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金と名前とセンスとAIエンターテインメント株式会社

まず現在の私には金が必要である。

親のすねをかじり続け早や20年以上、同年代に生まれた連中のうちの殆どはとっくのとうに就職し社会人ライフを謳歌している今。
いまだ学生という身分にしがみつきながら同時に起業家を名乗るという宙ぶらりんなろくでなしが私である。

一説によると子供を一人育て上げるのに必要な金額は厚労省曰く、合計で約2,780万円ということらしい。食費光熱費その他もろもろ+教育費でだいたいそのくらいになるとのことだ。ただしこの試算は国立大学と考えた場合の話なので、私立の理系大学に通う私の費用はおそらく3,000万を超えている。いや、下手をすれば4,000万の大台に片足を突っ込んでいるかもしれない。

さて、そんなこんなで幸運のクーちゃんくじを1等に加え前後賞まで当てないといけないレベルの金を投じられた人間が作った会社は果たしてこの世界にどれだけの価値を創り出せたのだろうか?

答えはゼロである。0。まんまる。〇。

なるほどこれはよくない。
そのうえ今年が終われば来年分の学費や税金の支払いが待っている。さて来年までに約100万。月の生活費を10万かけるの6カ月分、プラス100万で160万。これが半年で私の手元に入ってくるようにしなくてはならない。
ひと月当たり26、27万程度である。社会保険で引かれる分を鑑みるとひと月当たり32万円程度だ。
OK。まず自分に必要な額はわかった。そのうえで会社にいくらあればよいのかを考える。
まず本業のアニメ制作などで月々の会社で必要になるコストが30万円程度。何か案件を受注した場合に外部に委託することも考えて20~30万程度。高くても合計で90万円。
つまり100万円の案件をひと月に一件取れれば安泰である。それどころかアニメに40万かけても赤字がなくなる。なんと素晴らしきかな。

さて、ここまで前置き、ここからが本題である。
現在の私の社名は"株式会社AiToGet"という少しひねった社名なのだが、これが非常に分かりにくいと不評であった。しかし確かに思い返してみれば、私が誰かに呼ばれる際、挨拶する際、紹介してもらう際、誰一人として私の社名を呼ぶことはなかった。役所の人と通話する際も呼び方の確認でで2,3往復は必ずやり取りをする必要があった。何ならこの文を読んでいる貴方でさえどう呼べばよいかわからないだろう。せっかくなので教えて進ぜよう。"かぶしきがいしゃあいとぅげっと"だ。打ち切り漫画のような無駄な捻りっぷりである。

とはいえこの社名のままでは間違いなく案件を受注することは困難である。名前だけでも覚えて帰ってください、という文句を言ったところで覚えるべき社名の読み方すらわからないところで、私たちが何をできるか覚えて帰ってくださいと言えばばそれはもう取引先は記憶容量オーバーであろう。
そこで社名変更というわけである。

新しい社名は…



"AIエンターテインメント株式会社"である。
捻りゼロ。すべてを差し出し覚えやすさのみに特化した社名。
正直予測変換で出てきたAIエンタープライズと少し迷ったがこっちにしようと思う。

名前だけでも覚えて帰ってください!私たちは"AIエンターテインメント株式会社"!"AIエンターテインメント株式会社"!"AIエンターテインメント株式会社"です!
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私たちは"AIエンターテインメント株式会社"です!

AIエンターテインメント株式会社


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おわり。


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