「@cosme」エンジニア社員インタビューVol.7 廣津 未佳さん(前編)~ 人が育つ姿に喜びを見出すマネージャー
日本最大級の美容系総合ポータルサイト「@cosme」のVPoE(技術部門マネジメント責任者)近藤俊太郎が、アイスタイルで活躍中のエンジニアに「突撃インタビュー」!
突撃インタビューシリーズ第7回目は、エンジニアリングマネージャーとしてグループをまとめる中途入社7年目の廣津 未佳さん。思い切って若手に任せることでチームワークのダイナミズムを実感しつつ、人が育つ姿を見るのは楽しいという廣津さんが、後進からどうやって本音を聞きサポートをしているのか、その秘訣に迫ります!
近藤 俊太郎(以下、近藤)チームメンバーからご推薦をいただき、このインタビューが実現しました。今日はよろしくお願いします!
廣津 未佳さん(以下、廣津)こちらこそ、よろしくお願いします。
年に一度の大イベントを支える影の立役者
(近藤)廣津さんはエンジニアでありながらマネージャー業務も手がけられてますよね。アイスタイルに入社して何年ですか?
(廣津)今、6年半です。
(近藤)長いですね!どのようなサービスをこれまで担当されてきましたか?
(廣津)最初はJava言語の@cosmeお店ガイドとビューティボードの担当でした。アイスタイル入社前はJava言語しか扱ったことなかったので。現在は、@cosme CAREERとBLOOMBOX。メインは@cosme STORE(以下、STORE)と決済基盤です。
(近藤)メインのSTOREと決済基盤について、具体的には何をされてますか?
(廣津)まず、STOREは、実店舗のレジで使われるAPI。売り上げのファイルを取り込むバッチなども担ってます。決済基盤は、@cosme SHOPPING(以下、SHOPPING)というECサイトのカートレジ部分の開発・運用・保守ですね。特に年に一度の大イベント@cosme BEAUTY DAY(以下、BEAUTY DAY)は大きな仕事のひとつです。
(近藤)BEAUTY DAYといえば、決済種別を積極的に増やした時期がありましたよね。あの頃は具体的にはどんなことをしていたんですか?
(廣津)既存の決済動線では、まずカートレジに行って、レジからクレジットカードなどの支払い方法を選ぶ画面へ。そのまま完了画面に進みますが、リンク型の決済手段だと、一度別のサイトに行って決済してから戻ってくるという動線になってたんです。
(近藤)ペイ系のd払い、PayPay、メルペイを使った決済手段ですね。それまでは自己完結できていたものを、相手型に遷移する必要が出てきたと。
(廣津)そうなんです。それで「この動線がベストなのか」「こういうアプリがあったらこうなるんじゃないか」などなど、企画の方と話し合い、設計に落とし込んで実装して…というような改良を進めていました。
(近藤)以前とはだいぶ違う仕組みで、チェックする項目も増えて大変だったんじゃないですか?
(廣津)かなり大変でした(笑)。
(近藤)負荷対策もされてたんですよね。
(廣津)はい。2021年のBEAUTY DAYでは、負荷が想定の5倍にもなってサイトが重くなってしまうということがありまして...
(近藤)予想以上に多くのユーザーさんが同時にアクセスしてくださったから…。あってはならないことですが、嬉しい悲鳴というか…(汗)
(廣津)それを踏まえて、2022年のBEAUTY DAYは「想定の5倍に耐えられるように」という指示をもらってて。改めて負荷対策を行なう中で、想定の5倍の負荷がどれだけすごかったか思い知りました(笑)。
(近藤)実際、対策をした成果として実感できることはありましたか?
(廣津)そうですね…今までとは桁違いの数の課題は出てきましたけど、それを洗い出せたのはよかったと思いますね。これを「成果」と呼んじゃっていいのかわかりませんが(笑)。
(近藤)いやいや、2022年のBEAUTY DAYは、結果的に大きな問題もなく、Twitterでもお客様から「@cosmeのBEAUTY DAY、ついに落ちなかったね」という声も聞かれたの、大きな成果ですよ!
(廣津)ありがとうございます!
チームプレーでより大きなことを達成
(近藤)その負荷対策に関して、勝因はどんなところにあったと思いますか?
