金カム和名表現問題 『ゴールデンカムイ』二次創作におけるアシㇼパの明日子呼び ~アイヌのヤヨマネクフさんへの嫌がらせ~
アイヌの少女アシㇼパは、明治時代を舞台にした漫画『ゴールデンカムイ』の登場人物である。戸籍上の和名は「小蝶辺明日子」であることが明らかとなっており、特に現代パロディの二次創作において、アシㇼパを明日子と呼ぶ表現が多く見られた。
この和名表現について、2021年には韓国の생닭さんが、2022年にはアイヌのヤヨマネクフさんが、Twitterで問題提起を行った。ファンダムからは、和名表現について考え始める人が出た一方で、問題提起を行った方に嫌がらせをする人も現れ、ヤヨマネクフさんはアカウントを削除するところまで追い込まれた。
私、イシュカは、本州在住の和人として、『ゴールデンカムイ』ファンとして、二次創作をするオタクとして、アイヌに対する差別に反対します。二次創作におけるアシㇼパの和名表現について、多くの方にご自身で考えてほしいと思っています。
今回起こったことが風化することがないように、ヤヨマネクフさんに対して行われた嫌がらせについて、私から見た経緯をまとめます。
【方針】
①論拠となるツイートを示して、嫌がらせの記録を残す。削除されたツイートも含まれるため、スクショや魚拓を使用する
②すべての嫌がらせを網羅するのではなく、概要がわかるようにする
③嫌がらせをした人の主張を詳細に紹介するのではなく、問題提起をしたマイノリティの方の言葉を聞いてもらえるようにする
④すでに謝罪されている嫌がらせや、さらなる偏見の拡散を招くと判断したツイートは、収録しない
1-1 생닭さんによる問題提起
・2021年8月21日 韓国の생닭(生鶏)さんが問題提起
1-2 むんむんさんによる反応
「(私)が攻撃されているように感じて」の質問攻め
・9月1〜2日 むんむん(むんむん凹、mudai)さんが생닭さんへ質問
생닭さんにとって、日本語は第一言語ではなく、翻訳機を使いながらのツイートでした。そのような相手に対し、むんむんさんは大量(1件に対し10件など計28件)のリプを送って執拗に質問を繰り返し、疲弊した생닭さんから回答を拒絶されています。
むんむんさんは、「あなたの主張はとても正しいです」などと、相手の意見に賛同しているかのように見える発言をしたうえで、「ですが」「しかし」などとつなげて本題を語っていました。「あなたのツイートがただの愚痴で、何かを変えたい、訴えたいというような気持ちのものではないものならば、こんなに絡んで本当に申し訳なく思います。愚痴るのはそれこそ自由ですから…」などという発言は、礼儀正しさを装ってはいても、생닭さんを侮辱しています。
むんむんさんは2022年5月にヤヨマネクフさんから批判されて以降、생닭さんへのリプを削除しています。2021年9月のむんむんさんのリプのスクショは、2022年7月に생닭さんからご提供いただきました。あまりにも長くなりすぎるため概要がわかる部分を抜粋しましたが、全文の公開も可能です。
・在日コリアンのyunsiri(yunsiril)さんによる介入(出典1、出典2)
むんむんさんは、생닭さんへの質問攻めを見かねたyunsiriさんによってたしなめられましたが、やさしく注意をしてくださったyunsiriさんに対しても、失礼な態度を取っていました。
・か(ka)さんによる介入
か(ka)さんが介入すると、むんむんさんは態度を変え、생닭さんへ最後のリプを送りました。
1-3 金鹿トメさんによる反応
「通名」についての質問
・金鹿トメさんが생닭さんへ質問
「通名(つうめい)」とは、戸籍上の名前・本名などに対し、世間に通じる名前・通称のこと。
