初心者QAのWACATE2024冬、初参加レポート

はじめに


初めまして。一升餅と申します。
若手テストエンジニアを対象としている、WACATEという合宿形式のワークショップに参加しました。最高の経験ができたので、レポートとしてまとめていきたいと考えています。

軽く自分の自己紹介をします。
北海道札幌在住で、第三者検証の会社に勤めています。
今の会社に入ったのが大体1年前で、それまではITと全く関係のない仕事をしていました。工場とか。
独学で勉強していたとかもあまりなく、今の会社に入ってから頑張り始めました。なので結構歳は食ってますが経験や知識などは非常に浅いです。

そんな北海道の田舎者が、WACATEに参加して得たものを書いていきます。

得たもの3つ

このままではいけないという危機感

「俺はこのままではいけない」という危機感を強く感じました。
 WACATEに参加している人はモチベーションが高い人が多いので、すごい人ばかり。大企業に勤めている方、つよつよエンジニアの方、部下がたくさんいてチームリーダーとして働いている方、などなど。

自分も短いQAとしての期間の中で、色々教えてもらったり自分なりに勉強や試行錯誤して、入社当時よりは成長できたと考えていました。
ですが、ワークショップの中での会話、食事の際の会話などで圧倒的な知識差や経験差を感じ…悔しかったです。
何がわからないかすらわからない。もちろん質問したら皆さん良い方ばかりで丁寧に教えてくれました。
そんな良い方たちに、自分は何も有益な情報を返すことが出来ない…。

また、内容は理解できても、「もうそんなに進んでるの?!」みたいな驚きがあったりしました。自分がいずれやりたいなと考えていたことをとっくに業務に取り入れて、その先のところで悩んでいる、みたいな。

そんな感じで、危機感を強く感じました。この差を縮める努力をしないといけない。勉強するモチベーションをもらいました。

シンプルに楽しかったという思い出

最初に一番重い内容を書いちゃいましたが、すごい楽しかったです。
参加者全員テストに真剣に取り組んでるので、みんな仲間!みたいな一体感を感じました。このあたりは実行委員の方やリピーターの方の空気作りのおかげなのだと思います。
その空気作りのおかげで、話したことない人と話してみようと思って声をかけたりできました。

ワークショップの内容は、QA歴1年の自分でも十分理解できるものでした。(たまに聞いた事ない単語が出てきて困りましたが)
ワークショップの中でも発言しづらさは一切なかったので、初参加でも自分の考えをのびのびと話せました。
一つの議題について本気で考えて、他の参加者の考えを聞いて…
確かにそうだなと感じたり、その考えは自分とは違うなあと思ったり、社外の人とそういう経験ってできることなかなかないですよね。
その議題が、業務で常日頃考えていることと地続きの内容だから、楽しくないわけがなかったです。

学ぶきっかけ

WACATEの冬では、ワークショップの時間ごとにさまざまなテーマを取り扱います。なので、「このテスト技法についてもう少し勉強したいな」というような学ぶきっかけをたくさんもらいました。

また、テストに関する同人誌が販売されていたり、書籍の紹介があったりもしました。同人誌は全部買いました。
次回以降あるかわかりませんが、景品本というシステムがありました。景品として用意された10冊ほどの中から自分が欲しい本を選び、同じ本を選んだ人の中から抽選1名に本がプレゼントされるというものでした。
自分は運良く本を頂くことが出来ました!買うには覚悟がいる金額だったのですごく嬉しかったです、この本を読んで勉強します。資格取得にも繋げたいです。

セッションの一言感想

今回の11セッションについて、少しづつ感想を記載しました。
セッションの内容についての説明は割愛させて頂きます。

  • ポジションペーパーセッション

    • 用意していたポジぺ(自己紹介シートのようなもの)について話すことで、緊張がかなりほぐれました。これのおかげでWACATEに自然に入り込めました。1回目より2回目の方がうまく喋れてよかったです。

  • BPPセッション

    • 全く未知の、演劇の業界の話でしたが非常に面白かったです。共感することも多く、聞けてよかったと思いました。テストに色々応用できそうな考え方だと思います。俺はこれから自分を変化させていきます。

  • 再入門!同値分割・境界値分析

    • 同値分割境界値分析は奥が深いと感じました。参加者によって何を同値とするか、結構違いがありました。数直線の書き方が自己流で適当だったので、黒丸と白丸の違いがわかったのも地味に嬉しかったです。

  • レビュー活動をやってみよう

    • テクニカルレビューはやったことはなかったので、体験できてよかったです。問題種別の設定を最初にしっかりとすることで、重要な内容にフォーカスを当てたレビューをすることが出来ると学びました。会社によってレビューのやり方が違うという話も覚えておきたいです。

  • ユーザビリティを作り込め!

    • 業務では自分の感覚を頼りに指摘してしまいがちなことがあります。ワークで自分が考えた修正してほしいポイントに、座学で勉強した名前がついていくのが気持ちよかったです。もっと理論でユーザビリティの指摘が出来るようになりたいなと思えました。

  • 分科会

    • 同値分割についてセッションで感じた疑問を、実行委員の方が受け止めてくれてとても勉強になりました。個人的な悩みも聞いていただき、良いアドバイスをいただきました。他の方の悩んでいることを聞けたのも良かったです。次回参加するときは絶対最後まで残りたい…

  • モーニングセッション(品質管理の歴史学)

    • 品質の歴史を学びました。日本と欧米でテストの考え方について逆転現象が起きた話や、今重要視されている考え方が既に数十年前には存在していた話など、非常に興味深かったです。今最先端の考えだからといって、必ずしもそれが最善ではないのかもしれないです。

  • 初めてのリスクベースドテスト

    • リスクポーカーが面白かったです。何に着目するかによってチーム内で意見が全然違って、考えていなかった要素にハッとさせられることもありました。影響度と可能性でリスクを定量化することも業務で使えそうです。

  • 直交表に触れてみよう

    • 直交表について理解が深まりました。要素が出現する回数が必ず同じになることは知らなかったです。WACATE参加者全員で、協力して2因子間網羅できていることを確認できて、一体感を感じました。

  • WACATEの体験を持ち帰ろう

    • 学んで終わりではなく、伝えたい人にどう体験してもらうか考えるセッションがあることが非常にありがたかったです。同じ班の人に非常に良いアドバイスをいただけました。

  • 招待公演セッション「テスト設計技法をちょっとだけ俯瞰してみよう」

    • テスト設計技法について深掘りする内容でした。難しかったけど本当に面白かった…!テスト技法同士の関係性って考えたことありませんでした。なぜこのテスト技法を使うのかという目的がブレてはいけなくて、そのためにはテスト技法の事をもっと知らなければいけないなと思いました。最後の未発掘の技法があるかもという話もワクワクしました。まだわからないこともたくさんあるので繰り返しスライドを読んで理解を深めたいです。

終わりに

これだけの素晴らしい経験が出来たにも関わらず、3食つきの1泊2日で3万円を切っているのが信じられません。実行委員の方、本当にありがとうございました。次回の夏も体調不良でなければ絶対に参加しようと思います。これから加速して、頂いたものを業界に返せるエンジニアを目指していきたいです。

長くなってしまいました。最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

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