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ペダルボード ‘23 Summer
こんにちは、夏といえばゲルマニウムファズ、いそかわです。
ゲルマニウムファズって周辺の温度が高くないと良い音が出ないってことで有名ですよね。冬場は冷えて音が悪くなるなどゲルマニウムファズは聞かん坊のため、ジミヘンもシリコンファズに変えたみたいな話を聞いたことがあります。
私はファズについてはそんなに詳しくないですが、自分がファズを使うなら夏はゲルマニウム、冬場はシリコンファズを使うことになるのかななんて思います。やっぱり夏場のゲルマニウムファズの音を冬場であっても出せたら最高なんですけどゲルマニウムファズのためだけにカイロでペダルを温めたりできないですからね。現実問題として、どこかで取捨選択することは必要だと思います。
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ペダルボードもそういう意味では同じで、理想だけを詰め込むことは非常に難しいと思います。どういう基準でボードを組むのかと考えてボードを組むのですが、私の場合は「小さくて持ち運びやすい」ボードに結局なってしまうんですよ。ただ、小さいボードとなったらペダルを厳選しなければなりません。ポケモンみたいに6Vみたいなペダルを探し出さなきゃいけませんからね。
今回、新たにペダルボードを組み直しましたので、報告いたします。今回は結構自信作です!!
※以降の今回の記事にファズペダルは出てきません。ご了承ください。
事の発端はTwitterを見ていた時のことです。他人の機材を見るだけで幸せな気持ちになれる特殊能力を持っている私はTL上のmy new gear…やペダルボードを見ていました。そうしたら、結構HX StompやPLETHORA X3のような小型マルチエフェクターと自分の好みのペダル数台だけで組んでいるボードを見かけたんですよ。それを見て一言、「羨ましい」と…
過去↑の記事みたいなペダルボードも組んだことがあったのですが、その時はボードが小さすぎたのとペダルをねじ止めしてしまったせいでペダルを気軽に交換ができなかったので、すぐに使わなくなってしまったんですよ。足元のペダルって色々交換して試したりしたくなるじゃないですか。結局ペダルボードって完成しませんからね。
そんな苦い経験を反省しつつ、でもまた小型ペダルを作りたかったのですが、「じゃあどのペダルを使うのか?」が一切決められませんでした。いや、正確に言うと正解は出せるんですけど、次の日にはその正解は変わってしまいます。歴史の教科書ですらそんなにコロコロ書いている内容は変わりませんよ。
ただ、半年くらい色々考えているうちに、妥当解は以下の通り自分の中でできてきたんですよね。
・歪みペダルは手元のボリュームで歪み量を変えられるMad Professor Bluebird Overdriveを使う
・アナログディレイの音はマルチエフェクターでは出せないので、BOSS DM-2を使う
・ただし、レスポールを弾くときはデジタルディレイの方が良いため、DM-2の代わりにBOSS DD-6を使う
・歪みとディレイ以外はマルチエフェクターのZOIAに任せる
・どうせペダルはすぐに変えたくなるからすぐに組み換えできるようベルクロでペダルを固定する
こうやって書き出すと意外とちゃんと考えて行動していますね、私。仕事の時もこれくらい分析しやがれ。
そうやって自分の中でほぼ答えができた段階で、次にペダルボードの仮組みを行いました。そこで大体どれくらいのサイズのボードにするかを決めにいきました。
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画像のように仮置きしてサイズを測ったところ、250×250のボードが良いなと思い、ボードを探しました。
ボードを購入するため、前回同様渋谷の東急ハンズ、もといハンズに向かい手頃なサイズの板が無いか探しにいきました。「東急」が外れて「ハンズ」という名称になってしまって非常に寂しい思いをしております。でも売っているものはいつもの東急ハンズだったので非常に安心しました。
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事前準備の通り250×250の板を探し始めるのでしたが、ここで私は大きな問題に直面しました。縦幅250以上の板って全然ないんですよ。あっても横幅がとんでもなく大きいので、いざ板を買っても半分以上無駄になってしまうんですね。250×250の木の板を切り出すために300×800の木の板を買うなんてマリーアントワネットもびっくりですよ。
困り果てたのち端材コーナーを見ていると、なんと220×250の端材がございました。縦幅が少し短いですがこれならなんとかなります。しかも820円。最高かよ。なんだこのご都合主義。
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藤岡弘探検隊の如く現れた820円の板と東急ハンズの近くにあるイシバシ楽器でベルクロを買い、ウキウキ気分で家に帰りました。東急ハンズとイシバシ楽器が目と鼻の先の渋谷は最高だわ。
家に帰り、ペダルボード作成に取り掛かりました。ペダルボードを組む時ってベイブレードを組む時と同じくらい浮かれ気分ですよね(アラサー特有の表現)。
まずは表面にベルクロを貼っていきます。
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次に、ペダルを仮置きします。