在日コリアンには、「民族名」と「日本名(通称名、通名)」を持っている人がいます。日本は植民地時代に創氏改名を実施し、朝鮮半島の人々に対して、姓名を日本風に改めることを強制しました。日本の敗戦後、韓国(朝鮮)は植民地支配から解放され、創氏改名も廃止されましたが、日本に留まり定住した在日コリアンの中には、引き続き日本風の名前を使用する人がいました。在日コリアンへの差別・偏見が根強い日本社会で生活するために、「日本名」を使わざるを得なかったからです。
参考:在日コリアン青年連合(KEY)「在日コリアンにとっての名前」
1-4 생닭さんがツイート
2-1 ヤヨマネクフさんが問題提起
・2022年4月28日
『ゴールデンカムイ』が週刊ヤングジャンプ(集英社)で最終回を迎える
完結を記念し、期間限定で全話無料公開が行われた。
・5月5日
アイヌのヤヨマネクフさんがアカウントを開設し、問題提起を始める
・생닭さんがツイート
・ヤヨマネクフさんが、むんむんさんから생닭さんへのリプを引用RTして、むんむんさんを批判
2-2 私(イシュカ)による反応
「気づいていたのに言わなかった自分」への反省
・5月7日 和人の私がヤヨマネクフさんのツイートを引用RTする
私とヤヨマネクフさんが知り合い、しばらくして相互フォロワーになる。
2-3 金鹿トメさんによる反応
差別ではない「条件」提示の要求
・金鹿トメさんがヤヨマネクフさんへ質問
・中型さんによる介入
2-4 はじさんによる反応
「強制」による二次創作自粛の心配
・5月8日 はじさんがヤヨマネクフさんのツイートを引用RTする
はじさんが引用したのは、「(注:現パロの和名表記は)なるべく控えてもらえると当事者としては嬉しい」というツイートです。
2-5 あああさんの反応
「韓国人とアイヌ人の次は中国人とか?」「大嘘つき 死んでくださーい」
・5月9日〜19日頃 あああさんがヤヨマネクフさんのツイートを引用RT
捨てアカで暴言や差別的な発言を行い、数日後にアカウントを停止。
・私があああさんのツイートを引用RT
・ヤヨマネクフさんがツイート
2-6 むんむんさんによる反応
①都合の悪い発言をツイ消し
②相手のフォロワーをブロックしてエアリプで嫌味
③リプライ制限してとぼける
・5月19日頃 むんむんさんによる反応 ①都合の悪い発言をツイ消し
むんむんさんが、생닭さんへのリプを含む過去のツイートを一括削除し、ヤヨマネクフさんへリプを送る。
「誰かを不快にさせてしまった事」を申し訳なく思うと発言していますが、このリプを送った数日後には、ヤヨマネクフさんに②〜③のような嫌がらせを行っています。むんむんさんが、ヤヨマネクフさんに嫌がらせをしたことを認めて謝罪することは、一度もありませんでした。
・5月20〜29日頃 むんむんさんによる反応
②相手のフォロワーをブロックしてエアリプで嫌味
むんむんさんが、ヤヨマネクフさんのフォロワー(特に私のような、反論してきそうな人)を複数(確認できただけでも14人)ブロックして、周囲の人が被害に気づきにくい状態にしたうえで、ヤヨマネクフさん本人や自分のフォロワーに見える場所で、ヤヨマネクフさんに対する当てこすりのツイートを繰り返す。
むんむんさんはひんぱんにツイ消しをするため、このころの記録はあまり残っていませんが、「例の問題提起者」など、名指しはしなくても、明らかにヤヨマネクフさんを指しているとわかる言い方で、「何を解決したいのか見えてこない」「あんなに味方がいるのに、なぜ誰もこの事をアドバイスしてあげないのか不思議」「連帯や寄り添いではなくただ赤ん坊扱い」など、相手を見下した発言をしていました。「表現の問題」であることなど、2021年にyunsiriさんに教えてもらったことを、他の人を傷つけるために利用しており、とても悲しいです。
・5月30日 ヤヨマネクフさんが引用RTでむんむんさんを批判
・むんむんさんによる反応 ③リプライ制限してとぼける
・ヤヨマネクフさんがスクショを貼って、むんむんさんを批判
