スト6向け最強レバーレスを自作する #3
手探りの自作ながらも、Brookの基板と一部のボタンを接続し、スト6のケンに波動拳を撃たせるところまでできた!というのが前回のお話でした。
今回は、ボタンを配置して固定するための天板を制作します。
加工済みのアクリル板を発注したけど…
アクリル板で天板を作るのが良さそうだと思い、レバーレスコントローラーに必要な数の穴あけ加工を行なったアクリル板を最初に発注しました。必要最低限の穴あけ加工をするだけでその費用は5000円を超えました。
しかし、このアクリル板を発注した後に、ボタンの配置を自分なりに色々試してみたくなりました。しかしボタン配置を試すには、自分で穴あけ加工をできるようにならないと、試作品を制作する度に費用がかかってしまい、すぐにとんでもないことになってしまうと気づき、結局、穴あけ用の工具を購入することにしました。
どのような工具が必要かもわからないまま手探り状態ですが、下記の工具を購入しました。
用意した工具類
電動ドリル
ボアビット30mm
ボアビット24mm
結論から言うと、このボアビットは、アクリル板の穴あけ加工には不向きでした。よく調べずに買ってしまいましたが、これはカブトムシのゼリーを入れる穴を木に開けるための道具で、つまりは、穴全体をくり抜きます。アクリル板は硬いので、本来は下記のホールソーという工具を使うべきでした。
ホールソー30mm
ホールソー24mm
後に、このホールソーを購入しました。ホールソーは大正解。ボアビットによるアクリル板の加工は、時間がかかるだけでなく、アクリル板に大きな力がかかって大変危険でした。一度、抑えが甘くてアクリル板と周囲のものが吹っ飛びました。
このホールソーはとっても便利で、天板にできそうな板があれば、アクリル板に限らず、なんでも三和ボタンを取り付け可能な状態にできます。
例えば、こんなデコパネとか。
こんな、タッパーのフタとか。
というわけで、まずは、ホールソーが届くまでの間は、加工が容易なプラダンを使ってボタンの配置チェックするための、仮の天板を試作することにしました。
プラダンにボタン取り付けの穴を開ける
試作した天板はこんな感じになりました。
ホールソーを購入する前だったのでボアビットを使って穴を開けました。プラダンは柔らかいのでボアビットでも簡単に穴が開きます。(キックボタンの下に1箇所間違って穴を開けてしまいました。)
ボタンの配置はHitBoxを参考にしました。試作してみた感じ、特に問題を感じなかったので、次にアクリル板の穴あけに挑戦しました。
アクリル板に自力で穴を開けてみるテスト
穴あけ加工済みのアクリル板も手元にあるのですが、5000円以上したので、なんか使うのがもったいなくなってしまい、試作段階では、プレーンなアクリル板に自力で穴を開けて、動作テストをすることにしました。
こんな感じで、穴を開けたい場所に印を書きました。ホームセンターで購入してきたアクリル板は、保護紙が貼ってあるので、その上からボールペンで印を書き入れることができます。サイズは180mmx320mm、厚さは5mmです。価格は1700円程度でした。
ホームセンターで、いろんな厚さのアクリル板を手に取ってみたところ、5mmだと十分な強度と硬さがありました。3mmだとちょっと板がたわんで若干不安ですが、それでも十分実用には耐えるのかなという印象です。
ホールソーが手元になかったので、こちらも試しにボアビットで穴を開けます。……が、しかし、これがあまりにも大変でした。
電動ドリルとボアビットを使用しましたが、これで5mmのアクリル板を貫通させるのが、かなり大変でした。時間をかければなんとかなるのですが、かなりの力が必要なのと、幾度となく板が大暴れして、身の危険を感じました(汗
というわけで、ホールソーが届くまでの間、アクリル板の穴あけは諦めることにしました。本当に危ないんです。
試作はプラダンを使う作戦で
プラスチック製の段ボールなら、デコパネと同様に、簡単に穴あけができそうだったので、こちらを使って天板を試作することにしました。
なぜ、何度も天板を試作したいのかというと、スト6をプレイする上での最適なボタン配置を試したいからです。スト6の公式大会のレギュレーションでは、攻撃ボタンの搭載が11個まで認められています。HitBoxには攻撃ボタンが8個しかありませんが、自作するのであれば、11個のボタンをつけることも容易なのです。
技術的には簡単だけど、難しいのはそのボタン配置です。11ボタンの配置のレイアウトは無限にありますからね。
というわけで、簡単に穴開けできる天板素材を使って、最適なボタン配置が見つかるまで、何個でも穴を開け直せばいい!って思ったのです。
とりあえずは、下の写真のように、HitBoxのレイアウトをベースにして、さらに一番下にあるジャンプボタンの左右に、24mmのボタンを追加してみることにしました。
プラダンはアクリル板とは違って、本当に簡単に穴が開きます(笑。穴開けの際、板の下にホームセンターで購入した、発泡スチロール製のレンガが役立ちました。
こんな感じで穴を開けていきます。
ボタンの取り付け
ボタンは押し込むだけで簡単にハマります。板厚が2-4mmくらいであれば、三和製のボタンはカチッといい感じに固定される構造になっています。本当に素晴らしいクオリティです!
ボタンを天板に挿したら、ハーネスから出ているファストン端子を一本ずつ、ボタンのピンに刺していきます。どの線をどのボタンに接続するかは、基板のマニュアルにある図を見ながら、パズルのように組み合わせていきます。接続するボタンを間違えても、動作確認の時に、どのボタンが間違っているのかすぐにわかるのでそこまでシビアな作業ではありません。
こんな感じで、全てのボタンを接続しました。
接続が完了したら、基板をUSBケーブルでPCと繋いで、動作を確認します!
とりあえずは、無印で購入した手頃なタッパーの上に乗せて、ゲームをプレイしてみました。
ボタンを押すと、多少プラダンの天板が凹みますが、そこ以外はいい感じです!
これで、とりあえず、最低限ゲームがプレイできるところまでは動きました。とりあえず、ここまでの作業で、アケコンの作り方が理解できたという感じです。
ここから最強のレバーレスを目指す
というわけで、次回以降からは、以下の点に着手していくことになります。
・ボタン配置を正式に決定する
・天板を正式な素材で作成する
・天板を固定する方法を考える
とまあ、ざっとこんな感じなのですが、ここでさらに新たな課題が発生します。それは基板の入力遅延問題です。今回のレバーレス制作のコンセプトは「最強のレバーレスを作る」となっています。なので、遅延問題についても限界まで高性能なアケコンを作りたいのです。
というわけで、次回は、なんと、入力遅延を最小化する、新たな制御基板の導入にも手をつけることになってしまうのです。続く(笑