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Jリーガーセカンドキャリア

みなさんご無沙汰しています。
磯村亮太です!
初めてのnoteになりますが、よろしくお願いします。

突然ですが
同じ有名大学出身のA君とB君
どちらの経歴の方が就職しやすいと思いますか?

・大学卒業後Jリーガーとして3年間プレーし引退したA君
・大学4年生のサッカー部所属のB君

色々な意見があると思いますが、今の日本のではB君の方が企業の選択肢は圧倒的に多いです。A君は選ばれし者しかなることができないプロサッカー選手だったはずです。でも今の日本社会ではその経歴はあまり評価されないことが多いのが現実です。A君はプロのサッカー選手になるために死ぬほど努力したはずです。もしかするとB君よりも努力してきた結果プロになれたのかもしれません。
しかし、引退後には「ビジネス経験がない」「サッカーしかしてこなかった」と言われてしまうことが多々あります。
しかし、ビジネスの経験はなくてもビジネスで必要な考え方や取り組み方はスポーツで学び培ってきているはずです。

  • 前回の試合の振り返り、次の対戦相手の分析

  • 試合に向けたトレーニングを計画的に実行

  • どんな状況でも、良いパフォーマンスを出すために心身の準備の徹底

ビジネスも月次目標、週次目標に向けて、今日やらなければいけないことを整理し優先順位を付け、実行していくことが求められます。そのために、計画→実行→検証を主体的に行い、良い時も悪い時も、日々自分のタスクに向き合えるかが重要になるはずです。

ビジネスとスポーツではやっていることは違うかもしれませんが、根本的な構造は同じはずです。なので、発想の転換と思考の柔軟性を持つことができれば、必ず活躍できます。
しかし、元アスリートがその競技以外の世界で本当に活躍している人がまだまだ少ないのも事実かもしれません。
なので、僕は少しでもアスリートの価値を高め、広めていけるような人になりたいと思っています。

簡単な自己紹介です。
名古屋グランパスユースから2009年にトップチームに昇格し、プロのサッカー選手として2022年までJリーグでプレーしました。
現在は、株式会社マイナビ アスリートキャリア事業部にて、アスリートの就労支援や人材育成に従事しています。

1.初めてのnote

Jリーグでの14年間で、優勝したり、日本代表に選ばれたり、J2に3回降格したり....
実力以上に多くの経験をさせて頂いたサッカー人生でした。その経験を経て僕は現在、会社員としてアスリートのセカンドキャリアやデュアルキャリア(競技と仕事の両立)のサポートをしています。
キャリアのシビアな現実と問題、また情報を自分の想いと共にこのnoteに綴っていけたらなと思ってます。

先にお伝えしておくと.....
僕は今とても充実した日々を過ごしています。
勿論悩みは尽きませんが、それ以上に新たな学びと新しく出会えた人たちに囲まれて、想像以上の充実感を味わってます。

  • 32歳までサッカーしかしてこなかったとしても

  • 学がない高卒でも

  • パソコンを一切使ったことがなくても

自分次第で可能性は広げられる!
誰かの何かのきっかけになれたらなと…

2.引退理由

2022年シーズンをもって14年間の選手生活を終える決断をしました。
理由を探せばたくさんありますが....
ただただ、モチベーションを見つけられなくなったというのが最も大きな理由になります。実は、引退する2年ほど前のシーズン終了後にも、引退しようと思ったことがありました。
なぜ、引退しようと思ったかというと選手としてもう上を目指せないと自分の限界を感じたからです。
自分なりに、ずっと上を目指して選手生活を送っていました。
代表になりたい、J1でプレーしたい.....
でも、ふと自分の現実を客観的に見た時に、これからの自分のサッカー人生は、いつまでJリーガーでいられるかの戦いになったなと感じ、サッカーを続ける意味を見いだせなくなりました。

チームのため
応援してくれてる方々のため
家族のため


色々なところからサッカーと向き合う意味を見出し、取り組んでいたつもりでした。
しかし今振り返ると、その後の自分は、それまでのようなサッカーへの熱は失っていたのかなと思います。

多くの人の気持ちを考えると
自分勝手だなと思いますが....

