中国入国と試練の連続①
中国留学という試練の始まり
今年の9月から中国に留学しています。場所は上海。日本から飛行機で大体2.5〜3時間くらいで到着する圧倒的な近さと、中国の都市の中でも留学生や駐在員など多くの日本人が滞在しているのが特徴的な都市です。
私は日本で通っている大学から派遣される交換留学生のような形で留学することになったので、上海の大学では本科生(日本でいう学部生)の扱いになります。しかしまぁ、正直日和ってます。本科生じゃなくて语言生(語学留学にきた学生のこと)にしとけばよかったかも……
一般的に中国の大学は9月に新学期が始まります。新入生が入るのももちろんこのタイミング。私の留学先大学も例に漏れず、授業開始は9月4日です。
なので9月4日より早めに入国して、滞在先への入居だとか、中国の銀行口座の開設だとか、入国後30日以内に申請が義務付けられている居留申請の準備などを授業が始まる前にある程度済ませておきたいところです。何しろ来年の7月まで滞在する予定なので、ある程度の生活基盤は整えておかねば!ということなのです。
私が中国に入国したのは8月28日。忘れもしませんw
授業が始まるまで一週間もあるので、他の留学生も大体この日程で中国にやってきます。そうして色々、手続きを済ませたり買い物に行ったりして準備をするわけですね!
しかし、私にはこの時点ですでに大きな懸念材料がありました。
入国する時点でまだ住む場所が決まってない
のです泣
中国の大学生は基本的に皆学生寮に入るのですが、それは留学生も大体同じです。
私も留学先の大学では留学生寮に入る予定だったのですが、寮の申し込みの際になんとホームページのエラーで予約失敗!笑
大学間の交換留学だったので、大学を通して連絡してなんとかしてもらおうとしましたが、「わかった!確認するね!あとで返信する!」という内容のメールが返ってきただけで、ついに渡航日まではなんの連絡も返ってくることはありませんでした!泣
いや、どう考えても絶体絶命……
留学先からの連絡もいつ返ってくるかわからないし、学生寮にも入れるかどうかわからないし、入れたとしてもいつから入居できるのか、それまでホテル暮らししないといけないなら、もう先に他の物件抑えて入居したほうが後々の手続きも楽じゃない?などなど、
入国する前からも、入国した後も、本当に気が休まらなかったです笑
とりあえず中国に到着する28日とその翌日の29日の2泊だけホテルを予約し、大学からの連絡を待つことにしました。
中国入国。逆ロシアンルーレットの指紋認証、使えない銀聯カードと繋がらないVPN
指紋認証の機械を新調してくれ……
28日午後に浦東国際空港に到着。雨が降っていました。
中国では外国人が入国する際には指紋認証が義務付けられています。
飛行機を降りて道なりに歩いていくと、券売機みたいな指紋認証の機械がたくさん並んでいます。
並んで順番が来るのを待っていましたが、前で機械をいじっている人たちはしばらくすると、なんだか訝しげな表情をして機械から離れていきます。。
自分の番が来ていざ機械を覗き込むと、真っ暗な画面。笑 作動している他の機械でパスポートを読み込むと、なんとか指紋を読み込む画面まで進むことができた……!
しかし、どれだけ指紋を押し付けても反応してくれずに断念。。
こういう機械に5台くらい当たった後に、どうやら違う場所にも指紋認証の機会があるようだと気づいて(遅)、場所を移しました。
うーんでも、場所を移しても機械の作動状況はあんまり変わらなかった。笑
たまたまその場にいた人が指紋認証に成功しているのを見て、すぐさまその機械で指紋認証をしました。もちろん成功! しかしここまで40分くらいかかった……
なるほど、自分で使える機械探すより、正常に作動する機械っていう当たりくじを引いた人を探す方が早かったってわけか……
文字通りの手探り状態……
指紋認証、健康コード、抜き打ちPCR、入国カード、入国審査、荷物ピックアップを無事に終え(とっても疲れた)、げっそりしながら到着ロビーへ。
あ、留学ビザ(X1, X2)で入国される方は、大学から送付される"录取通知书"を機内持ち込みの荷物に入れておきましょう。入国審査の際に提示を求められました。(観光ビザとかで入国する時も、ビザ申請時に必要だった書類は機内持ち込みで持っておくといいかもしれない)
そしてタクシーでホテルに向かう前に、いくつか試しておきたいことがありました。それは、
微信支付(Wechat Pay) or 支付宝(Alipay)のアクティベート
日本で発行した銀聯のクレジットカードが実際に使えるかの確認
VPNが接続できるかどうかの確認
です。どれも中国に滞在する上では生活インフラですね。
本人認証がクソだるい決済アプリ
人民元は現金で1000元程度持ってきていたのですが、今はもう決済アプリが主流で現金はあまり使わないと聞いていたので、早めに自分も決済アプリを使えるようにしておこうとしました。
とりあえず、微信支付(Wechat Pay)は無事にアクティベート成功!日本で使っていたクレジットカードも紐づけることができました(私が試したのはMaster, VISA,American Express)。
しかし支付宝(Alipay)はなぜかアクティベートできず……。登録するときに電話番号と、外国人であればパスポート番号が必要なのですが、その両方を入力してもエラーが起きて、とうとう前に進めませんでした。(これに関してはあとで重大なことが発覚しました笑)
登録の過程や使用感などは、後で別で記事にしようと思います。本当に一筋縄ではいかなかったしクソめんどくさかったのだ……
使えなかった銀聯カード
中国では決済アプリの他に、銀聯カードも使えます(正直もう現金と同じくらいレアな気がするけど)。
銀聯カードにはデビットカードとクレジットカードの二種類があるようです。中国の方は主に前者のデビットカードを持っていて、それを決済アプリに紐づけて使っています。
しかし私が事前に国内で発行できたのはクレジットカードの方。しかもショッピング利用しかできないものなので、もちろんWechat Pay とAlipayには紐付けられまませんでした。
とりあえず、到着ロビーにあるローソンで試してみよう。銀聯のクレカが使えるマークが出ていたので!とりあえず適当にペットボトルの水を引っ掴んでいざ決済………!
