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日本電気硝子(5214) 80点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

日本電気硝子は1944年に設立され、1973年に上場されました。主にFPD(フラットパネルディスプレイ)用ガラスと自動車用ガラス繊維を中心に事業を展開しており、韓国、台湾、中国の液晶パネルメーカーが主な顧客です。事業セグメントでは、電子・情報分野が全体の48%、機能材料が52%を占め、特に海外市場が売上の85%を占めるグローバルな展開が特徴です。株式購入においては、業績の安定性と将来性を期待できますが、外部要因による変動リスクも考慮する必要があります。

2. 安定した成長の有無

財務状況は自己資本比率70.6%と非常に健全ですが、過去には赤字も記録されており、成長性に課題があります。株主還元としては、安定した配当を提供しており、増配も行われています。売上は回復傾向にあり、2025年に向けて成長が期待されています。

3. 直近の売上高、営業利益

2023年12月期の売上高は2,799億円、営業利益は-104億円の赤字でしたが、2024年は売上高3,100億円、営業利益50億円と黒字転換が見込まれています。時価総額は3,380億円、総資産は7,473億円です。業績回復の兆しが見られ、今後の成長が期待されます。

4. 現在の株価

2024年8月時点の株価は2,965円から3,929円で推移しています。時価総額は3,380億円、総資産は7,473億円、自己資本は5,273億円です。株価は過去の業績低迷による下振れが見られるものの、業績回復が進むことで将来的な上昇が期待されます。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは2023年にマイナス13億円となっていますが、2024年には回復が見込まれています。投資キャッシュフローはマイナス207億円で、設備投資や研究開発に資金を投入しています。現金及び現金同等物は750億円で、十分な流動性を確保しています。

6. 配当性向

配当金は安定しており、2023年には年間120円、2024年には130円が予定されています。将来的にも安定した配当が見込まれており、株主還元の姿勢は強いです。今後も増配が期待される一方、業績回復が鍵となります。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 15/20
    過去には赤字もありましたが、現在は黒字転換が期待されており、財務状況は健全です。

  • 株価の安定性: 14/20
    業績低迷の影響で株価は一時的に下がりましたが、回復基調にあり、安定性は徐々に高まっています。

  • 成長性: 16/20
    半導体や液晶パネル用ガラスの需要回復に伴い、成長が期待されていますが、外部要因に左右されるリスクもあります。

  • 業界地位と競争力: 18/20
    ガラス業界における国内外での強力な地位を確立しており、特にアジア市場での競争力が強みです。

  • 配当性向と株主還元: 17/20
    安定した配当と増配が継続されており、株主還元の姿勢は評価できますが、業績の安定が課題です。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 80点
日本電気硝子は、業績回復の兆しが見られ、財務的には安定している企業です。今後の成長も期待できるため、中長期的な投資としては有望ですが、外部リスクを考慮した上での慎重な判断が求められます。

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