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何か忘れてると思ったら、これでした(1)

 毎年年末になると、その年に上演されたバイロイト音楽祭の演目が、
NHK-FMの夜帯で放送されていました。

 しかし今年は全く放送されずに今日まできていたのでした。
そう、今年はワーグナー物を聴かずに12月が終わろうとしていたのでした。

 そこで、今夜は集中的にワーグナー物を聴いて欲求を解消です。
初期の作品から順番に聴いていくことにします。

曲目 ワーグナー:歌劇「リエンチ」序曲
演奏 クラウス・テンシュテット/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

 これは、1992年ロンドンでのライブ録音となります。テンシュテットは
まだまだ、これから活躍するだろうという時に病気になり、惜しくも
亡くなってしまいました。在りし日を偲んで、これを聴きました。

曲目 ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
演奏 ホルスト・シュタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1973年のセッション録音です。
ウィーン・フィルにしては、ズッシリとした音が収録されています。
指揮者のシュタインに乗せられて、いつになく「燃えている」オケ。
ワーグナーの演奏は、こうでなくては聴いた実感が湧きません。

曲目 ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
演奏 ジュゼッペ・シノーポリ/ドレスデン国立管弦楽団

 シノーポリは、さぁこれから本格的にオペラでの活躍を確かめられると
ワクワクしていましたが、、、。

ヴェルディの歌劇「アイーダ」の第3幕を上演中に心筋梗塞で倒れまして、
そのまま急逝してしまいました。当時の彼は、まだ54歳でした。
彼の才能が惜しまれます。作曲家としても作品を残しています。

曲目 ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
演奏 オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団

 クレンペラーというと「苦難」というキーワードが浮かびます。
フィルハーモニア管弦楽団の存続の危機の時に手助けしたこと。
自身、何度も大きな怪我を負いながらも、その都度復活していること。

その彼は若い頃から、クロル歌劇場監督として少ない人数ながらも
ワーグナーを取り上げていましたが、散々な不評だったのでした。

曲目 ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
   第1幕への前奏曲
演奏 ジョージ・セル/クリーブランド管弦楽団

 1962年のセッション録音。
アメリカのオーケスオラによるワーグナーなんて、と思うなかれ。
指揮者のセルによって鍛えられた、このオーケストラが、また良く鳴る。

下手な奏者は一人もいなくて、全員がキッチリと音を出している。
その爽快感は、聴いていて気持ちの良い陶酔へと誘ってくれる。

セルのテンポ設定は速めながらも、終結部に向かって加速していくので
違和感無く聴ける。ラストのテンポを落とす個所、泣けます。

 さて、だいぶ長くなりましたので、残りは明日ということにしましょう。
「トリスタンとイゾルデ」から「パルジファル」までの作品となります。

おまけとして、ワーグナーの比較的珍しい作品も含める予定です。

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Isolde Wiener
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