【Financial Update】Asian Bank: Prepare for the "Devastating Storm"
これまで銀行といえば「収益性が高く安定したビジネス」であり、そこに務める銀行員は典型的な「成功者」でした。
いつの時代にも銀行は個人生活や企業活動にとって欠くことのできないものであり、その繁栄は永遠のように思われていました。特にアジア新興国の金融機関は、まだまだこれから伸びる業種と言われてきました。
しかし、そうした幸福な時代ももはや終わろうとしているのです。
Asia’s Banks Losing Share:
The days of a "free lunch" are over for Asia's banks, which face an intensifying threat from slowing economic growth and competition with technology firms, according to McKinsey & Co. After years of rapid expansion, banks in the region are now seeing their revenue and profit growth slow and global market share shrink. "Many banks will struggle as the storm worsens," McKinsey wrote. "The road ahead is difficult, and less efficient banks will disappear.”
(勢いを失いつつあるアジア圏の銀行:低成長経済とITセクターとの競争の激化により、アジアの銀行が繁栄を謳歌する時代は終わりを告げようとしているとマッキンゼー社が警告を発している。アジア地域での急激な拡大戦略が効力を失い、売上、収益の伸び率、そして市場シェアが鈍化に転じている。「多くの銀行は迫りくる嵐とぶつかることになるだろう。銀行の前途には険しい道が待ち構えており、ビジネスの効率化に乗り遅れることは敗北を意味する」とマッキンゼーは報じている。
日本のメガバンクの苦悩ぶりを見てもわかるように、規模の大きさが安定どころかむしろ危機を呼び込む状況になってきています。
余剰人員の人件費や支店の統廃合にかかるコスト、マイナス金利や企業の資金需要の変化が収益を圧迫し、その大きさがゆえに迅速に変化への対応ができない姿は6,500万年前に突如絶滅した恐竜を思い起こさせます。
比較的伸びしろが見えていたアジアの銀行でさえも伸び悩む現代。WeChatやPayPayなどの決済アプリ、Facebookが主導する仮想通貨Libraなど、ひたひたと忍び寄るライバルたちと互角にやり合う覚悟と戦略が見えない今、メガバンクに残された時間はもうわずかになってきています。
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