ファンやサポーターの気持ちに応えたい
オファーをくれたチームのために貢献したい
という思いと、サッカーへの向き合い方がわからない葛藤の中で苦みながらプレーした数年間は、今の自分にとってはとても貴重な経験でした。

慢性的な怪我に悩まされたり....きっかけは色々ありましたが
気持ち的な面で自分の限界がきたというのが、正直な引退の理由になります。

3.決断とその後に向けて

自分の中では、シーズン終盤からなんとなくもう限界だなと感じてはいました。
しかし現実問題、引退した後どうする?そもそも本当に引退のタイミングなのか?と最後の最後まで悩みました。
そこでまず僕は、引退した後どうする?問題から考えようと思いました。

引退した後どうする?

現役中からセカンドキャリアについては、ずっと考えてはいました。
しかし行動に起こしたことは一度もなく、不安になる→何がしたいか考える→何もイメージは湧かない→サッカーに集中するしかないのかな....これの無限ループでした。

なぜイメージが湧かなかったかというと、何がしたいのか、自分に何ができるのか、そもそもどんな選択肢があるのか、なにもわかっていない状態だったのでイメージなど湧くはずもありませんでした。

何をしたいのかで考えても、また無限ループに陥るだけだと思ったので、どんな選択があるのか?何ができるのか?を見つけようと思い、まずは色々な人に会って相談してみようと思いました。

僕は昔からサッカー界以外の人の話を聞くのが凄く好きでした。
先輩からも、サッカー界は狭いから積極的に色々な人と会って、その出会いを大切にしろよ!と教わっていたのもあり、自分には知らない世界で活躍している方々に会い、お話を聞いて刺激をたくさんもらっていました。
僕は引退後の準備は全くせずに選手生活を送っていましたが、結果的にこの色々な人との出会いこそが最大の準備となっていました。

僕が幸せだったのは、相談しに行った全ての方が
自分の気持ちと行動次第でなんでもできるぞ!と言ってくれたことです。

① 実際に仕事の紹介をしてもらい
② その道のプロを紹介してもらい
③ 面接を受けまくれとアドバイスもらい
④ 思考の整理をしてもらい
⑤ そんな甘い考えではダメだと怒られ…

真剣に僕の人生と向き合い、考えてくれた人たちがいたからこそ、少しずつ前進していくことができました。


サッカー界以外の道に行ける可能性はないのではないかと思っていた時に「こういう道もあるぞ!」と、知人に仕事を紹介して頂きました。その知人は、若い時から良い時も悪い時も変わらず、ずっと気にかけて親身になってくれる、とても信頼している方でした。なので、その話をいただいた時に、自分の中ではその企業で頑張ろう!と、ほぼ決めていました。
その後、その企業の社員の方と話をする機会を作って頂き、仕事への想いや詳細を教えてもらいました。とてもやりがいのある魅力的な仕事だなと思いましたが、同時に、それが本当に自分のやりたい仕事なのか?という感情がでてきました。なぜそういう感情になったかというと、仕事に対する熱い話を聞き、中途半端な気持ちで安易な考えでは失礼なのではないかと感じました。
自分もこれからの人生で熱いものを見つけたい!
そういう気持ちになったからこそ自分から視野を広げるための行動をしないといけないと思いました。
何もわからない状態から、サッカー界以外へもチャレンジできるんだと思えたのは『こういう道もあるぞ』と実際に選択肢を提供してもらえたこが、とても大きく、その後の全てのきっかけになりました。


サッカーの経験を活かせる道に行くのも1つではないかと言ってくれた知人がいました。ただ、それがどういう道があるのかはわからないから、その道のプロに聞いてみようと言って頂き、マイナビ社の方を繋いでくれました。僕がマイナビという会社と初めて接点を持った瞬間でした。その時にアスリートキャリア事業部の話をしてもらい、良い選択になるのではないかと言って頂きました。ただ、入社できるかはわからないから、面接は頑張れ!と言われ、面接という言葉が初めて浮かびました。


