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平成30年西日本豪雨によせて(2)

(前回の続きです)
私事ですが、我が家の長男は、岡山県瀬戸内市より約150キロ先に位置する瀬戸内海に浮かぶ小さな島にある学校に在籍しています。その島の上水道水源である広島県三原市の水道施設が被災したため、島ごと断水。復旧のめどがたたず、7月8日朝に「帰宅できる生徒は速やかに帰省してください」と要請されました。岡山県から西に向かう交通網は電車も道路もマヒ状態の中、SNSや口コミ、自動車メーカートヨタさんの「トヨタ通れたマップ」など参考にしつつ、迎えに行きました。新鮮な情報を享受できる時代に感謝しつつ。
 


仕方のないことですが、報道には地域格差があります。被害発生当初、自治体による災害現状情報発信にも地域格差がかなりありました。自治体トップ個人によるマメなTwitter発信で助けられた方も多いようですが、トップがそれに従事し過ぎると本業に支障をきたすでしょうから、ネット広報監視的なものが必要だと痛感しました。
 
どれだけ迅速に正確な情報を把握し発信できるか(そしてデマを防止するか)、これさえ見ればすべてがわかるまとめがあってこそ、それを受けて何をすべきか、またすべきではないか、が可能だと強く感じています。
 
また「何かしてあげたい」というせっかくの善意が空回りして、被災地の迷惑になってしまうのは忍びないですよね。この度も、善意だと思いSNSで拡散した情報が逆に混乱を招いた場合が多々ありました。「ボランティア活動をしてきました」という投稿を見るたびに無力感に襲われ、何かしてあげたいという気持ちに苛まれるお気持ちもわかります。私もそうです。でも、冷静な情報リテラシーを持ち、「確信が持てない情報は拡散しない」、「発信情報には必ず日時と発信元を添える」、「拡散を手伝ったら最後まで情報を追う(現状が変われば消去する)」など、優しい気持ちがきちんと伝わるよう心掛けたいですね。
 
8日夕方、倉敷市は公式Twitterで、「真備町(全国報道された水没地域)川辺橋前に沢山の支援物資が置かれており、自衛隊の通行の妨げになっています。お気持ちは大変ありがたいのですが、支援物資を川辺橋前に置かないようにお願いします。」と発信し、20時間後までに6.2万リツイート(拡散)されましたが、この情報が当事者に届いたかどうか。
 


ありがたい提供やお知らせなども含め、情報受信弱者にあたる方々にも伝わるためにも、常日頃からご近所付き合いや町内会活動、PTA活動といった身近な人たちとのリアルなつながりを大切にしたい!と痛感しました。


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