
ウイポ10 2024 系統確立プレイ #10
1989年
年始、長い長い2歳馬の振り分けと命名が終わったので、時間を進める前に系統支配率をチェックしてみると……

ヴァイスリージェントが確立ラインを越えていました。年末処理が終わる前の段階と次の年の1月1週では微妙に支配率が変わることがあり、ギリギリで調整するとたまにこういう事が起こります。頭数の変化によるものか、種牡馬湧きする馬による変化なのか、理由はよくわかりません。そもそもツールによる支配率計算には一定の誤差があるようです(Readmeに書いてある)。
仕方ないので一度戻ってやり直し。ついでに確立計画を少し修正しました。よく考えたら今作ではデピュティミニスターが固有ST系を持っているので、ヴァイスリージェントから立てる必要はありません。『9 2022』時代のチャートを流用しているので随所にこういった無駄が潜んでいます。
昨年末でボワルセル系が滅亡。純ボワルセルなんてギャラントマン確立と同時に滅んでもおかしくないレベルだったのですが、クーガーあたりが残っていたのかな。現役期間が9歳までになったためか息が長いですね。親系統化した本体子系統や古い無系は全然保護していないので、これからどんどん滅んでいきます。
種付けはミスワキ、アルザオ、プライヴェイトアカウント。牝馬目的でズルムーやニジンスキーもまだ付けています。テスコボーイやファピアノの牝馬は血統面の使い勝手は良いもののST値が低く、柔軟性が高くても2400が走れないような馬ばかりなので、高スタミナ牝馬は意識して作っていかないといけません。
アルザオやミスワキの産駒にGIを獲らせつつ、本格化したスーパークリークとスルーオダイナに新人騎手を乗せて欧州長距離重賞をドサ回りして一年が終了。この世代は自家生産馬の質が低めだったので、欧州ではインディアンスキマーとシルバーフリング、米国ではサンデーサイレンスにGI制覇を邪魔され続けて大変でした。

年末処理でクリスとズルムーの産駒をすべて引退。日本にいるファピアノ産駒で種付け料の高い2頭を米に送り、Privateにカロを回収します。輸入種牡馬にはブライアンズタイムがいますが、27歳まで現役なので買う意味はほとんどありません。
89年末の系統確立はシャーペンアップとファピアノです。
シャーペンアップ系確立
シャーペンアップが確立。世界2%(欧州型)、無系。

欧州ネイティヴダンサーといえばこの系統。84年以降のシナリオではついに父から初期確立済みの座を奪い取りました。史実馬が非常に多いので、孫世代まで使えば自家生産なしで簡単に確立できます。
今回はネイティヴダンサー世界系統化のために確立時期を遅らせる必要があり、87年末にシャーペンアップをPrivate化。直仔からクリス・シャープマン・ダイイシス、クリス産駒のリーチを所有しました。他にシャーポ・キーン・フラッシュオブスティール・コモングラウンズ・トランポリノが使える上、シュアブレードが種牡馬として登場します。どの馬も早熟芝マイラーで普通に使っていたら3歳で燃え尽きるため、エディットで能力だけでなく成長型も強化しておきましょう。
確立自体は簡単ですが、血統的にはオーエンテューダー2本入りの上に早熟なしの使いづらい成長型がネック。欧州馬の母系に入って優秀な成績を残したものの、史実牝馬も大体成長力なしなので下手に牧場に血を取り込むとマイナス要素の方が多いです。幸い自家生産の必要はないので、繋ぎの確立と割り切るべきでしょう。
クリス・ダイイシスの全兄弟が有力後継。今作からタンティエーム確立でST化するため、もう一代繋げばエタンが親化します。ノーザンダンサーが入らないように気をつけておけば、ちょうど10年代に欧州に溢れるガリデインを受け止める血脈を作れるのでお勧めです。
ファピアノ系確立
ファピアノが確立。世界2%(日本型)、SP系。

ミスタープロスペクターの後継一番槍。89年に死亡しますが、死後に産駒が活躍して支配率が伸びるため、産駒ともども所有することで2000年ごろに確立できます。
今回はネイティヴダンサー世界系統化の主力としてエディット強化のうえ、3歳で引退させ全力で自家生産しました。1000万以上の種牡馬が15頭くらいいて世界4%以上稼いでいます。日本型の系統がひとつ必要だったので、産駒は日本に多めに割り振り、豪州遠征を積極的に行いました。
引退年である89年末に確立できたため、非所有でも一応は確立可能ということになります。とはいえ非所有のファピアノは4歳引退。89年までに使える史実馬はタッソーとクリプトクリアランスだけなので、ファピアノを所有せず89年までに確立したい場合、82~84年の3年間の自家生産と史実馬2頭だけで米5%を稼ぐ必要があります。血統が良い上にミスプロも流行血統化していない時期なので不可能ではありませんが、他の系統確立との両立はかなり難しいので、素直に所有した方がよさそうですね。
過去作では早逝するため確立が難しく、さらにSP系を失うものの、確立しなければ子孫が米国で大繁栄してミスプロで溢れかえり、さらに母系で国内有力馬に入っているため配合に問題が出るという面倒な存在でした。『10』からは固有SP系を獲得して使い勝手が向上しています。コントレイル・スワーヴリチャード・ジャックドール・トーホウジャッカルらが母父系にファピアノを持つため、ミスプロから分離させておくメリットは非常に大きいです。

