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双日(2768) 86点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

双日は2003年に日商岩井とニチメンの統合により設立され、同年に上場しました。総合商社として、自動車、航空、化学品、鉄鋼、LNGなど多岐にわたる分野で事業を展開しています。主要セグメントは、金属事業(20%、利益率9%)、化学事業(23%、利益率3%)、リテール事業(18%、利益率3%)などです。海外売上比率は55%と高く、特に自動車・航空関連や肥料事業で強みを持ち、海外展開にも積極的です。株式投資としても堅実な成長が見込まれます。

2. 安定した成長の有無

財務状況は健全であり、ROEは11.4%と安定した収益性を示しています。売上は堅調に推移しており、特に化学品やLNG事業が成長ドライバーとなっています。また、双日は積極的な株主還元を行っており、増配を継続しており、2025年3月期には1株当たり150円の配当が予想されています。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は2兆4146億円、営業利益は877億円、純利益は1007億円です。過去数年の成長率は安定しており、LNG事業や化学品事業の貢献が期待されています。2025年3月期の予想では、売上高は2兆4400億円、営業利益は1000億円、純利益は1100億円に達する見込みです。

4. 現在の株価

双日の時価総額は7,515億円で、総資産は3兆758億円、自己資本は9717億円です。直近の株価は2713.5円から4408円の範囲で推移しており、株価は比較的安定しています。自己資本比率は31.6%であり、健全な財務状況を維持しています。

5. キャッシュフロー、現金

2024年3月期の営業キャッシュフローは1121億円、投資キャッシュフローは124億円、財務キャッシュフローは-1865億円となっています。現金および現金同等物は1962億円を保持しており、流動性は十分に確保されています。特に、営業キャッシュフローが安定していることが、双日の財務基盤の強さを示しています。

6. 配当性向

双日は配当性向を高く維持しており、2024年3月期には1株あたり135円の配当を実施しました。今後も増配が予測されており、2025年3月期には150円、2026年3月期には150~160円の配当が見込まれています。株主還元に対する姿勢は非常に強固です。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 18/20
    売上、利益ともに安定しており、財務状況も健全です。事業の多角化が功を奏しています。

  • 株価の安定性: 16/20
    株価は安定しているが、総合商社の中では変動が比較的大きいため、やや注意が必要です。

  • 成長性: 17/20
    LNGや化学品事業などの成長が期待され、さらなる業績向上が見込まれます。

  • 業界地位と競争力: 16/20
    総合商社としては大手商社と比べると競争力にやや劣るものの、特定分野では強みを発揮しています。

  • 配当性向と株主還元: 19/20
    増配傾向が続いており、株主還元が非常に積極的です。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 86点
双日は、安定した成長と財務状況、積極的な株主還元が魅力的な企業です。特に化学品やLNG事業の拡大に伴い、今後の成長が期待されるため、長期投資としても魅力があります。

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