むんむんさんは、ヤヨマネクフさんに対してリプライ制限を行い、反論の機会を奪っておきながら、後からこっそりと制限を解除し、「なぜリプライを使わない…?」ととぼけていました。
・私が、むんむんさんがヤヨマネクフさんに嫌がらせをしていることに気づき、記録を取り始める
・私がスクショを貼って、むんむんさんを批判
①〜③のような方法を取られると、嫌がらせをされている本人以外には被害が伝わりにくく、被害者は孤立します。反論の機会を奪われたり、周囲の理解が得られなかったりすることで、被害者はさらに苦しめられます。
被害を説明するには証拠を残すしかありませんが、むんむんさんは引用RTを使って他の人にも見える場所で返信されることや、スクショを貼って記録を残されることを嫌がり、ヤヨマネクフさんや私のことを「卑劣」「陰湿」「気持ち悪い」などと非難してきました。
ツイ消しにしろ、ブロックにせよ、リプライ制限にせよ、私はTwitterの機能を使うことのすべてが悪いと思っているわけではありません。後になって、自分の発言を後悔したり、個人情報の拡散を心配したりして、ツイートを消すこともあると思います。意見の合わない人をブロックしたり、リプライ制限をすることもあるでしょう。しかし、むんむんさんは嫌がらせとしてこうした機能を使っており、非常に悪質でした。
私は、ヤヨマネクフさんに対しても、むんむんさんに対しても、利害関係を持っていませんでした。ヤヨマネクフさんに対しては、発言の内容や行動を見て、好感を抱くようになりましたが、「友達」だからかばっているわけでも、アイヌは「かわいそう」だから守らなければならないと思っているわけでもありません。「ヤヨマネクフさんは嫌がらせをされており、それは不当である」と思ったから、自分の考えで批判を始めました。また、むんむんさんに対して「個人的な怨み」や「嫉妬」があったわけでもありません。私は5月7日までむんむんさんのことを知らず、作品を読んだこともないため、そのような感情は持ちようがありません。
・むんむんさんがヤヨマネクフさんにリプを送り、ヤヨマネクフさんが引用RTで回答する
・むんむんさんが私に対するブロックを解除してリプを送り、私がリプのスクショを貼り付けたうえで引用RTで回答する
参考:BISINESS INSIDER「#KuToo ツイート引用の著作権訴訟、出版差し止め及び賠償請求退ける【東京地裁】」
参考:YAHOO!ニュース「スクリーンショットによるツイート引用は著作権侵害との判決」
ヤヨマネクフさんや私のところには、むんむんさんから数分ごとに大量(私へは1件に対し9件など計25件以上)のリプが届きました。それに答えるだけでも負担でしたが、返信ボタンを押したときには、すでにツイ消しされており、スクショを取るのが間に合わないこともありました。それくらいひんぱんにツイートが消えました。
このようにして、むんむんさんは、相手を傷つけるための言葉を本人に見せたうえで、他の人に見られる前に消して、なかったことにしていました。「あなたのような人が絡んでくるのが鬱陶しいから」と説明しているように、気に入らない人を嫌な気持ちにさせたいけれど、自分が批判されるのは嫌だからです。「私には自由なツイートをする権利もないのでしょうか」とおっしゃっていますが、嫌がらせをしていい自由なんてありません。
耐えかねた被害者が怒りを表明しても、むんむんさんにとって都合の悪いツイートはすでに消されており、形だけ謝ったようなリプライや、和名表現についてそれらしい意見を述べたツイートしか残っていません。周囲から見ると「それほどのこととは思えないのに、被害を受けたと過剰に騒ぎ立てている」ように見えてしまいます。ヤヨマネクフさんは本当につらかったと思います。
・むんむんさんがツイート
