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【育休体験談vol.01】「たいていのことは大丈夫、と思えるように」

株式会社Mama's Sachiは、「ひとりひとりの声や体験は、誰かの希望につながる」との考えから、パパママの声や体験談などを「LINEで1日1問育児クイズパパ力検定」でのアンケートなどを通して募集し社会へ発信しています。

今回から始まる育休取得体験談のコーナー。
初回は、メガバンク勤務で、第二子ご出産時におよそ1年間の育休を取得したパパさんのお話です。

「共育て社会」へのはじめの一歩
育休取得体験談

育休取得時の年齢など:30代 メガバンク勤務
家族構成 : 妻、長女(小学生)、長男(2021年5月生まれ)
取得期間: 2021年5月〜2022年3月

ダイジェスト

●印象に残ったこと
「世の中のお母さんたちすげーな」とリアルにわかった。 

●しんどかったこと
全く料理をしたことがなかったので、家族の食事を3食考えて作るのが大変だった。

●楽しかったこと
子どもが成長していくことにすぐに気づけて、間近で見られるのは楽しい。

●価値観アップデート
取得することで、あらゆることへの視野が広がり選択肢の幅が広がった。「大抵のことなら大丈夫」と思えるようになり、器が大きくなったと感じている。

育休準備編

【取得しようと思った理由】

理由は2つ。「自分のキャリア」と「子育て・家族」について考えるタイミングだったから。キャリアを積み走り続けてきたが、いったん立ち止まって向き合いたいと考えており、機会があれば1年間取得したいと思っていた。
第1子の時には育休を取得するなんて思いもしなかったが、妻が大変そうだったので次回チャンスがあれば取得しようと考えていた。実際にやってみて、「これは妻ひとりに任せるものじゃないな」ということがよくわかった。

【配偶者の反応】

妻は、「取得してくれるなら嬉しい」という反応だった。長女が小学生だったので里帰りは考えていなかったから、やはり助かる・嬉しいと思っていたようだ。

【上司・同僚の反応】

上司には出産予定日の半年前に話した。そのころはプロジェクトの一角を担っていたので、直属の上司からは驚いて受け止められたが、対話を通して理解してもらった。同僚には2か月ほど前に話した。
職場には「先輩ママ」たちも多く、応援してくれる雰囲気だった。
育休に関する手続き面では男性取得者への前例があまりなかったからか、担当部署からは「サイトをみておいて」と言われただけで、申請の仕方もタイミングもわからず戸惑った。周りの先輩ママで色々と教えてくれる方がいて、手続きを進めることができた。

【取得にあたって準備したこと(仕事面)】

上司に報告してからおよそ半年あったので、引き継ぎの準備は余裕をもって行えた。人事について言うと、「後任はつけられない。今いる後輩を育てる方向で」ということだったので、そのつもりで仕事を整理していった。
 

【(取得にあたって準備したこと(家庭・子育て面)】

長女からはだいぶ歳の差があるので、赤ちゃんを迎える準備は最初からだった。服、ベビーカー、ベビーバスなどのグッズを買ったり借りたり。赤ちゃんが過ごせる場所を確保するなど場所作りを家族で一緒に行った。長女も「弟か妹が欲しい」と言っていたので喜んでおり、生まれてからも頼りにしている。

育休真っ只中編

【印象に残っていること】

「世の中のお母さんすげーな」とリアルにわかった。家族の食事を3食考えて作ること、炊事、洗濯、全部やらないといけない。今まではこれ全部やらせてたんだ、大変だっただろうなと思った。

【しんどかったこと】

それまで全く料理をしたことがなかったので、料理という新しい挑戦は面白くもあったが大変だった。産後から2〜3か月は全て自分が炊事洗濯を担当していた。朝食を食べたらすぐに昼食のことを考え、終わったらすぐに夕食のことを考えて買い物をして作って…。
育ち盛りの長女や、養生しないといけない妻がいて、自分が今までやったことがないことを、責任を持ってやることがプレッシャーだったし、大変だった。ファストフードを食べさせるわけにもいかないし。玉ねぎ切るのにどれだけ時間かかってるんだ、と思うこともあった。
それに加えて、長女の習い事の送り迎えも。もちろん赤ちゃんのミルクを作ったりオムツを替えたりすることも。
妻を休ませるため、できることはなんでもやった。

