愛国心を輸出しよう
中国共産党の公式アカウントが、中国版ツイッターのウェイボーに投稿した内容が問題となりました。
問題の投稿は、中国のロケット発射とインドで新型コロナウイルスで亡くなった人を火葬している写真を並べて、「インドで1日の新規感染例が40万を超えた」というハッシュタグとともに「中国点火VSインド点火」というコメントが記されていたといいます。
大変酷い内容ですが、これに対して中国国内から「不適切だ。公的機関が投稿する内容ではない」などと批判の声が上がったといいます。これには少しホッとします。
甘い!などのご批判もあるかもしれませんが、ここでは敢えて、希望的な視点で、物事を考えたいと思います。
東アジア、とくに日中韓の間では、何かと摩擦が引き起こされます。そのとき中国や韓国で取られる「反日」の手法は、大体、日本を貶めるやり方です。日本の国旗を焼いたり、踏みつけたり、引き裂いたり・・・韓国での日本に対する抗議活動では、日章旗や日本企業のロゴを踏みつけるパフォーマンスをしていました。
日本人の感覚では、いかに相手と敵対関係にあったとしても、相手を侮蔑する行為は「良くないこと」とされています。こんなことを言うと、「絶対にしないのか?日本でもゼロではないだろう?」などと言う人がいるかもしれません。たしかにゼロではありません。しかし、それは日本社会全体で「良くないこと」とされているので、まずありません。犯罪がゼロでないのと同じです。
然るに中国や韓国の場合、その感覚を持ち合わせていないせいか、日本のシンボルにやりたい放題です。
逆の立場で考えてみます。仮に大学の入り口に中国の国旗や太極旗(韓国の国旗)が、このように地面に敷かれていたとしたら、どうなるでしょう?大騒ぎです。マスコミが騒ぐとかではなく、その場にいる多くの日本人から即座に中止させられるはずです。絶対にありえません!
反日国家の国々は、日本を貶めることで自らの愛国心を表しているのかもしれません。小さい頃からそのように教育し、また教育されてしまっていているので、なかなかそうした思考からは抜けられないでしょう。
このように育った人々からしてみたら、日本の国旗を踏むなどというのは造作もないことであることは想像に難しくありません。
しかし、私たち日本人はけっしてそのような愛国を許しません。愛国の在り方は、自分たちの国を愛すると同時に、他国の人の愛国心を敬うものだと信じているからです。
例えば日本の学生は、試合に勝っても負けても、お互いの戦いを称えあい、エールを交換します。相手への敬意があってこそ、自分自身も高まっていくし、そこに美しさがある・・・これが日本人の感性です。
日々、殺伐とした報道、ニュースで溢れているなか、冒頭の中国共産党の書き込みに対する中国国内での非難の声には、中国人の良心を感じました。
まだまだ、中国や韓国における「反日に立脚した愛国心」は抜けないと思います。メディアの問題もあります。しかし、私たちは私たちなりの愛国心を持ち続け、その愛国の姿を彼らに見せて続けていくことが重要です。いわば、「愛国心の輸出」です。それが彼らの良心に響いたとき、日中韓・東アジアの国民感情は大きく変わると信じます。
世界の構造やマスメディアの問題など、根深い問題はたくさんあります。甘っちょろいと言われるかもしれません。しかし、それでも敢えて今回は、中国人の良心にエールを送り、それを称えたいと思います。