宗教は「自分教」でいこう
何かしらの宗教に対して信仰がある人は、強いと思います。そういう人は、信仰がない人よりも「私には●●様がいる」とか、「私は●●教によって守られている」みたいな思いがあるのでしょう。
宗教の強い勧誘をしてくる人のなかには、そうした「自分が救われている幸せ」を、真剣に他者にも享受してもらいたいと思っている人がいると思います。つまり、その人なりの善意に基づいた行動なわけです。
正直、無関係かつ無関心の人には、とっても迷惑な話ではありますが、どうしようもありません。
ただいずれにせよ、そういう点、すごいことだと思います。これまでの人類の歴史のなかで、宗教が果たしてきた役割というのは、まさにそういう部分だったのだろうと思われます。
文字通り、「弱者救済」です。信仰によって、人間の弱さを補えるという点において、宗教は大いに役に立ってきたと言えるでしょう。
ただ、これはあくまでも私の経験ではありますが、宗教をもっている人は、本当に大事な意思決定を間違えるようにも思っています。とくに人の生き死にがかかるくらい深刻な問題になればなるほど、その決断を間違えるように思うのです。
何故、そうなってしまうかといえば、その人の「強さ」の源が、その人自身のものではなく、その人が信仰している「宗教」や、その宗教が崇め奉っている「神様」や「教祖様」にあるからです。結果、その重大な意思決定を自分の頭で考えることができず、その宗教の価値観に頼ってしまうことになるのです。
宗教批判をしたいわけではありません。ただ、宗教の限界を知っておくべきだと思うのです。宗教などというのは、人類が真理にたどり着くまでの補助輪なのであって、あくまでも道具であり、そこには限界があるということを知っておくことが重要です。
いかに宗教が、真理の追究に役立つといっても、最後の核心にまでたどり着けるわけではありません。誰か特別な存在がいて、その人こそが神様であるかのような世界観・宇宙観には限界があります。
本来、一人一人が特別な存在であり、自身が「神」であることを自覚できるチャンスがあるはずです。しかし宗教は、一人一人の神性を隠してしまっているところが厄介です。
私が敢えて、宗教をやるとしたら「自分教」という宗教を作ります。
「自分教」なので、自分自身が教祖様です。入信されても構いません。しかし、入信された瞬間、その人自身が「自分教」の教祖様になるだけの話です。組織にはなりません。自分が、勝手に「自分教」を開いて、自分自身が教祖様となり、自分自身が神様としての自覚を持つというだけのことです。
そう、偉く簡単な宗教です。
それにしても、みんなに等しく「神様」になれるチャンスがあるのに、どうして、こんなにも「神様」になりきれない人たちがたくさんいるのでしょう?
それは、上掲記事にも書いた通り、そういう人たちは、以下3つの条件を整えていないからだと思われます。
ほぼ、これだけです。一点、「高いプライド」という部分について、少し補足しておきます。本来、このテーマで一本の記事にしたいところです。
よく「あの人はプライドが高い」などという言葉を聞きます。しかし大体、中身を聞いてみると真逆です。コンプレックスを隠すためのコーティングをつかまえて、「プライドが高い」などと言うことが多いように思います。
何でもいいのですが、こういうものに根差したプライドなどというのは、私が言う「高いプライド」の類には入りません。それらは、たいそうな経歴や肩書によって、「それがなかったらコンプレックスを感じる人格」にコーティングをしているに過ぎません。そういう肩書を取っ払って、真っ裸の「一人の人間」として見られた時、その人は「高いプライド」を保てることはできませんし、逆にそれはコンプレックスになるだけです。
ここで言う「高いプライド」とは、そんなものは一切関係なく、「私、私です」と言うだけで保つことができるほどのプライドのことを指しています。
当たり前です。「私、神様なんで」と言えるくらいのレベルですから、人が作った経歴や肩書などに振り回されているようでは、とてもではないですが、「高いプライド」がある人とは呼べません。
ずいぶん前の話ですが、駅を歩いていたら、明らかにどこかの宗教っぽい人が、私に声をかけてきました。とても小声だったし、私も急いでいたので、完全スルーで失礼しちゃいました。
ただ、こういう体験って今回だけではなく、過去にも何度かあります。
けれども、私なんかに声かけても、多分、話が噛み合わないと思うのです。
これ、多分、本気で言います。
まだ宗教がある社会、それはそれでしょうがないと思います。けれども、一人一人に気づきや覚醒、悟りが訪れたとしたら、そんなものは必要なくなることでしょう。
遠からぬ将来、そういう時代になるのではないかと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?