イベルメクチンは科学的証明がない?
政府や官僚の方々というのは、とても頭が良いのです。そのうえ、情報の量や質も、私たち一般庶民が持てるものとは格段の差があります。各省庁に専門部署があるだけでなく、国家レベルで言えば、情報機関があるくらいですから当然です。
そんな優秀な方々に対して、私たち庶民が説教を垂れるなどあり得ません。イベルメクチンのような素晴らしい薬があるのに、政府関係者は知らないんじゃないか!?教えてあげなきゃ!!なんて無駄です。嫌味でも何でもなく、心の底からそう思っています。
そんなエラい方々が、知らないわけはないのです。説教を垂れるなんて発想が、庶民の傲慢です。そしてきっとエラい方々は、私たち庶民が知らないレベルで、ちゃんとやるべきことをやっているはずです。
それはさておき、それでもやはりイベルメクチンは気になります。
世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス(ワクチンのせいで悪化しているだけ説もありますが)に対して、絶大な効果があるとされているのが、イベルメクチンです。
そのイベルメクチンに対して、わが日本国政府の担当省庁である厚生労働大臣は、このように発言されています。
田村厚労大臣
「まだ評価が固まっていませんので、そういう意味では効くか、効かないかというのをエビデンスとして、科学的にまだ証明されていない。今、治験やっている最中であると。そのうえで、医師の判断でお使いいただく場合、適応外使用。(中略)国の方から、コレ使ってください、使えますよというところまで、まだ科学的に証明されているわけではないということで、なかなかそこの表記は難しいということはご理解いただきたいと思います。」
つまり、科学です。科学での証明は難しいです。たしかに治験は行われていますが、大規模にできているわけではありません。新しい薬剤の治験については、予め利益を見込める製薬会社が動いてくれないと、なかなか難しいという現実があります。
北里大学が医師主導型の第2相臨床試験を2020年9月より実施しているが,イベルメクチン群120名、プラセボ群120名の合計240名を組み入れる治験プロトコルの進展が遅く、このままではCOVID-19が収束するまでに治験が完了するか懸念されている。製薬企業が行う治験と異なり、資金と人手の不足が治験進行の遅れる主要因であり、各方面に支援を求めている状況である。
※THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS「〈総説〉イベルメクチンのCOVID-19に対する臨床試験の世界的動向」より引用
要は、製薬会社は動いてくれないのです。そして、北里大学からのイベルメクチンの治験要請を断ったメルク社は、全く別の治療薬を開発していました。
米製薬大手メルクは9日、開発中の新型コロナウイルス治療薬「モルヌピラビル」について、米政府への供給で合意したと発表した。当局の緊急使用許可を前提に、米政府に170万回分を12億ドル(約1300億円)で販売する。米国以外の国とも、当局の使用許可が出る前の販売契約について交渉しているという。
※朝日新聞デジタル「メルク、コロナの飲み薬販売へ 米政府に1300億円で」2021年6月10日より引用
170万回分、これを170万錠だとしたら、1錠あたり700ドル程度になります。1錠8万円弱くらいです。ものすごい高額です。一方のイベルメクチンは、百数十円・・・。金儲けだけの観点でいったら、どちらが企業にとって正しいかは明白です。既に開発しかけている高価な薬があるのに、安い薬の治験なんてやっていられません。イベルメクチンは、製薬会社にとって、治験を進めるような対象にはならないのです。
しかし実際、イベルメクチンは、治験どころか現実の医療現場でものすごい効果が出てしまっていることを無視することはできません。
一時、感染が急拡大し、1日に40万人以上もの感染者が出るまで深刻化したインドでしたが、イベルメクチンで劇的に感染を抑えられたことは有名な話です。
そんな絶大な効果があるにもかかわらず、イベルメクチンの活用は一向に進まないままでいます。既にほかの記事でも取り上げたものですが、WHOの幹部もイベルメクチンの使用を推奨しないと言っていました。
『WHO、Covid-19の治療にIvermectinを使用することに警告』
