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【投資】岡谷鋼機株式会社(7485) - 我慢を覚悟で買ってみる

岡谷鋼機株式会社(7485)は名古屋証券取引所でのみ上場している鉄鋼と機械の専門商社です。なんと江戸時代初期、1669年(寛文9年)創業という中部地域の超名門企業です。

この岡谷鋼機、この辺の界隈の投資家の中では「昔ながらの"株主の利益を考えない"」企業の代表格。当方もその割安さから注目はしていましたが、参戦するのを躊躇してきました。ただ、外野で見ているばかりでは面白くない…ってことで、長期戦覚悟で購入してみることにしました。

岡谷鋼機の魅力

岡谷鋼機(7485)は時価総額1,670億円(2024年5月27日時点)と中型株の位置付け。ROEは7〜8%と目立って高くはないですが安定。EPS(1株あたり利益)も堅調に上昇基調を継続しています。その割にPERは7倍程度、PBRは0.4倍と非常に割安に見えます。

岡谷鋼機(7485)各種指標 from Yahoo!

ビジネスも長期にわたって堅調、そして割安。さらにはこの岡谷鋼機、トヨタ自動車(7203)の株を33百万株、今の時価ベースで1,100億円ほど、それ以外にも大手企業の株を大量に保有。ほぼそれだけで会社の時価総額並みのバリューです。じゃあ本業のバリューはゼロなのか?というと、当然そういうわけではないですから(しかも本業の内容もいい)、この保有株式の価値がリアライズするだけでも株価は倍くらいにはならないとおかしい…と。

まあ、そう簡単にいかないから割安なんですけどね…とはいえ、株価はこの1年で70%くらい上昇してきています。

岡谷鋼機(7485)- 直近2年のチャート from Yahoo!

最大のネック

保有株式の時価総額を勘案すれば、ほぼタダ同然でビジネスからの収益が手に入る岡谷鋼機(7485)。この最大のネックは株主存在を軽んじる企業姿勢にあります。まさにこの点が、同銘柄がこの界隈で有名な企業であるゆえんです。

配当性向は10%程度、先日の株主総会でも安定の塩対応。おそらくは会社関係者が一番前に陣取り、株主からの質問を機械的に対応しながら早々に株主総会を終わらせようとしていたようです。

巷では「創業家の相続対策のために株価を上げたくないのでは?」との話もあり…その真偽はわかりませんが、まあ名証単独上場のため、最近の東証による「資本コストを意識した経営」なんちゃらという圧力とも無縁だったりします。

変化の兆し?

先日の株主総会後には予想通り、X(Twitter)上でも著名な個人投資家たちから:
「正直、書く価値すらない株主総会だった」
「岡谷社長に光るものが有れば大きく投資したいと考えていたが、一片もない。仕事を休み、名古屋まで来たが全て徒労に終わった」
「もはや上場している意味がまったくない」
と散々な言われようですね(笑)

ただその中にあって、「昨年よりは運営は良くなっている」との声も。当方が今回注目したのはこの点。すぐに株主対応に変化が現れるとは思えませんが、少なくとも今より悪くなることはなかろうと。少しずつ株主還元姿勢にも変化があれば、EPS等が変わらなくても株価は倍以上にはなるポテンシャルは十分あるでしょうか、時間はかかるかもしれませんが。

そんなわけで、整理すると:

  • いい会社か?→株主対応の姿勢には問題あるが、本業のほうは堅調。なにせ100年以上も存続している中京圏の雄。潰れることはあるまい。

  • 高いか安いか?→極めて安い。

  • 何に賭けるのか?→時間はかかるが株主還元姿勢への変化

というわけで、当銘柄については気長にやっていこうと思います。

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