【晴れ、ときどきアスペルガー】3月31日:時代のクロスロード
昭和、平成、そして新時代。まさか、元号が二度も替わるその変革期に遭遇しようとは。
僕にとっての「平成」は、「凋落と停滞の日々」だった。日本の国と同じように。
三度の入院と急病、リストラ、貧窮。信じていた友人は去り、見渡せば自分ひとりが荒野に立ち尽くしていた。
でも、幸いなことに、僕には語学、IT、そして音楽と本があった。
学生時代に修めた英語、徒手空拳で飛び込んだテクノロジーの世界。こうしたスキルが何度となく僕を助けてくれた。
そして、時代の荒波に負けない優れた書籍や音楽の数々が、落ち込んだ心を救ってくれた。
思えばこの30年間は、雌伏と忍耐の期間だったのだろう。迫り来る風雨をただやり過ごすだのではなく、新時代への跳躍力を養う充電期間だったのだ。
先の見えない世界で、人生100年時代の中間人の僕が、いったい何ができ、どんな貢献ができるのか。
時代の狭間に立ち、僕は大学に入学した頃の気持ちを思い出してみたい。苦しい受験勉強の終わりに栄光が待っていたように、あの頃の初心に還って、もう一度一から自分を鍛え直す。それが今の僕の立ち位置だ。
3月になると、いつも決まって思い出す曲がある。暗い記憶の詰まった季節との訣別と、希望にみちた季節を予感させるこの曲。
今日今夜限りで、古い自分をすべて脱ぎ捨て、新しい未来に向けて走りだしていきたい。
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関西在住のWebライター/文筆家のタマゴです。私の書く文章があなたの人生を豊かにすることができていれば、ぜひサポートをお願いいたします。