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コムシスホールディングス(1721) 79点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

コムシスホールディングスは2003年に設立・上場され、主に電気通信工事やネットワーク構築を手がける大手企業です。特にNTTグループ向けの通信工事に強みを持ち、非NTT系のインフラ工事やIT関連事業も展開しています。主要事業セグメントは日本コムシスが売上の46%(利益率6%)、サンワコムシスが11%(利益率6%)、つうけんが12%(利益率9%)を占めています。株購入の総合評価としては、安定的な事業基盤と成長が見込めるため、長期投資としての魅力がありますが、株価は外部要因にも左右されやすい点に留意が必要です。

2. 安定した成長の有無

コムシスホールディングスの財務状況は非常に健全で、自己資本比率が73.1%と高く、長期的な安定性が期待されます。株主還元も積極的で、2024年には配当金が55円に増額される見込みです。売上高はNTT向けの投資抑制による一時的な苦戦が見られますが、IT関連や社会システムの案件増加により、営業利益は引き続き増加傾向にあります。

3. 直近の売上高、営業利益

コムシスホールディングスの2024年3月期の売上高は5711億円、営業利益は392億円で、過去数年間にわたり安定的に成長しています。将来の売上高は2025年3月期に6010億円、営業利益は410億円が予測されており、成長が続く見通しです。時価総額は4221億円で、総資産は4904億円に達しています。

4. 現在の株価

2024年のコムシスホールディングスの時価総額は4221億円で、総資産は4904億円、自己資本は3584億円です。自己資本比率は73.1%と非常に高く、株価の安定性が見込まれます。2024年8月時点の株価は2595.5円から3796円の間で推移しており、比較的安定した動きを見せています。

5. キャッシュフロー、現金

コムシスホールディングスの2024年3月期の営業キャッシュフローは442億円と堅調です。投資キャッシュフローは-159億円で、新規事業への投資が続いています。財務キャッシュフローは-172億円であり、自己株式の取得や配当支払いが影響しています。現金及び現金同等物は519億円です。

6. 配当性向

コムシスホールディングスは配当金を安定的に増加させており、2024年3月期の年間配当金は105円、2025年3月期には110円から120円に増配が見込まれています。株主還元に積極的な姿勢が見られ、配当性向も安定している点が評価されます。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 18/20
    高い自己資本比率と営業利益の成長により、財務基盤が安定している。

  • 株価の安定性: 17/20
    通信工事市場の影響を受けやすいものの、事業の多角化によりリスクが軽減されている。

  • 成長性: 16/20
    通信インフラ需要の増加とIT構築分野での拡大により、安定した成長が期待される。

  • 業界地位と競争力: 18/20
    NTTグループとの強固な関係と市場での確固たる地位が、競争力の高さを示している。

  • 配当性向と株主還元: 19/20
    配当増額を通じた積極的な株主還元策が評価できる。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 88点
コムシスホールディングスは、強固な財務基盤と安定した成長性を持つ企業であり、特に通信インフラ需要の拡大が成長を後押ししています。株主還元にも積極的で、長期投資に適した企業です。

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