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住友電気工業(5802) 88点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

住友電気工業は1911年に設立され、1949年に上場しました。電線業界で国内首位を誇り、自動車用ワイヤハーネス(車内電気配線)で世界有数の地位を持つ企業です。光ファイバーや通信インフラの分野でも大手で、エネルギー、産業用素材の分野にも強みを持ちます。事業セグメントは、自動車部門が59%、情報通信5%、エレクトロニクス7%、環境エネルギー22%、産業用素材8%を占めています。総合的に、同社は多岐にわたる分野での成長を期待できる企業であり、長期的な投資に適しています。

2. 安定した成長の有無

住友電気工業は、堅実な財務状況を維持しており、ROEは7.3%、ROAは3.4%と安定した成長を示しています。特に、自動車用ワイヤハーネスの需要が堅調に推移しており、エネルギーや通信インフラ関連の需要も高まっています。株主還元に関しては、配当金を増額し、配当性向を強化しています。今後も収益力の向上が期待され、安定した成長を見込むことができます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は4,402億円、営業利益は2266億円で、過去数年間で着実に成長しています。今後も成長が予測されており、2025年3月期には売上高4,600億円、営業利益2500億円を見込んでいます。時価総額は18,252億円で、総資産は約4.6兆円と堅調です。

4. 現在の株価

2024年9月時点での時価総額は18,252億円、総資産は約4.6兆円です。自己資本比率は50%と高水準を維持しており、財務的な安定性があります。株価は2024年6月時点で2721円まで上昇し、今後も成長が期待されています。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは3934億円、投資キャッシュフローはマイナス1,238億円、財務キャッシュフローはマイナス2,923億円です。現金及び現金同等物は2682億円と十分な水準を確保しており、今後の事業拡大や設備投資にも柔軟に対応できる体制が整っています。

6. 配当性向

住友電気工業は2024年3月期に配当金を52円から77円に増額しており、今後も36円の配当を見込んでいます。配当性向の強化とともに、株主還元を積極的に行っています。

7. 採点と理由

  • 業績と財務:18/20
    安定した成長と堅実な財務基盤が評価されますが、成長率は業界平均程度です。

  • 株価の安定性:17/20
    自己資本比率が50%で安定性は高いですが、株価の変動幅はやや大きめです。

  • 成長性:16/20
    自動車部門やエネルギー部門の成長が期待できますが、市場競争が激化しています。

  • 業界地位と競争力:19/20
    自動車ワイヤハーネスでの強力なポジションや通信インフラでの地位は高い評価を受けています。

  • 配当性向と株主還元:18/20
    配当増額と株主還元の姿勢が明確で、安定的に配当を行っています。

8. 総合評価(100点満点中)

88点
住友電気工業は、堅実な成長性と安定した財務基盤を持ち、長期的な投資に適した企業です。配当や株主還元も充実しており、今後の事業拡大が期待されます。

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