とにかく面接を受けまくれとアドバイスをくれた方がいました。その方は、グランパスユースの先輩で、誰もが知っているような大企業で有名なプロジェクトに携わり、活躍されています。プロサッカー選手を引退した後に、自分で道を切り拓いてきたからこその助言を多くもらっていました。自分も道を切り拓いていける人になりたいと相談した時に言われたのが、「とにかく面接を受けまくれ!受けまくったら必ず見つかるから!」という言葉でした。最初は無責任なことを言うなよ〜と思い、面接を受けたからと何が見つかるんだと半信半疑でした(笑)
しかし、僕が思っていた以上にスムーズなセカンドキャリアを歩めた一番の要因は、面接をたくさん受けたことなのは間違いないです。
面接をたくさん受けることで、自分自身と向き合い、思考が整理され、言語化できるようになり、将来への覚悟が固まって来ます。もし現役中にこの経験をしていれば、サッカーへの考え方や取り組みが変わっていたかもしれないと思ったほど、面接というプロセスを経験したことで得たものはとても大きかったです。


友人:これからの人生お金稼ぎたい?
自分:稼ぎたい!
友人:いくら稼ぎたい?
自分:いくら....
友人:1000万? 2000万? 1億? 100億?
自分:....
友人:稼ぎたい額でとる選択変わると思うよ

このやり取りは鮮明に覚えています。
今まで考えたこも意識したこともなく、とてもハッとさせられました。
他にも
友人:稼ぎたいか安定したいかどっち?
友人:家族との時間はどれくらいほしい?
友人:お金かやりがいならどっち目指したい?

ジンギスカンを食べながら友人が色々な質問をしてくれたことで、思考を整理してくれました。彼のコーチングが僕のキャリアに与えた影響は計り知れません。
それまでは、出口のない暗闇の中をただただ闇雲にもがいていただけでしたが、この時に少しだけ光が見えた気がしました。人生の分岐点で苦しんでいる人に何かきっかけを与えられる人になりたいと、ぼんやりと自分がどうしていきたいのかを初めてイメージすることができました。


真剣にもっと考えろよ!!と怒られた日もありました。なんとなく、自分がやりたいことが見つかりそうになり、それを相談した時に、お前は本当にそれでいいのか?本当にちゃんと調べて、全部見たのか?大事な選択になるのにそんな感じで決めて大丈夫なのか?とめちゃくちゃ怒られました。正直その日はムカつきましたが、この先輩の言葉がなければ、その後の就職活動への向き合い方は違うものとなり、今の自分はありませんでした。
自分の将来と向き合うのは、しんどいし辛いです。
でも、わからないからと投げやりになり、目の前のことから逃げてはいけないと痛感しました。僕が今キャリアアドバイザーとして大切にしていることは、求職者一人一人の将来のために、自分がやれることは全てやる!ということです。「自分の将来は自分で掴み取るしかない、そのためにできることは全てやったのか?」という言葉を大切にこれからも行動していきたいと思っています。

こうして、どんな選択肢があるのか?何ができるのか?を少しずつ視野を広げ整理していくことができました。

引退のタイミングなのか?

これは....自分の中では一択でした。
トライアウトに向かう自分のモチベーションがどうなるか。
サッカーを続けたいなら、トライアウトを受けて少しでも可能性を広げないといけない。
そのための準備にどれだけ熱を入れられるか....
そこが自分なりの一つの指標でした。
結果は、全く身が入らない。
これは、引退するべきタイミングなんだなと感じました。

4.就職活動の始まり

引退を決意し、本格的に就職活動をスタートさせることになります。

視野を広げ、少しずつ整理されていった僕は、就職活動を本格的に行ってみようと思い、以前に紹介いただいたマイナビアスリートキャリアに登録してました。同時に他社エージェントにも登録しました。
就活の知識は皆無な状態の中、セカンドキャリアへ向けた第一歩目がスタートします!

〜続きは第二弾で〜

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