ブーメランになってないかな
この記事をご覧になっている方々は、もうほとんどテレビをみていないか、みているとしても、ほとんどそれを信じるようなことがないかもしれません。
なので、こんな画像をみてしまったら、笑ってしまうでしょうか。
信頼できるメディアの1位がテレビだなんて、たしかにそんな時代もあったなぁ(遠い目)・・・みたいな感じです。けれども、社会全体でみたら、今でもそんなものなのかもしれません。
情報リテラシーが低い人は、自分の頭で考えて、取捨選択をすることができません。したがって、それらを整えて伝えてくれるマスメディアに頼らざるを得ないということでしょう。
それともうひとつ、忙しすぎる人はマスメディアに頼る傾向が強いように思います。結局、自分の頭で考えるだけの余裕がないため、それらを整理してくれるマスメディアの情報をベースに、物事を捉えざるを得ません。結果、マスメディアへの信頼度が高くなってしまうのだと思います。
一方で、マスメディアからの情報をそのまま信じない、マスメディアからの情報に頼らない人々は、陰謀論者としてのレッテルが貼られます。
そうした陰謀論者には、以下のような分析がされたりするようです。
陰謀論を信じる人々の傾向として、こんな感じの整理がされています。
①高等教育を受けていない
②批判的思考スキルが低い
③論理の欠陥を見つける能力が低い
④自らの能力を高く見積もる
もう散々な言われ方すぎて、笑いが出てしまうレベルです。一言でいってしまえば、「ものすごくバカ」と言われているようなものです(笑)。
もちろん、陰謀論にも問題がないわけでもありません。陰謀論とされるもののなかには、たしかに突拍子のないものもあります。したがって、陰謀論を全肯定する必要はありません。証明のしようがないものも多くあると思います。しかし、かと言って、全否定するのも問題です。分からないことは分からない、それだけです。
それを踏まえたうえで、ちょっとだけ反論しておきます。
陰謀論を信じる人々は、総じて「高等教育を受けていない、知能の低い人」と決めつけるのは早計です。むしろ、マスメディアの情報を妄信せずに、自分の頭で考える人であり、それだけ知能・能力が高い人である可能性があります。
こちらの記事では、「陰謀論にはいちいち反論するな」という、陰謀論を問題視する人からのアドバイスについて紹介しています。これの意味するところは、まともな議論をしてしまうと、陰謀論の方が有利、即ち、陰謀論の方が正しいことが明らかになってしまう可能性が示されているということです。
そういう意味で、「陰謀論者」というレッテルを貼った人たちに対して、教育水準や知能が低いといった理解で整理するのは、かえって的外れである可能性があります。一方的に「陰謀論者=ものすごくバカ」と言わんばかりの物の言いようは、気持ちがいいほどの強烈なブーメランを飛ばしているかもしれません。
また、反ワクチンという「陰謀論者」への考察についても、なかなかに面白いものがあります。
中身は、ほぼありません(笑)。上記、長々と記事を引用してしまいましたが、読まなくていいです。
科学的根拠が薄いまま、なんとなく反ワクチンだった人が、これまたなんの科学的根拠もないまま、反ワクチンを辞めましたという記事です。この記事を読んで思うのは、「はぁ、そうなんですか」だけです(笑)。何も残りません。
しかも、反ワクチンだったのは、仲間が欲しかったからかもしれないという結びになっており、あまりに無思考な人の話すぎて失笑レベルです。
今、反ワクチンといったら、新型コロナウイルスのワクチンを危険視する人や、その安全性に疑問に思う人を含むでしょう。私自身、これまでのワクチンについては、危険性を感じたことがありませんでした。しかし、今般のワクチンに関しては、反ワクチンという立場になるかと思います。当然、そこには明確な根拠をもっています。
したがって、「反ワクチン活動から足を洗った彼女が気づいたこと」という記事のタイトルを読めば、当然、そこにいたるまでの科学的根拠に興味をもちます。しかし、この記事では、そのような重要な問題については一切語られず、仲間云々の結びしかないのですから、ズッコケます(笑)。
結局、この記事も、冒頭に紹介した記事と同じように、反ワクチン(陰謀論者)を「ものすごくバカ」として扱っているだけの中身のないものです。つまり、この記事自体が強烈なブーメランを放つ、「ものすごくバカ」なのかもしれないということです。
仮にこんな記事を読んで、「反ワクチンの連中は無思考なバカ」、「やはりワクチンは打つべき」と思うワクチン推進派の人がいるとしたら、それはもはや止めようがありません。ガッツリいくのがいいと思います。
中途半端はよくありません。とことんいきましょう。どんなかたちにせよ、自分が納得する生き方・死に方をするのが一番です。