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東京瓦斯(9531) 88点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

東京ガス株式会社は1885年に設立され、1949年に上場しました。都市ガス業界で国内首位を誇り、電力事業や海外ガス田開発も手がける総合エネルギー企業としての成長を目指しています。事業セグメントはエネルギー・ソリューション(売上比率90%、利益率8%)、ネットワーク(4%)、海外(4%)、都市ビジネス(2%)となっています。総合評価として、安定した事業基盤を持ちながら、脱炭素化に向けた取り組みが進んでおり、持続可能な成長が期待されます。

2. 安定した成長の有無

東京ガスは財務的に安定しており、自己資本比率は46.1%を保持しています。株主還元にも積極的で、増配傾向が続いています。2023年度の業績はガス導管事業で黒字化しましたが、ガス販売における差益の減少と電力販売量の減少が影響し、営業利益は減少傾向です。今後、脱炭素化や海外展開による成長が期待されています。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年度の売上高は2兆6,645億円、営業利益は2,203億円で、前年と比較して減少しています。過去数年間で一時的な成長を見せたものの、2025年度の予測では営業利益のさらなる減少が見込まれています。時価総額は1兆4,300億円、総資産は3兆8,193億円です。

4. 現在の株価

東京ガスの時価総額は1兆4,300億円、総資産は3兆8,193億円、自己資本は1兆7,613億円です。2024年の株価は最高で4,155円、最低で2,961.5円の範囲で推移しており、業績変動に伴う株価の上下が見られますが、長期的には安定しています。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは3,312億円で、安定したキャッシュフローを確保していますが、投資キャッシュフローは-3,620億円で設備投資が増加しています。財務キャッシュフローも-732億円で、借入金の返済や配当が影響しています。現金及び現金同等物は3,638億円です。

6. 配当性向

配当金は2022年度に65円、2023年度には70円と増配を続けています。2024年度および2025年度も70円の配当が予測されています。安定した配当を継続し、今後も株主還元が期待されますが、業績次第で変動する可能性があります。

7. 評価(各20点満点)

  • 業績と財務(18/20)
    財務状況は堅調であり、営業キャッシュフローも安定しているものの、営業利益の減少が課題です。

  • 株価の安定性(16/20)
    業績の変動により株価の上下がありますが、総じて長期的には安定しているといえます。

  • 成長性(17/20)
    脱炭素化や海外事業の成長可能性があり、特に再生可能エネルギー分野への投資に期待がかかります。

  • 業界地位と競争力(19/20)
    都市ガス業界では国内首位の地位を保ち、電力事業とともに総合エネルギー企業として競争力を強化しています。

  • 配当性向と株主還元(18/20)
    増配傾向が続いており、株主還元が積極的に行われていますが、今後の業績による影響が懸念されます。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 88点
東京ガスは、国内外で安定したエネルギー供給基盤を持ち、脱炭素化への取り組みが今後の成長を支える要素となります。長期的な投資先としての魅力があり、株主還元も期待できますが、短期的な業績変動には注意が必要です。

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