【情報戦略テクノロジー】2024年12月期1四半期 決算情報
当社は2024年5月15日に『2024年12月期第1四半期決算』を開示しています。
本記事では同日に開示している決算補足説明資料の主要な事項の解説を行いたいと思います。
(ご参考)
■2024年12月期 第1四半期決算短信[日本基準](非連結)
■2024年12月期 第1四半期決算補足説明資料
■2024年12月期 第1四半期報告書
2024年12月期1四半期 決算情報
エグゼクティブサマリー
まず総括ですが、全体として業績は「概ね計画どおり」となりました。
2024年1月から3月は、当社は東京証券取引所の上場審査を受けていた時期となります。
だからというわけではありませんが、予算立案もこれまでになく精査しており、いずれの月も大きな変動要因もなく、業績は概ね計画通りとなっております。
当社の業績に与える影響があるKPIは「エンジニア数」が挙げられます。
こちらも概ね計画通り推移しております。
なお、4月には24年卒の新社会人(多くはエンジニア職に配属)の受け入れ準備が大きな課題でしたが、当第1四半期において十分な準備を行ったこともあり、問題なく受け入れが完了しております。
なお、「上場関連費用」は、上場に必要な各種書類の作成費用などが該当します。
他にも増資による「株式交付費」なども発生しますが、いずれも概ね計画通りとなります。
決算概要
当社は、3月28日に「東京証券取引所グロース市場への上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」を開示しており、その中で2024年12月期の業績予想を示しています。
売上高の通期業績予想が5,811百万円なのに対し、当第1四半期は1,375百万円と、進捗率は23.7%となります。
当社のビジネスモデルは、時間の経過とともにエンジニアや営業担当の人数も増え、それに比して業績が累積されていく傾向があり、概ね計画どおりといえます。
営業利益等の進捗率がやや高くなっていますが、これは労務費等が抑制されているためで、一過性のものであるとなります。
なお、当社は今年上場したばかりであるため前年同期の業績を開示しておらず、前年同期比を記載しておりません。
売上高、売上総利益の成長
直近4期の業績と、現在進行中の2024年12月の業績の推移となります。
オレンジ色のは進捗率を示しています。
重要なKPIの推移
当社の売上高を構成する指標のひとつが「エンジニア数」です。
1月から3月は比較的人の動きが少ない時期のため、人数は微増となっています。
なお、前述のように4月には24年卒の新入社員を中心に、中途社員のエンジニアも増えております。
当社の強みのひとつに、「自社で優秀なエンジニアを雇用している」というものがあります。
当社が採用において、特にエンジニアの採用において重要だと考えているのがこちらの採用要件となります。
この厳正なセレクションを経て採用されたエンジニアを、さらに適切な研修を施し、最適なプロジェクトに配属することで更なる成長を促す、これが当社の強みとなっています。
成長戦略
成長戦略の骨子
次に当社の成長戦略についてです。
基本戦略は「既存顧客の深耕および新規大手顧客の開拓を進め、好調なKPIを継続的、且つ効果的に高めていく」になります。
ここでいうKPIは、「エンジニア数」と「単価」です。
エンジニアは、自社で採用・育成するのはもちろん、システム開発企業向けオープンプラットフォームサービス「WhiteBox」を活用して進めてまいります。
「DX支援におけるSPA」への取り組み
当社はこれを「DX支援におけるSPA」(Speciality store retailer of Private label Apparel、垂直統合型サプライチェーンモデル)と定義しています。
「SPA」は、製造業などでよく用いられる考え方で、企画から、調達、製造、流通、販売、在庫管理までを一貫して行うビジネスモデルのことです。
当社は、DX支援において、同様に企画からそれに携わるエンジニアの管理等まで一括して行い、顧客のニーズに迅速に対応していきます。
「エンジニアリングSPA」への取り組み
当社は優秀なエンジニアが数多く在籍し、大企業に対して豊富なDX支援の実績があります。
ただし、まだ改善の余地はあります。
SPAの考え方になぞらえると、課題はエンジニアの「調達(募集)」、「製造(育成)」、「流通(稼働)」、「在庫管理(状況管理)」だと考えます。
これは、当社のオープンプラットフォームサービス「WhiteBox」を拡充することでカギとなりますが、特に重要なのは「状況管理」です。
エンジニアに限らず、人材プラットフォームには、稼働前にスキルシートを作成することになります。
そして稼働が始まると業務に従事し、また次のプロジェクトに従事するまでこの登録情報は更新されません。
プロジェクトに従事することでスキルアップや身につけたマネジメントの経験などを稼働中から反映させておくことで、次のプロジェクトの稼働時にはより最適・最速のマッチングが可能になります。
この登録情報の更新はまだ一部しか実施されておらず、これがエンジニアにとって慣習化することを促すことで、エンジニアのみならず、優れたエンジニアを起用したい企業、そして顧客の課題を共に解決できる当社のすべてにメリットが生まれます。
今後はこれらの工程を拡充させることが、当社の業容の拡充に繋がるものと考えております。
以上が2024年5月15日に開示した「2024年12月期 第1四半期決算補足説明資料」の主要なパートの解説となります。
現在は第2四半期も半ばが過ぎていますが、第2四半期の決算発表は8月14日を予定しております。
今後もIR資料の補足や投資家の皆さまに有益な情報をお届けできるよう「IR note」を活用してまいりますのでよろしくお願いいたします。