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仮置きが完了したら、パッチケーブルと電源ケーブルを繋ぎます。
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音出しチェックをしたらしっかり通電されましたので、配線を整えました。でも整えたつもりだったのにノイズがひどかったので、また繋ぎ直しました。
作り出してからは一瞬でしたが、構想に半年もかけたボードの完成形がこちらです。
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このボード、こんなに小さいですが、結構やりたいことできると思っています。
基本、私の音作りって歪みとディレイがメインなんですよね。この2つがすごい拘りが強くて。なのでそれぞれめっちゃ好きなペダルを入れました。
歪みで入れたMad Professor Bluebird Overdriveは、ブルースドライバーの荒削りさが無い上品バージョンの歪みみたいに感じられて凄く好きな音なんですよね。だから基本的にはBluebird Overdriveとギター側のボリューム操作でクランチ〜ソロまで幅広く使っています。いやほんとこの1台だけで良いんですよ。最強ですよこのペダル。終売なのが本当に痛い。
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一方ディレイ枠で入れたBOSS DM-2は私をディレイ沼から救ってくれた恩人ですからね。ディレイ音の減衰が非常に演奏側も聴衆側も気持ちよくしてくれるペダルです。この気持ちいい減衰ってヴィンテージのDM-2じゃ無いと出せないんですよ。というのもDM-2のディレイ音ってキラキラした高音成分があるんですよね。funk ojisanで同じことを言及されていたので、家で300回くらいはヘドバンの如く頷いていました。
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基本上記2台があれば大丈夫なのですが、カッティングもよくするのでコンプレッサーを入れたいということで、SP Compressorを入れております。SP Compressorは大げさじゃ無いコンプ&クリーンブースターみたいな使い方ができるペダルなので、Bluebird Overdriveをオフにしてクリーントーンで弾いたり、Bluebird Overdriveはクランチにしながらも音の粒を整える&音量稼ぎのためにSP Compressorをオンにしてカッティングやアルペジオなどをしております。
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そして、この3台でどうしようもない場合に、ZOIAを使っております。ZOIAってできることが多すぎるのであんまり使いこなせてはおりませんが、とりあえずトレモロやオートワウ、シマーリバーブなどを作って使いたい時に使っております。
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あと、電源は今回はK.E.S KIP-001にしました。あの一時期「圧強め」のキャッチコピーでめっちゃ見かけたアレです。サイズ的にこれしか入らなかったこともあるのですが、なんだかんだ信頼はしているので、こちらを使用しております。
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あとはいつでもペダルを変えられるように、アンプの近くに使用頻度が高くなりそうなペダルを置いております。場合によってこれらのペダルに差し替えたり別途持ち運びするなどして対応していきたいですね。特にレスポールみたいなハムバッカーのギターだとデジタルディレイを使いたくなるので、DD-6に差し替えることは多くなると思います。
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最後に、「ギターケースに入るのか?」ですが、こちら問題なく対応できました。ただし、木の板が25ミリでZOIAやSP Compressorって結構厚みあるせいで、縦横のサイズは余裕があるものの結構ギリギリでした。
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ギターケースじゃなくても簡単な手提げバッグにも入れられるかもチェックです。昨年旅行してきた伊豆諸島・青ヶ島で売られていたトートバッグですが、こちらはかなりギリギリでした。木の部分の角で布地が傷付いて破けそうで怖いので、対策を考えなければいけませんね。
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ギタリストっていつもペダルボード案を考えて組み替えていますよね。きっとこれってもう変わらないんですよ。一生の課題です。現に私も1年くらい使って大満足していたボードを崩すという暴挙に出て、それ以降組んだボードは全て3ヶ月以内に崩してしまっていますからね。でも「今置いているペダルから組み替えていいんだ」という心の余裕がある今なら、このボードで長く戦っていけそうな気がしました。急にエレピの音が欲しくなったりしない限りは大丈夫そうです(盛大なフラグ)。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。