「彼の方」とはヤヨマネクフさん、「嫌がらせであると主張する知らない人」とは私のことと思われます。なお、ここで言及されているマシュマロを送ったのは、私でもヤヨマネクフさんでもありません。また、むんむんさんが생닭さんへリプを送ったのは2021年9月1日、このツイートは2022年5月30日ですので、9ヶ月しか経っていませんが、1年2ヶ月経過したように書かれており、内容に矛盾があります。
私は、匿名でメッセージを送るのが好きではなく、同人誌の感想を作家さんに伝えるときなどにも、ネット上のハンドルネームではあっても、一貫性のある名前を名乗り、ふだんから継続的に使っているアカウントからメッセージを送るようにしています。これまで(2022年10月現在まで)に、マシュマロ・匿名箱・匿名掲示板などに書き込みを行ったり、捨てアカで発言したことはありません。なお、これはあくまでも個人的なポリシーとして行っていることで、匿名ツールを使用することが、すべてよくないことだと思っているわけではありません。
・私がむんむんさんにブロックされ、むんむんさんが鍵アカウントになる
2-7 乃神さん・金鹿トメさんの反応
「ファンネルこわい」「アイヌの刑罰」発言
・5月30日〜6月1日 乃神さんがツイート(出典1、出典2、出典3)
・金鹿トメさんが乃神さん・猫松さんにリプを送る(出典1、出典2)
・6月1日〜2日 ヤヨマネクフさんが乃神さんのツイートを引用RTする
・私が乃神さんのツイートを引用RTする
2-8 むんむんさんが鍵を解除
ふせったーでの「ゲロ」公開、ヤヨマネクフさんへの言及を再開
・6月2日 むんむんさんが鍵を解除。ヤヨマネクフさんのフォロワーを複数ブロックしたまま、ヤヨマネクフさんと私のブロックを解除し、ふせったーを使用して事実と異なる情報を発信する
ゲロ①はヤヨマネクフさんや私とのやり取りの経緯、ゲロ②は和名表現についての、むんむんさんの主張でした。冒頭に「守ってくれるかわからんが、このゲロのスクショ、コピペなど一切の無断転載はお断りします」とあったので、内容の公開は差し控えますが、ゲロ①では、発言を改変した引用や、憶測による中傷を行ない、事実と異なる情報を発信していました。
さらに、6月14日のアカウント停止までの間に、ゲロ①は公開範囲を「誰でも」から「自分だけ」に変更、ゲロ②は修正を行ったことを明記せず内容を修正していました。6月17日のアカウント復活後は、ゲロ①②共にツイ消しされています。
一部のツイートは削除されていましたが、鍵アカでヤヨマネクフさんと私をブロックしていた間にも、むんむんさんがヤヨマネクフさんと私に言及するツイートを続けていたことは、ブロック解除後に残されていたツイートからわかりました。
・むんむんさんが「彼の方」(注:ヤヨマネクフさん)への言及を再開
・ヤヨマネクフさんがむんむんさんをブロックする
・6月4日 むんむんさんが私にリプを送る
このリプも24時間経たないうちに消えました。私の仕事ではないですが、回答しますと、ヤヨマネクフさんは、むんむんさんのように、自分にとって都合の悪いツイートを何十件も消して、事実と異なる情報を発信することはありませんでした。また、むんむんさんが생닭さんに「執拗に粘着してツイ消しした」のは事実です。
2-9 あああさんがアカウントを復活
「明日子の方が差別されないしいいと思う」「ただの名前なんだし」
・6月3日〜5日頃 あああさんがアカウントを復活
・マユンさんがツイート
・私があああさんを批判
私が引用していたのは、あああさんの「(注:「小蝶辺明日子」という和名は)蝶々モチーフで可愛いし別にそれ差別じゃないから」というツイートです。
引用した地図は、『南樺太全図』の一部で、昭和20年時点での地名になります。黄色の丸は、漫画内に登場した「大泊」と「豊原」です。
参考:樺太アイヌ史研究会(1992)『対雁の碑 樺太アイヌ強制移住の歴史』
