【マーケティング】ちょい辛コラム:いまどき「電話営業」している会社に未来はないで!
◆導入:個人のエピソード
昨日、久しぶりに朝からコワーキングスペースで仕事に集中していましたら、突然知らない番号から電話が。
重要な連絡かもしれないと思い出てみると、ジャストシステムっていう某IT企業の電話営業でした(社名もろバレやんw)。
何でも、先日資料をダウンロードしたユーザーに電話かけたとのこと。こういう電話って、よくかかってきますよね。
私は当然のごとく、即座に電話営業はお断りということで電話を切りました。
結論:コロナ時代は「営業電話」は嫌われるだけ
はっきりいって「いきなり電話でアポ取りして注文につなげよう」という考え方は、非効率なうえに成果も上がらず、まったくの時代遅れです。
その根拠は3つあります。
コミュニケーション手段の多様化
電話とファックスしか通信手段がなかった「古き良き昭和時代」ならわかりますが、現在はLINEやFacebookなどのSNSやチャットアプリ、メールなどでいくらでも連絡が取れます。
定額給付金問題でデジタル化の遅れを指摘されたあの日本政府でさえもが、ペーパーレスとデジタル化を推し進めようとしています。
「時間的価値」を重視する心理の高まり
ネットで堀江貴文氏などのインフルエンサーがたびたび指摘していますが、電話をかける行為は「他人の時間を奪う『時間泥棒』」という認識が広まりつつあります。
モノがあふれる現代において、コロナの流行で思うように外出ができないため、「体験の価値」が著しく上昇しています。
言い換えると、自分の時間に割り込んでくる営業電話は「単なる時間泥棒」と認識する傾向が強くなっているのです。
デジタルネイティブ」と呼ばれるZ世代/ミレニアル世代(1980年代~2000年代生まれ)の若者を調査したところ、決済や動画はデジタルに移行する一方、音楽ライブや飲食は「体験」を重視する傾向が高まっています。
消費者の行動が変化し賢くなっている
コロナ流行前の消費者は、まだ景気がよかったこともあってこうした営業手法も通用しました。
しかし、景気の落ち込みとかんぽ生命などの企業の不祥事が次々に明らかになるとともにデジタル化が進み、消費者は次のような行動へと変わってきています。
1.体験を買う以外は、出かけることなくインターネットやスマホで完結させる
2.信頼したところだけから買うようにし、唐突な売込みには反応しない
営業はアウトバウンドからインバウンドへ
今回私にかかってきた営業電話ですが、こちらが「営業はお断り」と言ったか言わないかのうちに、相手側が電話を切るという「暴挙」に出て、開いた口がふさがりませんでした。
自分から勝手にかけてきといて、なに自分から電話切ってんねん!
テレアポでもここまで失礼な対応はしません。こうした旧来の手法でアグレッシブにプッシュしていく「アウトバウンド営業」は、どんどん嫌われて成果も上がらなくなっていくでしょう。
ダイレクトマーケティングの第一人者である神田昌典さんも、東洋経済オンラインで、「電話に頼る営業の残念さ」について語っておられます。
これからの営業は、SNSやウェブサイトを駆使しながら、消費者にとって魅力で自分からフォローや購入に動くような「インバウンド営業」がますます主流になっていくことは間違いありません。