設業界全体の景気や投資動向に影響されやすい面があります。

2. 安定した成長の有無

大林組の財務状況は健全で、自己資本比率は37.8%と安定しています。株主還元にも積極的で、2024年3月期には1株あたり54円の配当が行われました。売上と利益は堅調に推移しており、特に建築や土木工事の採算性が向上していることから、今後の成長も期待されています。安定した受注残もあり、成長の持続が見込まれます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の大林組の売上高は2兆3251億円、営業利益は793億円でした。過去数年間は安定した成長を続けており、2025年3月期には売上高2兆5100億円、営業利益930億円が予想されています。時価総額は1兆3506億円、総資産は2兆9488億円です。成長見通しは良好で、安定した事業展開が期待されます。

4. 現在の株価

2024年8月時点の大林組の時価総額は1兆3506億円、総資産は2兆9488億円、自己資本は1兆1156億円です。自己資本比率は37.8%と高く、財務基盤の安定性が強みです。株価は1585.5円から2063.5円の範囲で推移しており、特に再開発やインフラプロジェクトの進展により、今後も堅調な推移が期待されています。

5. キャッシュフロー、現金

2024年3月期の営業キャッシュフローは503億円と堅調で、投資キャッシュフローは-844億円であり、積極的な投資活動が続いています。財務キャッシュフローは-519億円であり、資本構成の調整が進んでいます。現金及び現金同等物は3266億円で、流動性も十分に確保されています。

6. 配当性向

大林組は配当性向も安定しており、2024年3月期には1株あたり54円の配当が行われました。2025年3月期には40円の配当が予定されており、今後の配当金も堅実な水準が見込まれています。株主還元に積極的で、配当政策の安定性が評価されています。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 17/20
    売上・利益は堅調に推移し、財務基盤も健全であるが、投資負担がやや大きい。

  • 株価の安定性: 16/20
    株価は安定しており、再開発プロジェクトやインフラ需要により今後も期待される。

  • 成長性: 18/20
    土木・建築事業に加え、海外市場や環境関連事業の展開により成長性が高い。

  • 業界地位と競争力: 19/20
    国内外での強固な市場地位と競争力を有しており、競争優位性が高い。

  • 配当性向と株主還元: 18/20
    安定した配当政策を実施しており、株主還元の姿勢が強い。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 88点
大林組は、安定した財務基盤と強固な業界地位を持ち、国内外での成長が期待される企業です。再開発プロジェクトやインフラ需要に支えられ、今後も安定した成長が見込まれます。配当政策も安定しており、長期投資に向いた銘柄です。

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