[#43] ブライトン&ホーヴ飲み歩き② “The Urchin”
シーフード、ワイン、自家醸造のクラフトビールが売りのパブレストラン。
ホーヴ Hoveの繁華街というかショッピングストリートであるジョージストリート George Streetから、2本TESCO方面の住宅街側に入った路地にあります。
店名のurchinは悪ガキとかハリネズミという意味ですが、sea urchinでウニです。たまにseaが省略されることもあり、このお店の場合はシーフードを提供しているので十中八九ウニという意味でしょう。WEBサイトのロゴもウニっぽいですし。
創業は2015年。
創業時はイギリスの巨大パブチェーン”Enterprise Inns”の傘下だったそうですが2年目から独立。
独立したことで、長い期間の目線から店舗運営を考え、地域に愛されるお店づくりに注力できるようになったそうです。
その甲斐あってか、googleの口コミでも非常に高い支持を得ていて、雑誌、新聞、グルメサイトでも度々取り上げられるような人気店です。
おそらく一般民家だった建物を改装した店内は窓が大きく、光が差し込んで明るい。
いわゆるパブのような雑然としたにぎにぎした雰囲気ではなく、グレーを基調とした壁色が落ち着いた空間を演出していて、非常におしゃれなレストラン然としています。なかでも中庭の開放的なガーデンテラス席が好評なようです。
このお店の売りの1つはなんといってもシーフード。
オーナーのパートナーがイタリア人、ヘッドシェフのパートナーがポルトガル人、かつて勤めていたスペイン人シェフなど、このお店に関わる人たちからラテンのエッセンスを取り入れながら、シーフードメニューを開拓していったそうです。
なのでこのお店では、タコを使ったタコのポテトサラダというメニューがあります(イギリスではタコはあまりメジャーな食材ではないので珍しい)。
さらに生牡蠣、ロブスター、クラブなどのシーフードを扱っています。
もう一つの売りはお店の地下で自家醸造しているクラフトビール。
牡蠣殻を使ったオイスタースタウト、ペールエールにアプリコットを入れてみるなど、ユニークなアイディアでビール作りをしています。
ブランド名は”Larrikin”。オーストラリアとニュージランド英語のスラングで「ならず者」や「荒くれ者」という意味を指すようですが、オーストラリア人のスピリットを肯定的に表現するときにも用いられるようです。日本語で無理やり例えるなら「かぶき者」「大和魂」とかそういうニュアンスでしょうか。
このお店の主要メンバーたちは南半球出身だそうで、そういったバックグラウンドもお店の個性に組み込まれています。
私はここで生牡蠣とビール(Hazy IPA)をいただきました。
牡蠣って不思議で、シーフードを生食しないヨーロッパの食文化の中では、例外的に生食が親しまれてきた食材です。フランスのモン・サン・ミッシェルの近くのカンカルなんかが牡蠣の産地で有名ですね。
少し小ぶりな牡蠣にミニョネットソースをかけて、口に放り込んだ後にくいっと白ワインで流し込む…なんてのも素敵ですが、ここのHazy IPAも牡蠣との相性が抜群でした。
ああ生魚が食べたい…思っても、なかなかお刺身なんて巡り会えないし、お寿司もなんか違う…という時に、お手頃価格で食べられる生牡蠣。
ロンドンブリッジのすぐ近くバラ・マーケット Borough Marketでも生牡蠣のお店がありますので(しかも大人気)ですので、イギリスで生食ロスになった人に生牡蠣おすすめです。
ではまた。