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米経常赤字が過去最高に、輸入急増と第一次所得減少が影響

この記事では、2024年第3四半期の米国経常赤字が過去最高の3109億ドルとなり、13.1%増加したことが報告されています。主なポイントは以下の通りです:

  1. 経常赤字の増加: 米国の経常赤字は、前期比で359億ドル増の3109億ドルとなり、過去最高を記録しました。輸入の急増と第一次所得収支の減少が主な要因です。モノの輸入が増加し、特にコンピューター関連機器や消費財の輸入が大きく影響しています。

  2. 貿易赤字の拡大: モノの貿易赤字は3073億ドルとなり、前期の2972億ドルから拡大しました。輸入が大きく増加し、輸出の増加幅を上回ったことが主な原因です。

  3. 第一次所得収支の悪化: 第一次所得収支の収入が減少し、支出も減少したものの、依然として赤字の影響を受けています。これにより、経常赤字の拡大に寄与しました。

  4. ドルへの影響: 現在、米国の経常赤字拡大にもかかわらず、ドルは引き続き準備通貨としての地位を保っています。ただし、経常赤字と財政赤字の「双子の赤字」が続けば、将来的にドルや米国経済へのリスクが高まる可能性があるとの懸念も示されています。

  5. 長期的なリスク: 一部のエコノミストは、経常赤字と財政赤字が拡大することが、最終的に本格的な債務危機や通貨危機を引き起こすリスクがあると警告しています。

今後の為替や株価の見通し

為替市場: 経常赤字の拡大と財政赤字が続く中でも、ドルは現在のところ強さを維持しています。しかし、将来的に「双子の赤字」が続くことで、米国の債務問題や通貨危機への懸念が強まり、ドルの弱含みが見られる可能性があります。特に、米国の対外債務が増加する中で、投資家の信頼が揺らぐと、ドル安の圧力が高まることが考えられます。

株価市場: 経常赤字の拡大が示すように、米国の貿易や財政の不均衡が長期化すると、米国の経済成長や企業業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、ドル安が進行すれば、米国企業の国際的な競争力に影響を与え、特に輸出企業の業績が弱含む可能性があります。これにより、株価に一定の下押し圧力がかかる可能性もあります。


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