感動と失意のトラえもん
先日、私のところにきてくれたトラクターのトラえもん・・・まだ一度も乗ることができていませんでした。
この間、ようやくナンバープレートを取ったところなので、ぼちぼち公道を走れるようになったくらいです。
でも、さすがに練習をしなければいけません。
そもそも自動車と動き方が全然違うし、操作方法も異なります。なので、いきなり畑に出る前に、ゴーカート気分で公道を走るだけでも練習になります。
で、出発してみたとですよ。
ブルンブルン・・・ガタンゴトン・・・。
怖いけど、動きました。
この時点でのポイントは、止まりたくなったら、とにかくクラッチペダルを踏むことです。ブレーキもあるにはありますが、あまり効きがよくありません。着実に、しっかりと止まるためには、まずはクラッチを切って、そのうえでブレーキを踏むというのがよさそうです。
この日、とくに行く宛てはないので、とりあえず農業リーダー・軍曹殿のところに行ってみました。
すると、私のトラクターをみた軍曹殿、ニッコリ笑って、「早速、畑に行ってみましょうよ」とのこと・・・大丈夫かな?
まぁ、やってみるか!?
ということで、いきなりのトラクターデビューとなりました。
操作方法については、いろいろとポイントがありますが、それはまた機会をあらためたいと思います。いずれにせよ、大変です。
エンジン出力の調整、進む速度、ポンパ(後部の刃)の上げ下げ、耕うんの深さ調整、耕うんの早さ調整・・・そのうえでのハンドル操作です。もう頭がこんがらがってしまって、半分パニック状態です。
それでも、なんとかこんなふうにできました。
おぉ!!!一応、耕せている!!!
今回、詳述はしませんが、「AD倍速ターン」というのがありまして、これが最高なのです。
トラクターの運転で、向こう側までたどり着いたとき、細かくターンして戻ってくるためには、①曲がりたい方向に目一杯ハンドルを切る、②前輪を倍速にする、③曲がりたい方の後輪にブレーキをかける、④ポンパ(後部の刃の部分)を上げるという操作を一気にしないといけません。
正直、これを私が手動でやるのは、ほぼ不可能です。
しかし、「AD倍速ターン」は、①をするだけで、②③④を自動でにやってくれるのです。これを試してみたかったのですが、ほぼ問題ありませんでした。
カンドー!!!
最初のうちは、ちょっと車両の幅が分からなくて、隙間がでてきてしまったりもしました。そこらへんも埋める作業なんかをしながら、感覚を掴んでいきます。
実際、前輪のちょっと外側まで刃があります。
この刃があるところまでの幅を感覚的に掴んでおけば、無駄な隙間を作らずに耕すことができそうです。
いやー、順調!!!
こうしてトラえもんの初仕事は、無事、完了です。
あまりに気持ちよかったので、練習を兼ねて、さらに隣の畑も耕すことになりました。
なんかもう・・・外を眺める余裕なんかも出てきました。
ガガガガ、プスン・・・
「・・・へ?」
止まりました。エンストです。
よし、それじゃエンジンキーを回して再稼働・・・うん?エンジンかからないんですけど???
文字通り、ウンともスンとも言わなくなってしまいました。
「ギャーーース!!!!」
早速、軍曹殿にみていただきました。
軍曹殿のおかげで、一度は復活しました(さすが!!!)。
しかし、またすぐに止まってしまい、結局、この日はバッテリーを外して、撤収することになりました。ヒューズの問題もありそうだけれども、一番、可能性が高そうなのはバッテリーではないか?という見立てです。
ふぅ・・・大変なのは、運転だけではありません。
農業機械は、普通の車とは違って、エンジンにかなりの負荷がかかるだけでなく、振動もヒドイので、こういう不具合は、結構頻繁に起こりそうです。
結局この日、動かなくなったトラえもんは、バッテリーを外されて、畑で居残りとなりました。なかなか一筋縄ではいきません。
私にとってのトラクターデビューは、感動の体験でありつつも、一方で、ほろ苦い経験にもなりました。
でもとにかく、今年はトラえもんと一緒に、いろいろと頑張ってみます。これを使いこなせるようになれば、ド素人・竹内も格段にレベルアップしそうな予感です。
楽しみ、楽しみ・・・。