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借りるならさっさと借りよう

民営化と公営化・・・いろいろと話があります。

例えば、水道事業の民営化については、多くの人が警鐘を鳴らしています。

世界の事例を見ても、民営化によって料金の高騰や質の低下が起きています。フランスのパリでは25年間で水道料金が約3倍になった結果、再公営化されました。また、南アフリカでは民営化で水道料金が跳ね上がり、支払えない貧困家庭の人々が汚染された川の水を飲むなどして、約25万人がコレラに感染。やはり、再び公営に戻されています
前述したように、民間は都市部などの“おいしいところ”にしか入ってこないでしょう。それは、儲かるところという意味です。そういう地域は人口が多いため、必然的に多くの人が料金高騰などの煽りを受けることになります。一方で、地方はいわば見捨てられ、インフラ維持のために少ない住民が高いコストを負担するという構図が続きそうです。

Bubiness Journal
「安倍政権の水道民営化で都市部の水が外資に狙われる…海外では料金高騰やコレラ蔓延も」
2019年11月14日より引用

水道というのは、私たちの生活や命に直結する重要なインフラです。これまで、それは「公」で管理・運営されてきていました。しかし、その一部が民営化されることについては、懸念が払拭されきれていません

とくに宮城県のケースでは、その民営化にグローバル企業が関わっていることに対する不安が指摘されています。

実は今回、宮城県の水道事業運営権を獲得した「みずむすびマネジメントみやぎ」の中核企業のメタウォーターは国内企業だが、仏ヴェオリア・ウォーター社傘下にあたるヴェオリア・ジェネッツ社が議決権株式の51%を保有している。
生き馬の目を抜くような国際ビジネスの世界に身を置く外資系企業が、過半数以上の議決権を持つ「みずむすびマネジメントみやぎ」が、不採算になっても地域住民や利用者を重視した水道事業を営んでいくとは思えない。
生活インフラである水道事業を、採算や利益を重視する民間運営とすることは、本当に妥当な計画なのだろうか。宮城県は今後の日本の水道事業のあり方を考えるうえで、大きな試金石となるだろう。

J-CASTニュース
「宮城県、全国初「水道民営化」も根強い不安...メリットは?値上がり懸念は?(鷲尾香一)」
2021年12月19日より引用

海外では、水道民営化が失敗に終わり、再び公営に戻されるという事例もあるといいます。今後、こうした事業の民営化が正しかったのかどうか、注視していく必要がありそうです。

一方で、公営にすれば問題ないのか?という議論もありそうです。

サムネが強烈すぎます(笑)。農地が借りられなくなる???

動画をみてみると、こんな話のようです。

今まで農地貸借の仲介について、市区町村や農協が担っていました。そこでは、農地利用の集積化というのを進めていたといいます。これは、あちこちに散らばって貸借が行われている農地について、隣りあわせで貸借(集積化)をするように推し進めて、農地利用の効率化を図ろうというものだそうです。

農林水産省 平成30年11月
農地中間管理事業の5年後見直しについて」より転載

まぁ、いい話なのではないかと思います。

ただし、こうした効率化を進めるということは、既に多くの農地を借りている人(大規模農家)の方が、隣りあわせの農地を借りやすくなるということになるため、小規模農家や新規に農地を借りようと考える人には、より厳しい環境になるという指摘をされています。

しかも、その農地集積化事業は、公営である農地中間管理機構に進めさせようとしているということです。

農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案の概要」より転載

この農地中間管理機構というのは、公営である分、従来のように地元の農協などが管理しているときよりも、運用が厳格化するであろうというのが、問題のひとつめです。

農地中間管理機構とは、平成26年度に全都道府県に設置された「信頼できる農地の中間的受け皿」です。
◯ 農地中間管理機構はこのようなときに活用できます。
リタイアするので農地を貸したいとき
・ 利用権を交換して、分散した農地をまとめたいとき
新規就農するので農地を借りたいとき

農林水産省HP
「農地中間管理機構」より引用

さらに問題なのは、この中間管理機構を通さないと、補助金が出ないということにもなってきており、上述の「小規模農家や新規に農地を借りようと考える人には、より厳しい環境になる」ということが、ますます加速化するのではないかと懸念される点です。

あらら・・・それは困ったことになるかもです。

コチラの話は民営化ではなく、むしろ公営化によって、問題が起こるのではないか?ということのようです。さぁ、どうなることやら・・・。

結局、問題の本質は、民営化 vs 公営化というものでもないような気がします。当然のことながら、メチャメチャな政策を繰り出す政府になってしまったら、公営になっていれば安心というわけにはなりません。

この農地問題に関しては、少々、注意が必要のように思います。

私は特段、補助金をもらいたいと思っているわけではありませんし、今、お借りしている田畑でいっぱいいっぱいなので、これ以上、農地を増やしたいと思っているわけではなく、これによって、ただちに何か問題が起こりそうだとは考えていません

けれども、これから農地を借りる、探してみたいという人たちには、徐々に厳しい環境になっていくのかもしれません。そう考えると、「いずれやろう」と思っているのであれば、さっさと候補地探して、ちょっとずつでもやってみるのもいいように思います。

そうそう、さっさと動きましょう


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