【楽しかったこと】

子どもが成長していく過程を間近でみられるのは「大きくなったな〜」とほっこりするし、幸せ。「もうこんなことができるんだ」と気づけることがたくさんある。
長女の時はわからないことだらけだったが、長男は一緒に過ごしてきた時間が長い分、なんでもわかるようになっている。
長女の時には、「今、何が必要なのか」が全然わからなかった。オムツ、おやつ、食べ物、寝る時間帯の生活リズム、何が好きなのか、どう過ごせば良いのか、どう遊べばいいのか。
でも長男の時には育休を取得したおかげで、長男がいつ寝るのか、何を食べさせたら良いのか、どうしたら落ち着くのか、長男のリズムがわかる。
「どう遊べば良いのか」と考えなくても長男の好きなものがわかる。そうした土台があるからか成長にすぐに気づくことができて、本当に楽しい。

【仕事に復帰するにあたって準備したこと】

どう役割分担をしていくのか、夫婦でよく話し合った。1日のリズム、1週間のリズム、急な病気の時の対応などを納得がいくまで話しあった。
「できる方がやればいい」は曖昧で、うまくいかないと思うし、どちらかの負担が増えてしまうと思っていた。今もこの話し合いには結構な時間を使ってその都度調整している。


育休を終えて

【取得期間について】

およそ1年間、取得できて良かった。おそらく短いと「お手伝い」で終わると思ったので、最初から長期で取得しようと思っていた。
1週間しか取れないとしたらそれは夏休みと変わらない。
3か月だとようやく首がすわるタイミングで、復帰後の準備を見据えると短いと考えた。子育ては育休が終わってもずっと続いていくものなので、キャリアと子育てとを並行して大切にしていきたいと考えるとやはり長期で取得できて良かったと思う。

【取得した感想】

取得して、仕事や育児に対する価値観・概念が良い意味で壊れたと思う。仕事はそれまで当たり前のように6時7時ぐらいに家を出て、夜9時ぐらいまで働くことが当たり前になっていたが、それはある意味効率が悪いと気づいた。役割を変えてみて気づいたことは多く、パートナーへの感謝もある。
本当の意味で、当事者としての感じ方ができるようになったし、人生における選択肢の幅が広がった。
命がかかっている子育てなので、そこのプレッシャーから考えたら、「たいていのことは大丈夫だ」と思えるようになり、自分自身の器が広がったように感じている。

【これから育休取得するパパさんへのメッセージ】

決断することは勇気がいることだが、戻ってからの仕事のパフォーマンスは確実に上がる。より効率的に考えられるようになるし、視野が広がっている。不安も多いと思うが、やってしまったもん勝ち。
取得し、取り組んでみたら、すべての答えがわかる。応援しています!


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産後・育児中における孤立感や不安感を軽くし、親子の絆の土台づくりを目指して生まれたコンテンツです。
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この記事を書いた人

書籍『ふたりの子育てがもっと楽しくなる パパのための育児クイズ115』(髙橋幸恵・著/株式会社クロスメディア・パブリッシング)ふたりの子育てを大切にしていきたいパパさんママさん、お孫さんが生まれる方など多くの方に楽しんでいただいています。


私たちは「こどもなんなかアクション」に取り組んでいます。

「こどもまんなかアクション」とは
こどもの意見を聴き、その意見を尊重し、こどもや若者にとってよいことは何かを考え、自分ができるアクションを実践していくことです。どんなこどものことも考えていきます。
こどもまんなかアクションの展開について
こどもや子育て中の方々が気兼ねなく様々な制度やサービスを利用できるよう、地域社会、企業など様々な場で、年齢、性別を問わず、全ての人がこどもや子育て中の方々を応援するといった社会全体の意識改革を進めるための取組です。

こども家庭庁のHPよりhttps://www.cfa.go.jp/mannaka-mark/


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