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サッポロホールディングス(2501) 80点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

サッポロホールディングスは1949年に設立され、同年10月に上場した国内有力なビールメーカーです。事業は酒類(ビール類)が売上の73%を占め、その他には食品飲料、不動産事業も展開しています。不動産事業は収益性が高く、利益率が37%と強みとなっています。北米を中心に海外事業も展開しており、海外売上比率は23%です。総合的に、多様な収益源を持つ企業として、株価の安定性と成長の可能性を兼ね備えていますが、収益性の向上が課題です。

2. 安定した成長の有無

サッポロホールディングスは安定した財務基盤を持ち、自己資本比率は29.5%と健全です。国内外のビール市場や不動産事業が強みで、売上と利益は成長傾向にありますが、特に海外市場における競争が厳しくなっており、成長の持続性には注意が必要です。株主還元に関しては、増配を続けており、株主への還元姿勢も強化されています。

3. 直近の売上高、営業利益

2023年12月期の売上高は5186億円、営業利益は118億円、税前利益は121億円で、業績は順調に推移しています。過去数年間は売上が年々増加しており、将来的にも安定した成長が期待されます。2024年には売上高が5235億円、営業利益が176億円に増加する予測です。時価総額は5799億円、総資産は6890億円となっています。

4. 現在の株価

サッポロホールディングスの時価総額は5799億円、総資産は6890億円、自己資本は2033億円です。株価は直近で5480円から7418円の範囲で推移しており、飲料業界内で比較的安定していますが、業績に対する市場の期待が反映されています。

5. キャッシュフロー、現金

2023年12月期の営業キャッシュフローは454億円で安定していますが、投資キャッシュフローは-164億円と積極的な投資が続いています。財務キャッシュフローは-271億円で、現金および現金同等物は172億円となっており、財務活動には慎重な姿勢を取っています。

6. 配当性向

過去の配当実績は安定しており、2023年の配当は1株あたり47円、2024年には52円の増配が見込まれています。今後も安定した配当を維持し、株主還元を継続していく姿勢が強調されています。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 16/20
    業績は堅調で、特に国内ビール市場や不動産事業での収益性が高いことが評価されます。

  • 株価の安定性: 15/20
    株価は安定しており、大きなボラティリティがないものの、海外市場の競争が課題です。

  • 成長性: 14/20
    不動産や国内ビール事業の成長が期待されますが、海外市場での競争が成長の足かせとなる可能性があります。

  • 業界地位と競争力: 17/20
    国内ビール市場では強力なブランド力と安定したシェアを持ち、競争力が高いです。

  • 配当性向と株主還元: 18/20
    配当は安定しており、株主還元に積極的な姿勢が評価されます。連続増配が続いています。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 80点
サッポロホールディングスは、安定した業績と堅実な財務基盤を持つ一方で、海外市場での競争が成長のリスク要因となっています。しかし、不動産事業や国内ビール市場での強みがあり、長期的な投資対象としては魅力的です。

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