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女子サッカー選手のセカンドキャリア【GKコーチを選んだ経緯】中編

記録的大寒波もありみなさまの地域ではきっと大変な日々を送っていることでしょう。おかわりありませんか?

私の2月といえば、下駄箱を出る時に先にどうぞと道を譲ってくれた選手に対して、ドラミングをしてしまう日々でした。
こんなコミュニケーションの方法しか取れない私はジャングルに帰るべきでしょうか。


本場のドラミングを披露する新井翠選手

前編が思わぬ反響を呼び恐れ慄き、部屋の片隅で震えていた。
もしこの姿を西野カナに見られたら、きっと曲を書かれてしまう。
書けなくて、 書けなくて、震える。


さて

2000文字の無駄話を入れ込むことで後編を書かざるを得なくなった私は、今日も今日とて自分の首を締め続けておりますわ。

それでは今回は教員になってから、いかに指導者人生をスタートしたのか。

2000文字で伝えたいと思います。(フリか)

2011年

1st勤務先で巻かれる

2011年3月
言わずもがな、日本国民には深く刻まれた暦である。
その時を経て教員人生をスタートした。
3月のことはまた機会があったら2000文字で伝えることとして、今回は省略させていただこう。

「志を得ざれば再び此地を踏まず」
故郷が誇る野口英世の名言通り、私は断固たる決意で故郷を出た。

しかしサッカー選手として誇れる成績も残せず、夢破れて再び此地を踏んだ。
少しだけ心が折れて、サッカーを封印し一社会人として再起を図ろうと決意した4月1日。
着任の日。
職員室の用意された机に行くと、デスクマットに見覚えのある写真があった。


わしの顔や。
丁寧にプリントアウトされておる。
顔を上げると、目に入る全員がニヤニヤしていた。

先生。この人たち悪い人です。

プライバシーはないのかというぐらい根掘り葉掘り調べ上げられた私の経歴。
サッカー選手であった経歴に恥はないが、今はそっとして欲しかった。
騒ぎ立てるなこの田舎者め!
いわき出身の芸能人なんてたくさんいるだろうよ。
ゴー☆ジャスおるやん。そっちをチヤホヤせい。私を見るな!!
レボリューション!!!!!!!!!!

私はそれでも陰日向でしおらしく諭吉のために働くのだ。
震災直後の混乱の中、教員の人事異動が延期され、私もその煽りを受け3ヶ月だけの任期だった。

経歴だけが先走り、「先生、サッカー選手なんでしょ?」と1日100回は聞かれるので
私はショートカットキーのごとく定型文を用意した。
「見てわかるやろ。」4年住んで身につけたエセ関西弁を発揮し、しこたま心の距離を取った。

しかし私は引き寄せの法則に導かれることになる。

私の担当した陸上部にはサッカーをやっている女子生徒がいた。
羨望の目で「先生、チームの練習に来て」
あかんで。わし陸上部顧問やさかいに。

サッカー部の横を通ると「先生、サッカー教えて」
サッカーの話をされようもんなら、烈火の如く暴言を吐いた。
わしは陸上部や!!!!!!!!
砲丸投げでも教えたろか!!!!!
あやうく唾を吐きかけた時、生徒ではない人に話掛けられた。

生徒にしてはお年を召してる。
それはそれは貫禄がある。

「いわきの女子サッカーを盛り上げてほしい。」

いわき市サッカー協会女子委員長、現る。
(赴任した中学校サッカー部の外部コーチをしておられた)

長いものに巻かれるタイプの私は脊髄反射で「はい」と答えた。

長いものに秒で巻かれる私を見ていたサッカー部の反応は怖くて見れなかった。

落ち着いて私。
あんたの断固たる決意、どこにいった?
あんた、避難所から勤務先に通ってるやろ?
あんた、教員の仕事ちゃんとできてる?
そんな余裕あるのか?
あんた陸上部顧問やで。

私自身、震災の煽りを受けて心の余裕はなかった。
この勤務地からは、きれいな太平洋が見える。
津波があったとは思えないほど、憎たらしいほどきれいな海を見て、私は震災をこれでもかというほど思い知らされた。
学校の体育館はいまだに避難者でいっぱいの状況で、校庭も被災者の車でいっぱいなのだ。
私は震災からの復興を優先させてもらった。

そのまま転勤となった。

2nd勤務地の妖精

夏に異例の人事異動で新たに赴任した学校にも、学区内には海があった。
ここでも震災と向き合う日々が始まるのか。
もう生徒を諭吉に見えるほどの元気もない。

また「先生サッカー選手なんでしょ?」と言われ続ける日々が始まると思うと、げんなりした。

「先生!」
きたきた。好奇心旺盛な思春期ガールが話しかけてくる。
「私、フェアリーズだよ」

危険な香りがした。

ご乱心である。
まだ名前も知らぬ女子生徒から初対面で妖精ですと言われた時に、当たり障りのない返事のバリエーションを私は持ち合わせてなかった。
出よ。広辞苑。私に言葉を与えたまえ。

心の広辞苑をペラペラめくっている私に妖精女子生徒は察して
「女子サッカーのだよ」

だよね。

そうです。
フェアリーズいわき
いわき市に唯一あるU-15/U-18の女子登録をしているチームである。

チーム人数は大人数ではないのだが、自分の勤務校にはこのチームの所属選手が通う学校を引き寄せていた。



そして驚くことにここで2000文字達成である。
私はまたもや指導者になれずに中編を終えようとしている指導者始める詐欺である。

先祖代々磯上家では2000文字以上は書いてはならぬという言い伝えがあるとかないとか。

2000文字以上書くと自分の首を絞める事態になりますので、今後のことを考えあくまでも2000文字を超えたら次回に。という設定でいきたいと思います。

また月末をお待ちください。

ほな!






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