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NTTコム、ドローンとStarlinkで夜間人物探索に成功 ─ 新時代の災害対応技術
概要
NTTコミュニケーションズは、2024年12月4日に夜間人物探索の実証実験を成功させたと発表しました。この実験では、米Skydio製のドローン「Skydio X10」とSpaceXの低軌道衛星通信サービス「Starlink Business」を使用。夜間や障害物が多い環境下で、効率的な人物探索が可能であることを確認しました。
ポイント
Skydio X10の性能
自律飛行とサーマルカメラ:夜間の温度検知機能により、視界の悪い環境や樹木などの障害物があるエリアでの探索が可能。
スポットライト機能:90メートル上空から地上の人物確認が可能。
通信技術の活用
Starlinkの利用:携帯電話の電波が届かない地域や光回線が整備されていない場所でも、リアルタイムで探索状況を遠隔地に伝送。
実証実験の成果
サーマルカメラを使用して、夜間や障害物の多い環境下で人物の特定に成功。
実際の遭難者探索では、約15万平メートルの森林で3人の探索対象者を約40分で発見。1人目は21分で到達。
ドローンが記録した緯度経度情報と実際の座標のずれは数メートル程度と精度が高い。
今後の展望
実証実験の効果検証を継続し、ドローンを用いた夜間人物探索システムの導入を目指す。
意義
技術的利点:夜間や障害物が多い環境下での探索能力向上。
実用性:遭難者救助や災害対応など、多用途への展開が期待される。
地域支援:通信環境が整っていない地域でも対応可能なシステム設計。
この技術は、今後の救助活動や防災分野で大きな役割を果たす可能性があります。