ワクチンはうまくいっている!の隙間
インドやベトナムなどで、大変なことになっているという報道を見かける一方、イギリスやイスラエルではワクチン接種のおかげで、死者数がゼロになったといった報道がみられるようになりました。
ワクチンについては、ネガティブな情報もある中、これはこれで良いニュースだと思います。既にワクチンを接種された方、これからワクチンを接種しようと思われている方には朗報でしょう。とくに既にワクチンを接種された方のことを考えると、あまりネガティブな情報を出してもどうかと思いますし、良い方向で進むかもしれないという可能性は残しておきたいものです。
ただ、これだけ世界中ではやし立てられている「ワクチン祭り」に関しては、どうしても疑念を持たざるをえません。それはほかの記事でも、既に繰り返し述べている通り、今回の新型コロナウイルスに対しては、イベルメクチンという有効な予防・治療薬があるにもかかわらず、あえてそれに蓋をして、ワクチンだけが解決策であるかのような誘導がされているからです。イベルメクチンの安全性や有効性について、科学的根拠が十分でないという指摘は、純粋な科学の議論ではなく、政治・経済的要因からなされるものと考えるほかないありません。
その視点で考えた時、ワクチン自体は安全であると願いたいものです。ただ単に、ワクチンを取り巻く巨大利権集団が、その利益を最大化させるため、あの手この手を使って、ワクチンをゴリ押ししているのかもしれません。仮にそうだとすれば、ワクチン自体は安全で、どんなに不自然なワクチンゴリ押し政策が進まれているとしても、それほど大きな心配はしなくてもいい可能性があります。実際、イギリスやイスラエルに関する報道が、ワクチンの安全性と有効性を示しているものだとしたら、前向きにとらえるべきでしょう。
ただ、やはり「本当にそうなのか?」という視点も、残しておきたいものです。それはこれからワクチンを接種しようかどうか、検討していたり、迷っていたりする人たちにとっては、有意義な可能性があるからです。
その意味で、注目しなければいけないのは、①ADE(抗体依存性感染増強)、②自然免疫の阻害の2つです。
1つめのADEについては、最近、大阪大学から研究成果が発表されています。
新型コロナウイルスに感染すると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産生されることを発見した。
感染増強抗体が新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に結合すると、抗体が直接スパイクタンパク質の構造変化を引き起こし、その結果、新型コロナウイルスの感染性が高くなることが判明した。
(中略)
最近の変異株には、中和抗体の認識部位に変異があり中和抗体が十分作用しない株も存在するため、中和抗体の防御効果より、感染増強抗体の増悪効果が高くなってしまう可能性も考えられる。
非感染者において低レベルの感染増強抗体を持っている人が明らかになった。既に感染増強抗体を持っている人では、感染やワクチンの接種で感染増強抗体の産生が高まる可能性が考えられる。
※国立研究開発法人日本医療研究開発機構「新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見―COVID-19の重症化に関与する可能性―」より引用
つまり、今回のワクチン接種によって、感染を防ぐ中和抗体だけでなく、感染増強抗体を産生する可能性があり、それが変異株などでは感染を悪化させるかもしれないということです。今、ワクチンは変異株にも有効という話があります。しかし同時に有効でないという話もあります。どちらが正しいか分かりません。いずれにせよ、今後も変異株が出てくる可能性は否定できません。そうした変異株が出てきたときに、ワクチン接種が裏目に出る可能性があるという点、将来的なリスクという意味で知っておく必要があるでしょう。
2つめの自然免疫の阻害については、過去の記事でも触れたとおりです。
現在、ワクチン接種による副反応については、ほとんど短期的なものしか議論されていません。例えば、厚労省の「国内でのアナフィラキシーの発生状況について」をみてみると、ワクチン接種によってもたらされるアレルギー反応であるアナフィラキシーは90%が30分以内に発生しているとされています。接種後の副反応としては、きわめて短時間のものと言えるでしょう。その他、接種をした人々から腕が痛い、だるい、発熱したなどの症状が聞かれます。それらがワクチンの副反応だということで、怖がる人もいます。しかし、それにしても接種後、数日の話です。
上掲の記事でも触れたとおり、ワクチン接種による最大の懸念のひとつは、新型コロナウイルスに特異性の高い抗体ができあがることによって、自然免疫が阻害されることです。このことは、対象となる新型コロナウイルスにはめっぽう強いものの、他の(全く別の感染症など)要因で、簡単に健康が害されてしまうということを意味します。この影響は、数日単位のものではなく、もっとずっと長いものとなります。逆に、数日単位では影響が現れないと言えるかもしれません。
そうなってしまうと、自然免疫が正しく機能しなかったことで、新型コロナウイルスではなく、しばらくしてから、全く別の感染症などで亡くなってしまうことも考えられるわけです。当然、ワクチンとの因果関係の証明は難しくなります。実際、現状ではワクチン接種から数日たってしまってからの死亡ですらも、全て(55件)ワクチンとの因果関係は不明という扱いです。
仮にワクチン接種によって、自然免疫が阻害されるようになったとして、その影響が数か月後に、しかも全く別の感染症によって亡くなるようなかたちとして出てきたとしても、その要因がワクチン接種であるという結論にならないことは容易に想像できます。その要因がワクチンの接種にあったとしてもです。
このように考えていくと、本当の意味でのワクチンの有効性や安全性は、新型コロナウイルス関連の統計ではなく、全体の人口変化(全体の死亡者数)などでみなければいけないことになります。
こう考えていくと、「ワクチンはどうなのか?」という議論の結論は、なかなか出ないことが分かります。そう、難しいのです。なので、これからワクチンを打つことを考えている人は、そういうことを含めて、よくよく考えることをお勧めします。
曲がりなりにも、自分の命がかかっている問題ですから、慎重には慎重を期して、じっくり時間をかけて検討をしみてもいいと思います。