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NVIDIA、驚異的な成長を継続:2024年8月28日決算発表、AI需要が業績を大幅に押し上げる

概要

2024年8月28日に発表されたNVIDIAの最新の決算では、売上高と利益が予想を大きく上回る結果となりました。特にAIとデータセンターの需要拡大により、2024年1月期の売上高は前年比+125.85%の約609億ドル、営業利益は+680.58%の約329億ドルに達しました。今後も、AI関連技術の進展がさらなる成長を支えると見込まれていますが、業績予測に対する市場の期待が高まる中で、慎重な投資判断が求められる局面が続くでしょう。

  1. 売上高の成長:

    • 2024年1月期の売上高は約609億ドルで、前年の約270億ドルから大幅に増加(+125.85%)しています。2025年1月期にはさらに倍近くの約1,216億ドルに達すると予想されています。

  2. 営業利益と利益率:

    • 営業利益も大きく増加しており、2024年1月期には約329億ドル(+680.58%)となり、営業利益率は54.12%と非常に高い水準にあります。2025年1月期にはさらに成長し、79.04億ドルに達し、利益率も64.98%と見込まれています。

  3. 純利益と経常利益:

    • 純利益は2024年1月期に約297億ドルと前年比で約581%の増加を記録し、経常利益も約338億ドルと、いずれも大幅な成長を示しています。2025年1月期の純利益は約639億ドル、経常利益は約830億ドルに達する見込みです。

  4. 資産・負債:

    • 資産合計は2024年1月期で約657億ドルと大幅に増加し、流動資産が大きく増えています。一方で、負債の増加も見られますが、純資産の増加が顕著であり、財務的には非常に強固な状態です。

  5. キャッシュフロー:

    • 営業キャッシュフローは2024年1月期に約280億ドルと大幅に増加しており、フリーキャッシュフローも非常に健全です。

今後の見通し

NVIDIAの今後の見通しは非常にポジティブです。以下の点に注目すべきです。

  1. AIと半導体の需要拡大:

    • NVIDIAは生成AIやデータセンター関連の需要が大きく、これが売上高と利益の急増に寄与しています。今後もAI技術の進展やそれに伴う半導体需要の増加が見込まれ、同社の成長を支えるでしょう。

  2. 高い利益率の維持:

    • 2024年、2025年にかけての高い営業利益率は、同社の競争力の高さを示しています。特に、半導体の高付加価値製品の販売が利益率を押し上げており、これが今後も持続する可能性があります。

  3. リスク要因:

    • 大幅な成長予測が示されていますが、これが市場の期待に対して過剰である場合、業績が予想に達しなかった際に株価に大きな影響を与える可能性があります。また、半導体市場のサイクルや競争激化、経済状況の変動もリスクとして考慮すべきです。

総合的に見ると、NVIDIAは強力な成長エンジンを持っており、短期的には業績が好調に推移すると見られます。しかし、市場環境や競争の動向を注視しつつ、慎重な投資判断が求められるでしょう。



2024-08-30 NVIDIAの株価(日足)

画像に示されているNVIDIAの株価チャートを見ると、好決算が発表された後に株価が下落した様子が伺えます。以下に、その理由と今後の見通しについて考察します。

株価下落の理由

  1. 市場の期待が高すぎた:

    • NVIDIAは大幅な成長を見せていますが、投資家の期待が非常に高まっていた可能性があります。市場は決算発表前にすでに楽観的な見通しを織り込んでおり、予想を超える成長が見込まれていました。そのため、実際の決算が期待に届かなかったり、予想通りの結果であった場合でも「材料出尽くし」として売りが先行することがあります。

  2. 利益確定売り:

    • NVIDIAの株価は決算前にかなり上昇しており、多くの投資家が利益を確定しようと売却に動いた可能性があります。特に、大幅に利益が出ている場合、決算後に株価がピークを迎えたと判断して売却する投資家が増える傾向があります。

  3. 半導体セクターの全体的な調整:

    • 半導体業界全体が高値圏にある中で、調整局面に入る可能性もあります。NVIDIAが好決算を出しても、セクター全体が調整に入ると個別銘柄もその影響を受けやすくなります。

今後の見通し

  1. 長期的にはポジティブな展望:

    • 決算内容自体は非常に良好であり、AI需要の拡大が今後もNVIDIAの成長を支えると見込まれます。長期的には依然として上昇トレンドを維持する可能性が高いです。

  2. 短期的な調整リスク:

    • 短期的には利益確定売りや市場の過度な期待修正による調整が続く可能性があります。特に、直近の安値近辺まで下がる可能性があるため、しばらくの間はボラティリティの高い状況が続くかもしれません。

  3. 今後のポイント:

    • 市場が落ち着いた後、再度上昇トレンドに戻るかどうかは、次の決算やAI関連技術の進展、半導体市場全体の動向に依存します。特に、120ドルを超える水準でのサポートラインが機能するかが注目されます。

総合的に、NVIDIAは今後も成長が見込まれる企業ですが、短期的には調整が続く可能性があり、投資家は慎重に状況を見守る必要があります。

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