石板マリオカート
人間、立場があればその立場を最大限活用してやりたいと思うものである。
キャプテンは不要な練習メニューを中抜きし、生徒会は自分に都合の良い公約を実現するために教員に媚び諂い、サーバーの管理人は意味もなく参加者をキックする。
私は先日、自分の所属しているサークルの幹部となった。
幹部、カンブ。硬質で心地の良い響きだ。
せっかくお役目を任されたのだから何かをしたいと思うのは自然なことだろう。
と言うのが今回の麻雀大会とマリオカート大会を開催しようと思った経緯である。
至って普通だな、何も面白くない。
気の利いたことを何一つとして言えないのが自分の文章の常とは言え、今回のはなかなかに内容が薄い。
先日あいぱっよなる石板を購入した。
我らが生物資源の教授はスライドを用いて授業するタイプが多い。
紙代、インク代、プリンタの前で虚無になる時間、これらを亡き者にできると考えれば四万五千の出費は安いものだろう。
プリンタくんは精一杯頑張っているのだ。
ウィンウィン両面コピーする愛おしい姿には、齢20に成らんとする私も、敬慕に溢れた満面の笑みを湛えながら頬擦りをして、彼(彼女?)の働きを労ってやることだろう。
しかしちっぽけな石板一つでこれらの悩みともおさらばだ。
私の学業の成就のため、プリンタくんには少し暇をだそうと思う。
また会う日まで。
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