記事を楽しむにも腕がいる
「ワクチン危険」という意見に対して、「陰謀論」のレッテル貼りで片付けようとする記事をみかけました。
なんでも「陰謀論」で片付けてしまう人たちは、ただの無思考な人々ということが、はっきりしてきた昨今ではありますが、未だにこんなのが記事になっているんだなぁ(遠い目)・・・と思ってしまいました。
一言でいってしまうと、ここに出てくる「武田さん」がヒドすぎます。個人攻撃はよくないので、控えたいのですが、上のコメント・・・救いようのない無責任さです。
この「武田さん」という人物が、実在するのかどうかは知りません。もしかしたら、架空の人物かもしれません。ただ、世の中にはこういう人がいるのも確かだとは思います。
どこの世界にだって、ヒドイ人なんてのはいるものです。
例えば、日本人は礼儀正しいだの、ルールを守るだのいいますが、それが全部ではありません。一部をみたら、悪い人だっているし、ルールを守らない人がいるのは当たり前です。それを切り取って、あたかも全体であるかのように報じるのは、ただの印象操作でしかありません。
この記事の問題は、そんなただの「ヒドイ人」を取り上げて、あたかも「ワクチン危険」と訴える人たちが、まるごとヒドイかのような記事をシレっと掲載しているメディアがあるということです。
いやでも、もうそれについては、このメディア自身、自分でツッコミを入れているのかもしれません。
「罪悪感? ないですよ。結局、誰かの意見をまとめているだけ。マスコミだってそうじゃないですか」という「武田さん」のコメントは、このメディア自身の姿勢を指しているようにも思います。
まぁ、とにかく、メディアというものが、真実・事実を伝えるものではなく、ちょっとしたコメディやエンタメのようなものになってきたのは、間違いないのではないでしょうか。
及川幸久さんの動画、Freedom Convoy 2022を扱っていました。
ご存じの方はご存じだと思います。カナダで、ワクチン接種義務化に反対するトラックドライバーが、抗議活動をしているというものです。かなり大規模なものに発展しており、日本は別にして、海外ではとても大きく取り上げられているようです。
とくにこの件は、カナダのことなので、カナダ人ニュースさんが細かくまとめてくれています。
この動画で紹介されているのは、このFreedom Convoy 2022に関する珍報道の数々です。こんな珍報道を真面目に聞いてたら、本当に頭がぶっ壊れてしまいます。
テレビやメディアが扱っているものは、たとえそれが真面目そうな話であったとしても、とんちんかんなものは、笑いながら楽しむくらいの腕が必要です。
例えば、こういう動画、皆さんちゃんと楽しんでますでしょうか?
こんなやり取りを、出演者の皆さんが難しそうな顔して、「うーん、うーん」って聞いるのです。こんなの普通に聞いていたら、オミクロンはただの風邪でしかありません。それを出演者全員が真面目な顔して、無茶な恐怖演出をしているわけです。
こんなのは、いわばツッコみ待ちの状態です。放っておいてはいけません。誰もツッコまないのなら、視聴者がツッコんであげるしかないのです。
そう、今やテレビは、画面越しに視聴者がツッコミを入れるインタラクティブ・エンタメツールになったのだと思います。
「それ、ただの風邪やないかーい」
今のテレビというのは、そうやって視聴者が画面越しにツッコミをすることで、はじめて成立するのです・・・あ、知らないですけど、きっとそうなんですっ!
そんなわけで、テレビという媒体は、今やインタラクティブな楽しみ方が要求されるため、視聴者の側にも楽しむための腕が求められてくるのだと思います。
次、こんなのもあります。
ワクチンの効用をアピールするのは勝手だし、それがいかに素晴らしいかを語るのはご自由にされればいいと思います。けど、「波終わっちゃう」ってのはマズイです。
波終わっちゃうのなら、そもそもワクチン要りません。問題解決しちゃうのは結構なことなのに、「終わっちゃう」ってどういうこと?
そうそう、ツッコむポイントは、そこです。
「波終わるんなら、ワクチン要らんやないかーい!」
そう。きっと、そうやってツッコむのが、今のテレビの正しい楽しみ方なのだと思います。それ以外、もう何か考えられます?!
とにかく、そんな感じで、マスメディアは変わってきたのです。進化したわけです。
ゴリラが新聞を読めるようになったという記事のなかで、論文では、以下の2つの可能性が提示されているといいます(あ、「虚構新聞」だから真に受けないでくださいね)。
①ゴリラが新聞を通じて高い知性を獲得した
②ゴリラでも理解できるほど新聞記事の質が落ちた
私は②が正解だと思います。ただ私は、あえて3つめの可能性として、「マスメディアが視聴者・読者のツッコミを待つというスタイルに変化した」を提示したいと思います。ツッコミを入れないといけないのですから、そこまでの芸当は、ゴリラには難しくて当然です。
せめて私たちは、ゴリラよりも上でいたいものです。そう、そんな感じで、マスメディアの記事・報道も楽しんでみていきましょう。