参考:川越宗一(2019)『熱源』
参考:朝日新聞デジタル「わがまち遺産 対雁(江別市)」
参考:レファレンス共同サービス
2-10 和音さんの反応
「存在価値ないですよ!」「死ね死ね死ね死ね」
・6月6日 和音さんがヤヨマネクフさんにリプを送る
捨てアカで暴言。数日後にアカウントを停止。
・6月6日〜8日 私がツイート
2-11 yさんがtogetterでまとめを公開
・6月7日 yさんがtogetterでまとめを公開 「二次創作ファンによる、韓国とアイヌアカウントへのマイクロアグレッションまとめ」
ヤヨマネクフさんに対する嫌がらせについて、論拠を示してまとめられていましたが、2022年8月現在は非公開となっています。
・6月11日 생닭さんがツイート
・6月13日 むんむんさんがyさんのtogetterまとめに対する不満を主張する
むんむんさんは、スクショの利用は著作権侵害にあたる可能性がある、自分は「卑劣なスクショ晒し」に怒っていると主張していましたが、正規のRT機能を使わず、スクショを貼っていました。
2-12 ヤヨマネクフさんがアカウントを停止
・ヤヨマネクフさんがむんむんさんを批判
攻撃や中傷を行うアカウントが次々に現れ、ファンダムの雰囲気は険悪になりました。そうなった責任は、嫌がらせをした人にあります。問題提起をした人のせいではありません。しかし、そのような状況になってしまったことを、ヤヨマネクフさんが気に病まなかったはずがないと思います。それなのに、「Twitterは現実だというなら フィクションにウダウダいう前に この起こってしまった現実を まずなんとかしたらどうだ」などと当てこするのは、残酷な振る舞いです。
ヤヨマネクフさんは、ひどい嫌がらせを受けながらも、1ヶ月以上もそれに耐え続けました。ほとんど1日も休むことなく和名表現について発信を行い、1件1件のリプにていねいに答えるなど、精一杯の努力をして、問題を理解してほしいと訴えていました。しかし、どんなに言葉を尽くして説明しても嫌がらせは止まず、ヤヨマネクフさんを追い詰めました。
・ヤヨマネクフさんがアカウントを停止
・むんむんさんがアカウントを停止
2-13 むんむんさんがアカウントを復活
都合の悪い発言をツイ消しして弁明
・6月17日 むんむんさんがアカウントを復活。都合の悪い発言をツイ消しした上で、スクショを貼ってTwitterでまとめを公開
他の人にスクショを貼られたツイートなどは残っていましたが、ゲロ①②など、自分にとって都合が悪いと思われるツイートは消していました。
「第三者」が誰を指すはわかりません。私は、5月30日にむんむんさんのツイートのスクショを貼り付け、ヤヨマネクフさんに対する「嫌がらせ」であると批判しましたが、同日以降、6月28日にTwitterでまとめを投稿するまで、むんむんさんにリプを送ったことはありません。ゲロ①や他のツイートでもそうでしたが、むんむんさんは、私がしたことと他の方がしたことを主語をぼかして並べて批判したり、私が言ってもいない言葉を引用したりするので、とても不安になりました。
むんむんさんは、①卑劣なスクショ晒し②横槍③勝手なまとめ④レッテル貼り⑤リスイン⑥差別発言などをした「第三者」に怒っていると主張していましたが、このうち⑤⑥は私の行動ではなく、③も6月28日まで行っていませんでした。また、①〜④はむんむんさんご本人も行っていましたが、それに対する言及はありません。
2-14 まっくさんがnoteでまとめを公開
嫌がらせをした人に寄り添うことによる二次加害
・6月19日 まっくさんがnoteでまとめを公開 「ファンダムにおける和名問題に端を発したヘイトクライム(注:後に指摘を受け「ヘイトスピーチ」に修正)発生までの流れ」
