中国だけは生き残るシナリオ
こんなタイトルになってしまいましたが、正直、これはなかなかに辛い現実です。これからの世界、中国共産党が大きく力を伸ばしてくるとしたら、それは暗黒世界以外のなにものでもありません。
先日、こんな記事を書きました。
中国のワクチンは危ないだの、効かないだのという話はよく聞きます。その「危ない」の意味は、短期的な意味で「事故が多い」というものであれば、それは一時的なものであると言えます。問題の本質が、年単位でみなければならない、人口統計に与えるような影響だとしたら、たしかに中国製ワクチンの接種を進めている地域では、そうした深刻な問題が起こらないかもしれません。
しかし、仮にそうだとしたら、本当に大問題です。問題がヤバすぎて、ちょっと直視に堪えない未来を想像しなければいけなくなります。
※「人口問題と世界共産主義化という視点」より引用
この問題、本当に厄介です。
欧米の製薬会社が製造している新型コロナウイルスのワクチンは、主としてmRNAワクチンというもので、コロナウイルスの遺伝子を複製したmRNAと呼ばれる人工遺伝子を脂質粒子でコーティングして作ったワクチンです。mRNAワクチンは、これまで動物実験ではうまくいっておらず、今回、初めて人類に大規模接種しているものとされています。
既に別記事でも紹介していますが、米国医師・外科医師協会の元会長であるリー・メリット医師は、SARS (コロナウイルスの一種)のmRNAワクチンが、過去に動物実験で失敗したことを証言しています。
何が起こったかというと、すべての動物が死んだのです。 しかし、彼らは「ワクチン」で死んだのではありません。 彼らは「抗体依存性感染増強( ADE )」と呼ばれるもので死んだのです。
つまり、mRNAワクチンを打った人々は、(中長期的な期間のなかで)全滅するかもしれないという可能性を示唆しているわけです。これは、大変恐ろしいことだと思います。
これに対して、中国のワクチンはmRNAワクチンではありません。中国のシノバックやシノファームといった製薬会社が製造しているワクチンは、不活化ワクチンと呼ばれるものです。これは、感染能力を失わせたコロナウイルスを元として作ったワクチンになります。
この不活化ワクチンは、これまでもインフルエンザワクチンとしても広く使われており、実績のある技術です。とくに目新しいものではありません。
米ファイザー製、米モデルナ製などのワクチンの有効率が90%以上であるのに対し、中国製ワクチンの有効率は50%程度(WHOが定めたワクチン承認の最低水準)だとされている。中国製ワクチンの有効率が低い原因はその製造方法にある。中国の代表的なワクチンであるシノバック、シノファーム製は「不活化ワクチン」だ。
※エコノミストオンライン「低い有効率の中国製ワクチンは感染収束の「決め手」にならない=藤和彦」2021年6月28日より引用
ファイザーやモデルナといったmRNAワクチンの有効率が90%以上なのに対して、中国製ワクチンの有効率は50%程度ということで、劣悪なものとされてきています。このあたりの数字は、インフルエンザワクチンとさほど変わらないと言えます。従来のインフルエンザワクチンと同じ技術なので、その程度と言うことでしょう。
しかし、そこが問題なのです。
ということは、中国製ワクチンは、年単位の期間をかけて、ワクチン接種者が全滅するというようなシナリオとは無関係ということになります。
「人が死なないから問題」というのも、少しおかしな話です。不謹慎かもしれません。
しかし、中国の国力を維持しようと考えている中国共産党の思惑が働いている可能性がある、という意味で、大変危険ではないかと思うのです。そのことは、日本の安全保障上、非常に重大な影響を及ぼしえます。
中国という国は、ずっと一人っ子政策をしてきました。しかし最近、人口減が国力低下につながることを警戒し、人口増加政策を推し進めるようになりました。
人口14億人を超える中国で、少子化が深刻な問題になっています。中国の出生数を見ると2016年には35年以上続いてきた人口爆発を止めるための「一人っ子政策」を撤廃し、2人目の出産を認めました。しかしその後、出生数は再び減少。昨年は一人っ子政策の導入以降、最も少ない1200万人台となりました。そこで先月示されたのが「三人っ子政策」です。中国はこの先の人口減少を止められるのでしょうか?
※テレ東プラス「中国、少子化で苦肉の「三人っ子政策」 子ども一人に4000万円!?」2021年6月11日より引用
中国共産党が、今、この国の人口が減るようなことを許すわけがないのです。当然、mRNAワクチンが危険だと知っていたら、そんなものを使うはずがありません。
もちろん、かといって、今のワクチンビジネスに乗り遅れるわけにもいきません。だから、ワクチン開発はするものの、mRNAワクチンのような危ない代物には手を出さなかったとみることができるわけです。
今回の新型コロナウイルスが、武漢の研究所で作られたものだったという話については、それなりの論拠をもって説明することができるようになっています。
そう考えると、中国共産党が、今回の新型コロナウイルス騒動を最大限利用して、国力を高めようとすることは、十分に考えられます。不活化ワクチンを選択した背景には、そうした理由があるかもしれません。
日本は、ファイザーやモデルナといったmRNAワクチンが中心です。数年後、社会が壊滅的なダメージを受けているとき、社会機能が麻痺するような状況に陥ったとき、どうなってしまうのか・・・。その時、隣で中国共産党だけがピンピンしているとしたら、日本は本当に国・国土を守り切れるでしょうか。
あくまでも、ひとつの仮説ではありますが、そうした危ない状況も想定しておいた方がいいように思います。