#1 アイドル喫茶録「紅茶の店 Kenyan(ケニヤン)」

2023年11月2日 20:05

今回やってきたのは渋谷にある喫茶店「紅茶の店 Kenyan(ケニヤン)」。店名の通り、紅茶で有名な喫茶店で、店内には日本紅茶協会による「おいしい紅茶の店」の認定プレートもあった。

調べてみると、1988年からスタートしたこの制度は、四年毎に全店調査もしているらしく、かなり"本気"のやつなことが分かる。名誉プレートかな？と一瞬でも思った自分が恥ずかしい。

そして紅茶派の私としては、かなりありがたいリストを知ることができたので、皆さんももし良ければ参考までに。

そんな日本紅茶協会の認定店であり、さらには永年表彰店でもあるこちらのケニヤン、やはり紅茶がう〜んまい！

今回私が頼んだのはこちらの「アイミティー」というアイスティーなのだけど、まずびっくりなのは、最初からミルクとガムシロが入った状態で提供されること。普通アイスティーって、「ガムシロはおつけしますか？」「ストレート、ミルク、レモンはいかがなさいますか？」って注文時に聞かれることが多いと思うのだけど、ケニヤンでは聞かない。初期設定ミルクティ。

というのも、お店の公式サイトによると、当時の日本では、ストレートティーやレモンティーが主流だったそうで、ミルクティーの美味しさを知ってもらうべく、ケニヤンでは提供時にミルクと砂糖を入れることをお薦めしていた。しかし、なかなか理解を得られない。うーん、それなら最初から入れちゃえばいいんじゃない！？という経緯があったのだとか。

いや〜かっこよすぎる。自分の美味しいと信じたものを広めるため、当時圧倒的マイノリティだった紅茶界に、砂糖とミルクを背負って飛び込むなんて、そんなのもう日曜劇場の主人公じゃん。毎週日曜夜9時じゃん。

と、前置きが長くなってしまいました。そうそう、肝心のお味の方をね、レポートしなくては。

う〜んまい！本当に美味しい！まずね、茶葉の香りが凄いのよ。やっぱりアイスティーって、暖かいものに比べると、どうしても香りが弱くなってしまうのが弱点だと思うのだけど、全くそれを感じさせない茶葉の強さ。「えっ？アイスティーであってます？これ」って、逆に動揺するレベル。そしてミルクのコクもすごい。流石にレシピを聞くのは忍びなさすぎるのでしなかったけれど、なんとなく牛乳じゃなくて生クリーム、か、その二つをブレンドしているような気がする。ガムシロの甘みも丁度いいんだよね。くどくなりすぎないぎりぎりの甘さ。これなら甘党じゃない人も美味しくいただけると思う。

ここでちょいエピソードを挟ませてもらうと、初めてケニヤンに訪れた際に、アイミティーのあまりの美味しさに衝撃を受けた私は、当時働いていた喫茶店のマスターに「ケニヤンってとこのアイスティーがこうこうこういう味で美味しくてっ！」って、熱弁したことがある。そしたらマスターがそれっぽいのを作ってくれて、なかなかに美味しくて、そうそうこれだ〜！と思っていたのだけど……やっぱり本家は格が違った。何が違うのかもはや分からない。淹れ方なのか、茶葉なのか、ミルクや砂糖の配分なのか。もう探求するのは諦めよう…。ここに来ればいいだけの話なのだから…。

他にもメニューはたくさんあって、ドリンク以外にも、食事メニューやデザートもかなり充実している。ファンの方に薦めていただいた「ティースカッシュ」なるものを飲みたいと思っているのだけど、アイミティーの誘惑にどうしても勝てず、なかなか飲めずにいる…。申し訳ない…いつか…。(一度気にいると同じものを永遠と頼むタイプ)