めげずに踏ん張っていられる力をつけるのに必要なことは?〜ネガティブ・ケイパビリティ〜
「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を
聞いたことがありますか?
子どもたちと向き合う中で
知らず知らずのうちに「ネガティブ・ケイパビリティ」を
身につけているのかもしれません。
育児クイズパパ力検定では
「想い」も一緒に届けたいと思っています
育児クイズパパ力検定は、専門家の先生方のお話を伺いながら制作しています。その中で、心動かされるお話を伺う機会があります。
育児クイズパパ力検定は、「想い」も一緒に届けたいと思いながら作っており、解説の中にもそうしたお話を入れていますが、伝えきれないものを少しずつお伝えしていこうと思います。
第3回の今回は、「どっちつかずの状態で踏ん張る力」です。
どっちつかずの状態で踏ん張る力
前回のコラムで、
「日にち薬」のお話を書きましたが、
その中で「どっちつかずの状態で踏ん張っている力」
について触れました。
子育ての中でそんな力をつけながら、
親も鍛えられていく。
最初から完璧でなくて良いのだと思えたら
気持ちが楽になりますね。
ところで皆さんは
「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を
聞いたことがありますか?
これは、
「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」(『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』帚木蓬生 朝日新聞出版)とされています。
ネガティブケイパビリティ
〜めげずに踏ん張っていられる力〜
能力といえば、
能動的に何かを成し遂げられる力と思われがちですが、
ネガティブ・ケイパビリティはむしろ何もせず、
抗わず、ただただその場に踏ん張って耐える力
を指すと解釈できるのです。
精神医学などで使われる言葉ですが、
良くなったり悪くなったりを繰り返し、
治療をしてもいわゆる風邪のように
なかなかスッキリとは直らない。
そんな情況にあって、
調子の悪い時も諦めず、
バタバタともがかず、
嵐が過ぎるのを待つようにじっと耐えて、
その状況をやり過ごす。
そんな力なのではないかなと思います。
そうしていると、
段々と情況が良くなっていくことがあるのです。
これは何も、病気の世界だけのことではなく、
この世の中の色々な場面に通じるものでしょう。
子育て中に限らず、この世の中、
事実や理由を早く知りたいと思っても、
悩んでも、考えても、
答えがなかなか見えてこないことは
本当にたくさんありますね。
そのような中でも流されず、
どちらでもない中途半端なところにただ立っていられる力、
解決できないこと、疑わしいことの最中にあっても
めげずに踏ん張っていられる力。
そういう力が「ネガティブ・ケイパビリティ」と
言えるのではないでしょううか。
めげずに踏ん張っていられる力をつけるのに必要なこと
そんな力をつけるのに必要なこと。
それは、
どっちつかずの状態の中で踏ん張っている時に、
その人に向けられるあたたかな眼差しではないでしょうか。
誰かが見ていてくれる、
誰かが大丈夫だよと言ってくれる、
主治医が見守ってくれている、
パートナーが支えてくれている、
そういうことがあれば、踏ん張れるのです。
そして、踏ん張る経験をたくさんすればするほど、
もっと上手に踏ん張ることができるようになります。
パートナーに支えられ、
周囲の人の助けられながら、
「日にち薬」を味方につけ、
わたしたちは、子どもと向き合うことを通して、
生きる力を鍛えられているのですね。
お話
「育児クイズパパ力検定」制作・監修の中澤恵子さん
前回までのお話
第2回
日にち薬〜心がちょっぴり軽くなるかもしれない言葉 by育児クイズパパ力検定〜
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