ゴア州のヴィシュワジット・ラネ保健相が州内のコヴィド対策として18歳以上のすべての人にイベルメクチンを推奨した翌日、世界保健機関(WHO)は火曜日にその使用に対して警告を発した。
「どんな薬でも、新しい適応症に使用する際には、安全性と有効性が重要である。世界保健機関のチーフサイエンティストであるSoumya Swaminathan氏は、「@WHOは、臨床試験中を除き、Covid-19に対するイベルメクチンの使用を推奨しない」とツイートしている。
※THE TIMES OF INDIA「WHO warns against use of Ivermectin to treat Covid-19」2021年5月11日より引用(機械翻訳)
30年以上に渡って、37億回以上の投与がされているうえで、深刻な副作用が極めて少ないとされているイベルメクチンに対して、安全性を問題視するというところが不思議なところです。そして、このWHO幹部の投稿のあと、実際にイベルメクチンは絶大な効果を発揮してしまいました。感染者が急激に減少していったのです。
これを受けて、今、インドの弁護士会がWHOを告発する騒ぎにまで発展しています。
インド弁護士会は、有効な治療法もない中でピンチに陥ったインドで、イベルメクチンの投与を州政府が次々と決断して実績をあげているとき、スワミナサン博士が反対する発言をツイッターやYouTubeで行ったために「タミル・ナドゥ州がイベルメクチンを治療基準から取り消すという結果をもたらした」とし、それで多数の死亡者が出るはめになったと指摘。さらに通知の後半では「世界の医療界、医師、科学者らは、一部の製薬企業やそれに連なるロビー活動に引っ張られてイベルメクチンの有効性を示すニュースを抑圧している」と主張した。最後に、イベルメクチンを積極的に使用してCOVID-19と闘ってきた多くの医師の名前を列挙している。
※論座「コロナ患者が急増したインドでイベルメクチンをめぐり論争」2021年6月18日より引用
つまり、イベルメクチンの使用に対する抑圧は、多くの人命を奪う行為であるということです。
しかし!!!!
それでも、日本政府はイベルメクチンを認めません。何故なら、科学的に証明されていないからです。
イベルメクチンを投与したところでは、たしかに新型コロナウイルスの感染者数や死者数は激減しています。それは世界中のあちこちで見られる現象です。そこには、間違いなく相関関係があります。
イベルメクチン投与 → 感染者数減少
ただし、これは相関関係です。政府の立場は、相関関係は科学的証明ではないということです。
「イベルメクチンを投与したところでは、たしかに感染者数が減少していますね。けど、イベルメクチンを投与したから、感染者数が減少したかどうかは分かりませんよね?」
それが相関関係です。科学的に証明するというのは、おそらく因果関係がはっきりしないということでしょう。つまり、「イベルメクチン投与」が原因で、結果として「感染者数が減少する」ということが証明されていないということなわけです。
そこらの世界中の実例を挙げて、「イベルメクチン投与したところは、感染者数が減っている」などという相関関係自体、科学的には何の意味もないということでしょう(※統計学という科学的な視点はどうか?という疑問は残ったりしますが・・・)。
政府や官僚など、頭の良い方々からすると、国の大事な政策を決めるにあたり、そんな因果関係がはっきりしないものは意味がないのです。相関関係があるとかで、政策を決めるなどというのは、科学が分かっていない庶民の考えなのかもしれません。恐れ入りました・・・。
ん?あれ???でも、これは何だろう?えええええ?
田村厚労相「酒類の提供というものと新規感染者というもの、関係というものは、非常に相関関係があることは間違いない」
田村厚労相は、こうした相関関係を念頭に置きながら、20日の緊急事態宣言の期限以降、酒類の提供をどうするか、判断するとしている。
※FNNプライムオンライン「田村厚労相 酒類提供と感染者数「相関関係あるのは間違いない」」2021年6月15日より引用
ちょっ!おまっ!!!
酒類の提供と新規感染者数の相関関係があることは間違いない(キリッ!)という理由で、政策判断してしまうのでしょうか?この相関関係を認めるくらいなら、イベルメクチンと感染者・死者数の相関関係の方が、断然間違いない(キリッキリッ!!!)と思います。
まったく頭の良い方々の思考は、私たち一般庶民には、到底分かりかねます。あれ?もしかしてだけど、頭が良ろしいだけに、悪知恵を働かせたりしてます?