(廣津)そうですね…実は2018年の初回のBEAUTY DAYから決算基盤に関わってたメンバーって今はもう私しかいないんですよ。それでなんとなく「私がやらなきゃ」みたいな気持ちがあったんです。でも、今回は若手メンバーに負荷対策をお願いして、チームとして負荷対策に臨むという方向で進めてみたんです。
(近藤)個人プレーではなくチームプレー。
(廣津)はい。新卒3年目のメンバーに負荷対策のリーダー役を担ってもらったり。分担してやることで、それぞれが責任をもって頑張ってくれたんです。その結果、自分だけだととても手が回らなかったところも網羅できました。おかげで今までより細かくいろいろなテストができたんですね。
(近藤)個人ではなくチームの力を結集するという視点が切り替わったのは、やっぱりマネージャーやプロジェクトリーダーというポジションを経験したからでしょうか。
(廣津)そうですね。マネージメントに関わるまでは、自分の力でやれる範囲しか視野に入ってなかったんですけど、特に今回の負荷対策で、「あ、もう『私がやらなきゃ!』じゃないんだな」「私だけでやるよりもずっと大きいことできてるんじゃないか!?」って実感しました。
機会提供が最大の教育
(近藤)チームプレーには、組織としてより大きなことができるという利点もありますが、自分だけで頑張るんじゃなくて、若手メンバーを巻き込んでチャンスを提供することで成長の機会を与えたというプラスもあったかもしれませんね。
(廣津)そうですね。実はチームプレーを取り入れたきっかけは教育的意図のほうが大きかったんです。若手にいい仕事を提供して、成長してもらえるようにタスクを渡したつもりでした。ところが、やってみたら「私だけでやるよりは大きい成果が返ってくるじゃないか!」と。
もちろん自分がやったほうが早い仕事、自分がやりたい仕事もあるんですけど、人にチャンスを与えることによってその人が育つ姿を見ると、いいなって思うんです。楽しい。
(近藤)廣津さんがそういう風にしてあげたいと思う気持ちにはどんな背景があるんでしょうねぇ。
(廣津)私、教育大学出身でもありますし、そもそも人が育つのを見るが好きなんですよね(笑)。なんだかんだ言って、根底にそれがある気がしてて。
本音を聞くために、本音で話す
(近藤)ということは、マネージメントをやってみようと思ったきっかけは「人の成長を見たいから」ではなく、また別のところにあったんですね。
(廣津)そうですね。決済基盤を担当してる時、すでに自分ではあまり実装をやらなくなっていて、パートナーさんへの依頼など、管理系というか案件の整理みたいなことを多く手がけていたので、マネージメントをやってみてもいいのかなって思いました。
(近藤)廣津さんがマネージャーとしてメンバーと接する時、大事にしていることはありますか?
(廣津)大事にしてるのは、話を聞くこと。ただ、「話せよ」って言っても話してくれるわけじゃないので、私も正直に自分の気持ちを伝えるようにはしてますね。
いいことも悪いことも言うってとこかなと。例えば全社会議で「疑問に思うところ、ある?」って聞かれてもどこまで正直に言っていいのかわからないと思うので、「私はあそこがわからなかった」とか「私はあれはどうかと思う」とストレートに伝える。
(近藤)こちらも腹を割らないと向こうも心を開いてくれないだろうと。
(廣津)はい。そうすると「自分はそこはそう思わなかった」とか「ですよね」とか、本音に近づけると思うんです。以前は「いや、別に」「もらえた仕事ならなんでもやります」みたいな感じだったのが、「これをやりたいです」とか、わりとはっきりと言葉が出てくるようになってきたと感じます。
(近藤)廣津さんのグループは特に若手が多いですよね。
(廣津)はい。だから尚さら「何したい?」「どうなりたい?」という要望を聞くようにはしています。もちろん会社員なのでできないこともありますけど、できるだけ意向に添う形で、やりたい仕事をやってもらえるようにしてますね。
(近藤)自分のキャリアプランは自分で責任をもって進んで欲しいですもんね。
(廣津)はい。各々のキャリアプランに合うものを自分で選んで自分でやってみなよっていうところを大事にしてます。
【編集後記】後半はコミュニケーションの大切さを再確認!
「前編」では、人が成長する姿に喜びを感じる廣津さんが、新人育成のつもりでタスクを分担してみたら図らずもチームプレーのパワーを目の当たりにしたお話などを伺いました。
「後編」では、廣津さんがエンジニアになろうと思ったきっかけやアイスタイルとの出会い、目指すエンジニア像などについて引き続きお聞きします!
過去インタビュー記事まとめ
過去記事や取材記事などはこちらにまとまってます!