村田製作所(6981)　90点

1. 会社の概況と特徴（300文字以内）

村田製作所（6981）は1950年に設立され、1963年に上場しました。主要事業は、電子部品の製造・販売で、特に積層セラミックコンデンサー（MLCC）が柱となっています。MLCCはスマートフォンや車載用、データセンター向けに強く、同社の海外売上比率は92%と、グローバル市場で大きなシェアを持っています。コンポーネント事業が売上の57%を占め、デバイス・モジュール事業は42%です。高い技術力と世界的な市場シェアを持ち、今後も安定した成長が期待できる企業です。

2. 安定した成長の有無

村田製作所は健全な財務状況を維持しており、自己資本比率は85.2%と非常に高く、ROEは7.4%、今後9.1%まで改善する見込みです。株主還元にも積極的で、過去の配当は増加傾向にあり、今後も安定した配当が予想されます。売上高と利益も堅調に推移しており、特にスマホ向けや車載用、データセンター向けの需要拡大が見込まれています。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年度の売上高は1兆6,400億円、営業利益は2,154億円で、成長率はやや鈍化していますが、2025年度には売上高1兆7,000億円、営業利益3,000億円が予想されています。株価は2024年8月時点で2,544.5円、時価総額は5兆6,533億円、総資産は3兆367億円と規模が大きく、成長余地もあります。

4. 現在の株価

2024年8月の株価は2,544.5円で、時価総額は5兆6,533億円です。総資産は約3兆円、自己資本は約2兆5,800億円と財務基盤は非常に強固です。高い自己資本比率と安定した成長を背景に、長期的な投資先としても魅力があります。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは4,896億円で、堅調な事業運営を示しています。投資キャッシュフローは-2,015億円と、積極的な設備投資が行われていることが分かります。財務キャッシュフローは-1,653億円であり、現金及び現金同等物は6,220億円を保持しており、十分な流動性を有しています。

6. 配当性向

村田製作所は、過去数年間で配当金を安定して支払い続けています。2024年度の予想配当は1株あたり52円で、2025年度には54円～60円まで増配が見込まれています。安定したキャッシュフローと財務基盤を背景に、株主還元にも力を入れています。

7. 各項目の採点

• 業績と財務 (18/20): 売上成長はやや鈍化していますが、堅実な収益性を維持しています。ROEも改善見込みです。

• 株価の安定性 (17/20): 株価は最近の市況変動に影響されましたが、長期的には安定しています。

• 成長性 (18/20): スマホ、車載、データセンター向けの需要拡大に伴い、成長余地は十分にあります。

• 業界地位と競争力 (19/20): MLCC市場で世界トップの地位を占めており、競争力は非常に高いです。

• 配当性向と株主還元 (18/20): 安定した配当金支払いと増配傾向が評価されます。

8. 総合評価（100点満点中）

90/100点
村田製作所は、堅実な財務基盤と高い技術力を持つ企業であり、今後も安定した成長が期待されます。長期的な投資先として高評価です。