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【投資】これは…圧倒的にヤゲオ>芝浦電子かな? - 台湾ヤゲオ会長、芝浦電子へのTOB「同意なくても実施」(日本経済新聞)

今朝(2025年2月27日)の日本経済新聞朝刊記事。当方保有銘柄である芝浦電子(6957)に対し同意なきTOB(株式公開買付)を仕掛けている台湾の電子部品メーカー、ヤゲオの創業者のインタビューです。なんでしょう、当方ヤゲオのことは詳しくは理解していませんが、グローバルでのビジネス展開力、経営陣の意思決定力、資金力、そういったところで圧倒的にヤゲオは芝浦電子の力を上回る感じがしますね。


インタビューの内容のポイントをまとめてみますと:

買収の狙い

「芝浦電子は優れた温度センサーの技術を持っている。人工知能(AI)や電気自動車(EV)で使われるアプリケーションにおいて、センサー技術は重要だ。
(中略)
ただ残念なことにビジネスの約6割が日本。海外もほとんど中国で、主力市場の欧米の売り上げは全体の6%程度しかない。分野別で見ても大きな成長は見込みにくい家電向けが44%と最大で、自動車や工業用は少ない」

日本経済新聞記事より抜粋

この部分、確かに現状の芝浦電子の課題を指摘していますが、とはいえ自動車向けも38%程度あり、しかもここ数年では一番伸びている分野ではあるんですよね。芝浦電子側も「やってないわけではない」というところかと思いますが、ヤゲオ側からすると「もっとやれるはず」ってことでしょうか。

買収後の経営戦略

「当社が顧客を紹介すれば芝浦電子は欧米でビジネスを拡大でき、EVやAI、医療向けなどを伸ばせる。資金支援も含め、あらゆる成長エネルギーを提供する」
(中略)
「芝浦電子の工場も増強する。2020年にトーキン(NECトーキン)を傘下に収めたが、当社が資金を投入して負債を全部返し、工場を新設した。顧客や販路も提供し、今ではトーキンはAI分野における主要サプライヤーだ。芝浦電子でも同じ事をする。当社の戦略はコストカットなどの引き算ではなく、ともに成長を目指す足し算の戦略だ」

日本経済新聞記事より抜粋

具体的にやろうとしていることが明確ですし、すでに日本の企業を傘下に収め経営をしているのは説得力ありますね。芝浦電子も、彼らの統合報告書によれば「長期経営構想」とか「中期経営計画」とかっていう絵に基づいて経営を行っていますが、たぶんヤゲオ側からすると「なんか、呑気なこと言ってんな」って感じなんでしょうかね。

同意は得られなくてもTOBを実施するか?

「そのつもりだ。ただ賛同を得られるように最大限の誠意を示したい。これまで何度も芝浦電子の経営陣に接触を試みてきたが、一度も誰とも会えてない。だが対面で話を聞いてもらえれば、ヤゲオの価値を理解して感動してくれるかもしれない。誠意は人の心を動かすと信じている」
「社長の座を奪われると心配しているかもしれないが、そういうことはない。当社と芝浦電子は同業ではなく、芝浦電子は当社にはない技術や精神を持っている。そのため当社も現経営陣に頼らなくてはならず、辞めてもらうのはかえって困る。芝浦電子の経営の独立は維持するつもりだ」

日本経済新聞記事より抜粋

個人的には、芝浦電子の株主として、特に当社に思い入れがあるわけではありません。この記事を読んだ感想としては、ヤゲオの傘下になったほうが芝浦電子の技術力を世界に広める展開力は高まるだろうなということ(要は、"買収されたほうがいいんじゃない?"って)。ただ、現在のTOB価格4,300円よりはもっと高いところでいってもらいたいなという感じ。

ホワイトナイト登場も含め、今後の展開を期待したいですね。

#日経COMEMO #NIKKEI

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