カードを読み取り口に差し込んで!6桁の暗証番号を入れる!頼む!使えてくれ!
…………………………………………え?なんでエラーでるん?
「もしかしてこれ国外で発行したやつ?」
店員の兄ちゃんが言うには、確かに銀聯のクレカは使えるものの、中国以外で発行したものは大体エラーが起きて使えないんだそう。この前は韓国で発行した銀聯のクレカが使えなかったらしい。
とりあえず銀聯での決済は諦めて店を後にしました。
せっかく発行したのにこれじゃあなぁ……(発行した銀聯のクレカが実際に中国で使えなかった体験談は他の留学生からも多数聞いている。中国さん、なんとかしてくれよ……)
なかなか繋がらないVPN
中国のネット回線には通常Great Fire Wallと呼ばれる強力な規制&検閲システムが張り巡らされていて、日本で使っているLINE, Twitter(X), Instagram, Googleなどは基本的に使用できないというのはあまりにも有名ですね!
なのでVPN(Virtual Private Networkの略) を使用してそのシステムを潜り抜ける必要があります。でないと日本にいる家族や友達と一切連絡が取れなくなります笑
私が事前に契約していったのはMillen VPNとExpress VPNです。
結論から言うと、どちらも繋がりませんでした!笑
正直中国に行ってみないと、どのVPNが本当に繋がるかってよくわかんないです。Millen VPNもExpress VPNも調べたら中国でも繋がるって出てきたから契約したのに……泣
しかし!なんとMillen VPN、「Millen VPN Open Connect」という中国やロシアなど通信規制の強い地域向け無料オプションがありました!
繋がらん!まじ使えねえな!って私が騒いでいたのは、通常モードのVPNだったのです。したがってそちらのオプションに切り替えてみたところ、ちゃんと繋がりました泣 使えねえとか言ってごめんなさい泣
通常モードのMillen VPN とはアプリが違ったりするので少々手間はかかりましたが、やはり日本と同じようにネットが使える安心感半端ない。。
ちなみにMillen VPN、日本の会社が運営しているサービスなので、カスタマーセンターなども日本語で対応してくれます。あと国産なのでなんか安心。笑
私が契約していたExpress VPN、他にも有名なNord VPNなど、VPNは基本的に海外の会社が運営しているものが多いので、問い合わせをする際は基本英語になります。
Millen VPN、まじでグッジョブや…………
タクシーでホテルに向かう
上海の東端に位置する上海浦東国際空港。市内中心部まで出ようと思うと、割と時間がかかります。手段はいくつかありますが、今回は大荷物なのでタクシー一択でした。
地下鉄→乗るときに手荷物検査があってだるい。エスカレーターの入り口に巨大なスーツケース通れないレベルのポール立ってて鬱。しかも人多いし1時間以上は絶対かかるし乗り換えもあるので疲れる。でもめちゃくちゃ安い(市内中心部まで200円足らずでいける)
バス→路線バスみたいなやつだと荷物の扱いに困るし運賃の払い方も下調べが必要。運賃も安いけどやっぱり時間かかるしおすすめしない。空港シャトルバスみたいなのは調べてないのでよくわからない。
タクシー→日本に比べて死ぬほど安いし目的地まで直接行けるのがでかい。とはいえ私の場合は市内中心部からさらに西北に進んだ場所に行ったので、4000円くらいかかった。支払いも現金でOK。夕方だと大体渋滞にハマる。
中国ではタクシー、というかライドシェアが発達しているので、ひょっとしてタクシーもスマホで呼ばないといけないのでは……?!と一瞬げっそりしてしまいましたが、そんなことはありません。
曲がりなりにもここは空港なので、タクシー乗り場はちゃんと存在しますし、ぼったくられるとかもまあないはずです……。(上海だと大众出行ってところのタクシーは大丈夫らしい)
もちろんアプリで予約したライドシェア用の乗り場もあります。ライドシェアの場合、予約する際に目的地を設定して運賃を先払いするので、ぼったくりとか基本的には引っかからないです。
しかし運転手から「お前今どこおるんや」みたいな電話がかかってくることが多いので、こちらは中国語のやりとりに慣れていない人にはおすすめしません。運転手も基本英語は話せないと思った方がいい……
というわけで、私は到着ロビーを出てタクシー乗り場に向かいました。まあここからはスムーズです。
やってきた水色のタクシーに乗って、あとはホテルに着くのを待つだけ。
渋滞に巻き込まれたりはしましたが、大体1時間しないくらいでホテルに到着。現金で払う準備もしていましたが、せっかくなので決済はアクティベートしたての微信支付(Wechat Pay)を利用しました。
でも本当の試練はここからでした……
無事ホテルに到着し、チェックインも完了。
部屋は一人で使うには若干広めで、清潔なクイーンベッドを独り占めできるのがなんとなく贅沢。
洗面所もシャワーブースと浴槽が分けられていて、浴槽も足を伸ばして入れるほど大きかったので、入れるうちに風呂にはたくさん浸かっておこうと思いました笑
とりあえずはこの部屋に2泊。チェックアウトするまでになんとか滞在先を確保せねばなりません。
体力と気力勝負です。
しかし私はこの時、更なる試練がこの先待ち受けていようとは思いもしなかったのでした………。