4年前の作品『獺祭』加筆修正にあたり
ニホンカワウソを題材とした読み切り漫画『獺祭』、紙書籍版&電子書籍版の多くのお買上げ、TwitterでのいいねやRT、そしてこちらnoteでの閲覧やいいね等、本当に有難うございます…!
とても嬉しく思っています。
( 作品は、紙書籍版やKindleの電子書籍版で発売中です!
詳細→ https://note.com/issei_sojun/n/nb508aaefb75f
また、試し読みで、前半部分が私のマガジンの欄からお読み頂けます→ https://note.com/issei_sojun/magazines)
twitterを見て頂いている方はご存知かも知れませんが、私、動物大好きな者でして。
中でも、特に好きな動物の一種が、カワウソです。
哺乳類にして、水陸にのびのびと生息するその生命力。
愛らしくユーモラスな姿なくせに、河川世界での捕食者としてガッツリ君臨する存在感。
子供の頃から、動物園・水族館に行く度に、その園にいれば必ず飼育舎に釘付けになっていました。
我が日本にもニホンカワウソと言うカワウソがいて、自分が小さかった頃に最後の目撃があったのは知識として知っていたので、幻の動物と言われながらもどこかで息づいていてくれているのだと、ずっと思って生きて来ました。
なので、2012年の、環境省による唐突なニホンカワウソ絶滅宣言には少なからずショックを受けました。
(写真は、埼玉県こども動物自然公園のコツメカワウソ達)
絶滅宣言を出すには早すぎるし、自分はチラチラとまだ目撃の情報も耳にしていました。
根拠はあるのか?との疑念がまず湧き、その頃から、本当に今の段階で絶滅と言い切れるのか、ネットを活用して個人的に調べ始めました。
この時点では個人的興味の範疇であり、作品になるとはまだ考えていなかったのですが、四国でのニホンカワウソの生存を信じ、本気で研究を続ける現地や全国の研究者の方々を知り、コンタクトを取り、取材を続けて来ました。
作品の中に登場した動画騒動も、実際に現地の方によって撮影された動画に着想したエピソードです。
そしてこの思いと取材の数年間の蓄積はやがて『獺祭』と言う作品となったのですが、世に出す機を得られず、そのまま4年間お蔵入りしていました。
しかし去年、現地四国で大きく動きがありました。
かなり鮮明な動画が新たに撮影され、公に会見の場も設けられました。
現地のTVニュースや新聞では大きく取り上げられ、各地方自治体もようやく重い腰を上げ、協力の動きを始めています。
自分は今まで過去の作品を作り直した事は一度もなかったのですが、祈りにも似た衝動、そして現地で地道な調査を続ける研究者の皆さんへの応援の意に衝き動かされ、大幅に加筆修正を加えた上で、配信にて本作品を世に出す思いに至りました。
ニホンカワウソが強いられて来た歴史、そして現状に関しての私個人の見解は、作品の中で描いた通りです。
我々人間が全ての生きもの達とより良い共存の道を見出して行けるよう、自分自身も考えながら生きて行きたい。
たかが一人の人間大した事は出来ませんが、地味に真面目に、そう思って生きていたりします。