まっくさんのまとめは、ヤヨマネクフさんが嫌がらせをされたという経緯を考慮せず、加害者であるむんむんさんに寄り添って意見を聞くことで、ヤヨマネクフさんに対する二次加害になってしまっています。論拠を示さずまとめられており、「事実と異なる引用」も含まれます。
まっくさんは、6月から和名問題について呟き出したアカウントで、後日、本アカに戻る予定だと発言しています。
まっくさんのnoteまとめの中でも言及があるように、まっくさんは「M氏」(注:むんむんさん)とDMで連絡を取っており、中立的なまとめの作成を目指していました。
・まっくさんが匿名箱で寄せられたメッセージと、意見の交換をする(出典1、出典2)
「アイヌ差別を界隈やファンダムを叩く武器にした」「分断工作の炎上エンジョイ勢」という言葉にショックを受けました。
2-15 ヤヨマネクフさんがアカウントを復活
・6月27日 ヤヨマネクフさんがアカウントを復活
・ヤヨマネクフさんとむんむんさんがやり取り
・ヤヨマネクフさんとまっくさんがやり取り
・まっくさんがツイート
ヤヨマネクフさんが、むんむんさんの年齢や、商業活動のペンネーム、自宅の場所などの個人情報を公開したことはありません。また、むんむんさんについて事実と異なる情報を発信したり、害悪を告知して脅迫したこともありません。最寄りの警察署にも確認しましたが、要件を満たさないので「警察案件」にはなりません。にもかかわらず、ヤヨマネクフさんがあたかも刑事訴訟を受けるかのような、事実と異なる情報を発信し、根拠なく他人の名誉を傷つけることは問題です。
・6月27〜28日 むんむんさんが鍵アカウントになり、アカウントを停止
むんむんさんは、ヤヨマネクフさんに嫌がらせをしたことを認めておらず、謝罪もしませんでした。
2-16 私がTwitterでまとめを公開
・6月28日 私が、むんむんさんからヤヨマネクフさんへの嫌がらせについて、Twitterでまとめを公開
一部の情報の出典は、こちらにまとめられています。
私がむんむんさんのツイートのスクショを貼ったり、リプに回答したりしたのは、ヤヨマネクフさんに対する嫌がらせをやめてほしいと思ったからでした。だから、むんむんさんが「二度と彼の方に絡まないでしょう」とツイートして、私をブロックして鍵アカウントになって以降、むんむんさんについて言及することはありませんでした。その後、むんむんさんが鍵とブロックを解除し、ふっせったーで私の発言を改変して批判したり、挑発するようなリプを送ってきても黙っていました。
しかし、まっくさんのまとめなどを読んで、むんむんさんからヤヨマネクフさんへの嫌がらせについて、私から見た経緯をまとめることに決めました。
・6月28〜29日 ヤヨマネクフさんが新アカウントへの移行を進め、アカウントを削除。DMで捨てアカによる嫌がらせを受け、新アカウントも削除。
・私とまっくさんがやり取り
「@0」とは、自分のツイートをタイムラインに表示させないために使われる送信先です。
参考:ニコニコ大百科
2-17 むんむんさんがアカウントを復活
・7月14日頃 むんむんさんがアカウントを復活
停止中のアカウントはブロックできずにいたところ、むんむんさんがアカウントを復活し、アカウント名を「準備中」に変更していました。
・私がむんむんさんをブロックする
2-18 私がnoteでまとめを公開
・10月3日 私がnoteでまとめを公開 「二次創作におけるアシㇼパの和名表現問題~アイヌのヤヨマネクフさんへの嫌がらせ~」
下記の理由から、noteでまとめを公開しました。
①ヤヨマネクフさんに対して行われた嫌がらせについて、論拠を示して説明していたyさんのtogetterまとめが非公開となっていること
②まっくさんはnoteまとめを修正したり、削除したりするご意向はないこと
③まっくさんより「別媒体でのまとめ公開」をおすすめされたこと
