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AIエージェント時代の巨大な受益者:マイクロン

今後大きく伸びることを確信しているマイクロンテクノロジー($MU、以下マイクロン )について、見通しを整理してみました。

私は2024年10月初旬からマイクロン下部の購入を始めており、2024年10月21日現在で325株を保有しています。
今後は500株程度まで増やしていく予定です。

現在のポートフォリオ。半導体株とテスラを半分程度ずつ保有しています。

サマリ

・マイクロンの今後1年の予想株価は$160〜$400
・今後AIがチャットボットから、数日〜数ヶ月の仕事をするエージェントへと進化することで、メモリの需要が急増する
・短期的にも、強いHBM需要とDRAMの価格上昇で、1年後の予想EPSは+1000%と非常に強く、予想PERは13.9と割安

生成AI時代のマイクロンの強さ

マイクロンは、生成AIに必須なHBMにより高い利益率と安定した売上の獲得ができることに加え、HBM生産のために業界全体でDRAMの生産能力が抑制されることでDRAMの価格上昇が見込め、少なくとも2025年にかけては安定した成長が見込める。
楽天証券の予測では、
2025年8月期の予想純利益は、2024年8月期の+1042%、
2026年8月期の予想純利益は、2025年8期の+54%となっている。

楽天証券によるマイクロンの業績・株価予測
出典:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/46596

AIエージェント時代に爆発するメモリ需要

今後AIが、短時間の「chat」を行うチャットボットから、数時間〜数ヶ月に及ぶ複雑な仕事を遂行するエージェントへと進化することはOpenAIの構想からも明確だが、マイクロンはそこからも長期的に大きな恩恵を受ける。 

OpenAIの定義するAIのレベル
出典:https://www.multifverse.com/blog-posts/openai-agi-5-tier-progress-scale

具体的には、エージェント化により、AIが1件の仕事で扱う必要のあるデータ量は、現在の多くて数千〜数万文字という単位から、数時間〜数ヶ月に及ぶあらゆるテキスト・音声会話、さらには会議動画などを含めたものになり、それは数万倍規模の変化となることが見込まれる。
(元々は10分の会話だけが対象だったものが、1年間のプロジェクトに1人の人間がアサインされた際に扱う全ての情報が対象になると言えば、その違いがどれだけ大きいは明白だろう)

そして、そのような変化が起きた際には、大規模なデータを蓄積してAIモデルに処理させることが必要で、必然的に大量のメモリが必要となる。
重要なことは、GPUよりもメモリの需要がより逼迫するだろうという点だ。
もちろんどちらの需要も大きく増えるが、計算ニーズに応じて並列処理可能なGPUに比べ、メモリはそういったことができないためだ。

おそらくAIエージェント化による莫大な需要にメモリやGPUが応えることはしばらくは難しく、結果的にAIエージェントの利用は高価に限定された形で進むだろう。
それでも、AIエージェントは将来的に人間の労働者の代替になる技術であるため、強い需要駆動で変化は進む。
マイクロンなどのメモリ企業はその主要な受益者となる。

米国企業としてのマイクロンの優位性

マイクロンがメモリ業界で唯一の主要な米国企業であることも重要だ。
戦略物資である半導体の国内製造率を保とうとする米国が、特に国内企業であるマイクロンを優遇していくのは確実で、それは助成金という形で現れるだろう。
実際に2024年には約1兆円規模の助成金の交付が決定している。

現在のマイクロンのPER的な割安さ

上記だけでも有望だが、今のマイクロンはPER観点で有望でもある。
具体的には、1年後の予測EPS(7.9)から見た今の株価($110)でのPERは13.9である。
2025年への1年間で1000%、次の2026年への1年間でも54%のEPS成長が見込まれる会社のEPSとしては低すぎる水準だ。
(PEGレシオが1となる水準だとしてもPER50ぐらいが妥当ではないか)

さらに、HDMが受託生産ビジネスであり、従来のメモリ業界のようにその時々の需要や相場に価格が振り回さられるボラティリティの大きいビジネスでないことも、マイクロンを含むメモリ業界に、従来より高いPERを許容する理由となる。

マイクロンの予想株価

私のマイクロンの1年後予想株価は、
最低でも$160
(予想EPS7.9の20倍、現在の株価$110の1.45倍)、
最大では$400
(予想EPS7.9の50倍、現在の株価$110の3.6倍)
とする。
(楽天証券の予想株価は$180)

おわりに

AIエージェントの時代は来年以降確実にやってくる。
現在のマイクロンの株価動向や、足元のDRAMの価格動向に右往左往する必要はない。
今のAIの実力だけを見ずに、今後来る未来を予想して投資することが勝ち筋だと考える。

参考文献

半導体戦争:
半導体の歴史が大変わかりやすくまとめられています。
マイクロンに関する言及もありますが、それ以前に半導体が20世紀以降の人類の発展や戦略にどれだけ大きく影響してきたかを理解することができます。

米国株インサイト様:
日本の投資家による情報の中では、もっとも深くマイクロンについて分析している記事です。

楽天証券のレポート・動画:
マイクロンを含む半導体株について、丁寧に定量・定性で分析し、予想株価も出されています。私がマイクロンに投資するきっかけとなりました。

Yan Channel様:
マイクロンやメモリ業界について丁寧に解説されているYouTuberの方です。
データをわかりやすくまとめてくださっています。


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