④2021年にむんむんさんから送られたリプについて、생닭さんよりスクショをご提供いただこと
⑤むんむんさんはアカウントを復活していること
まとめの作成にあたり、ご協力いただいた皆さまに感謝いたします。
事実の誤りや、差別について考えが至らなかった部分がありましたら、訂正箇所を明記して追記していくつもりです。
【補足】
アカウント名、ID、アイコン、ヘッダーを変更されている方もいますが、各人の呼称は2022年6月時点のものに統一しています。アカウント名の絵文字は、テキストでは省略しています。
また、一部の方には、それぞれの属性(出自)を付記しました。これは、「差別について語るとき、属性は関係がある」ということが伝わりやすいと思ったからです。
それぞれの意見が、属性を代表する意見というわけではありません。しかし、今回の問題においては、属性による経験の違いから「問題への気づきやすさ」に差が生じています。そして、和人である私が、一番鈍感でした。名前はアイデンティを表すものであり、誰にとっても大事なものですが、自身が二つの名前を持っていたり、自分の出自に関わる集団が名前を変えることを強制された歴史を持っていたりする方に比べて、名前の違いについて考えるきっかけも少なく、考えなくても困らなかったからです。
このような差があるからこそ、マジョリティがマイノリティから差別の話を聞くときには、一層の注意深さと、謙虚な姿勢が求められるのだと思います。
【結びに代えて】
생닭さんやヤヨマネクフさんによる問題提起を受けて、和名問題について考えてくださった方や、差別に反対するために行動してくださった方も、たくさんいらっしゃいました。しかし、たび重なる嫌がらせにより、ヤヨマネクフさんはアカウントを削除してしまいました。このまとめで紹介したのは、ヤヨマネクフさんに対して行われた嫌がらせのうち、ほんの一部です。
マイノリティであることを明らかにして、勇気を出して声を上げてくださった方を排斥してしまう、未熟な社会であったことを、私はふがいなく申し訳なく思います。
差別をしていたと指摘されると、自分を否定されたような気がして、反発を感じるかもしれません。「差別は悪いことだ」と思っている人ほど、「自分がそんなことをするはずがない」という思いから、受け入れがたく感じると思います。しかし、だからといって、問題提起をした人に嫌がらせをするのは間違っています。恥ずかしかったり、後ろめたかったりするかもしれませんが、それは自分で向き合わなければならない問題です。
差別というのは、本人の意図や、悪意の有無とは関係なく、結果としてやってしまうものです。私を含め、誰もが、気づかぬうちに差別をしてしまう可能性があります。もともと不平等な社会で生きる以上、差別をせずにいることなど、ほとんど不可能です。
マジョリティは、不平等を意識せずとも生きていけるという特権を有しているため、差別に気づきにくいものですが、今回のように気づくきっかけを得られたなら、どうか立ち止まって考えてほしいと思います。
間違えてしまうことは誰にでもあります。間違えてしまった後、どうするかが大切です。私は、今回起きたことを忘れません。少しでもマシになれるよう、これからも努力していきたいと思います。
ヤヨマネクフさん、声を上げてくれてありがとう。
【追記】
2023年5月5日〜8日:タイトルとヘッダーを「二次創作におけるアシㇼパの和名表現問題~アイヌのヤヨマネクフさんへの嫌がらせ~」から、「金カム和名表現問題 『ゴールデンカムイ』二次創作におけるアシㇼパの明日子呼び ~アイヌのヤヨマネクフさんへの嫌がらせ~」に変更し、タグを追加しました。noteのタグはアイヌ語の小文字カタカナ表記に対応していないため、「アシリパ」を使用しています。
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