後継はアンブライドルドが最有力ですが、無系またはST系でどうやってもSP系を継いでくれません。次点のクリプトクリアランスはSP系で、子孫にキャンディライド→ガンランナーと大物が出ていますが、自身の確立には使えず自家生産中心になってしまいます。親化のために2系統立てようにも米国で流行りすぎていて使いづらいので、アンブライドルド米国確立の過程で自家生産絡めて支配率を上げ、米12%で親化するのが無駄がないと感じています(上手くいくかはまだ試していません)。
1990年
オリオールとベンドアが滅亡。ベンドアは現代競馬を牛耳るファラリスとテディの祖ですが、ウイポのシステム上は両者が出ていった後の抜け殻です。零細SP系目当てでナオキを保護してザボス系を延命しているので、親系統ベンドアはまだしばらく滅びません。
クリス・ズルムーが片付いて確立待ちの馬がいなくなったため、欧州の所有馬はスカスカ。一方米国は所有馬も種牡馬施設もギチギチで種付け料のインフレも加速しています。この後カロ・ヘイロー・ヒズマジェスティ・プライヴェイトアカウントを立てるので、シビアな調整が続きます。

国内も大した馬がおらず、かといって史実馬もそれほど強くない谷間の世代のため、クラブ所有馬が幅を利かせています。確立プレイは牡馬が大事なので自家生産の牡馬は自己所有し、牝馬はすべてクラブに突っ込んでいるのですが、そのせいか最優秀牝馬は毎年クラブから出ている印象。こちらの所有馬の出走したGIを横から攫われることも多くなってきました。
クラブ所有のスーパークリークがステイヤーズミリオンを制覇し年間無敗で引退、オグリキャップが武豊を鞍上に有馬記念を勝って二度目の競馬ブームを起こしたところで一年が終了。前回も書きましたが、オグリは一頭で二回ブームを起こせる上、条件が非常に緩いのが本当に便利です。確立プレイだと満額種牡馬入りの水準に達したらそれ以上GIに出走させないので、基本的に競馬ブームは起きませんからね。

年末処理ではメジロアルダンなどノーザンテースト系の馬を引退させ、ファピアノ産駒を2頭米へ送ります。Privateはブラッシンググルームを回収。欧州で自己所有していましたが、一度手放して引退したところを買いました。こうすることで年2頭の移動枠を使わず日本に送れます。90年の他の回収候補はアリダーくらいでしょうか。

輸入種牡馬はついにあのサンデーサイレンスが登場。確立プレイでは他馬に押し出されて未確立になりがちなので、買ってクラブ牧場に入れておきます(プレイヤー牧場だと買い戻しイベントが発生する可能性がある)。某漫画で最近知名度が上がったペイザバトラーをブランドフォード保護のため購入。ブラッシンググルームの確立を安定させるため、バイアモンも一応持っておきました。
90年末の系統確立はズルムーとクリスです。
ネイティヴダンサー世界系統昇格
ネイティヴダンサー系が世界系統に昇格。確立地域の内訳はファピアノが日本、エタン・シャーペンアップが欧州、ネイティヴダンサー・レイズアネイティヴ・ミスタープロスペクターが米国。

エタン・シャーペンアップは史実馬が多いためエディットさえできれば確立は容易で、系統数は簡単に稼げます。問題はやはり支配率。ミスプロの隆盛と同じタイミングでシャーペンアップ系の衰退が始まるため、自家生産でかなり支配率を盛ってやる必要があります。
ポイントは確立順序で、わざと年上の馬の確立を遅らせるなどしてミスプロを早期確立してやらないとレイズアネイティヴが親化してしまいます。また日本型の系統がなく、当然日本での支配率もかなり低いのでファピアノ産駒を日本で大量に走らせて日本型で立てなければいけません。日本には短距離~マイル路線のGIが少ない上にダートは賞金が安いため、オセアニアと中東で出稼ぎしたり史実調教で柔軟性を上げて皐月賞に無理やり出たりと工夫し、どうにか5%ほど稼ぎました。
アリダーが90年末で引退し、さらにアリダー産駒の史実馬も88~89年に種牡馬入りできる馬が多いため、昇格のタイミングは89~90年末になると思います。これより後は欧州の支配率が下がり、またミスプロの支配率が上がりまくって離脱阻止が難しくなります。血統構成と子出しが良いファピアノとクリスで大量に自家生産し、90年に間に合うように走らせましょう。

ネイティヴダンサーはミスプロとノーザンダンサーの祖父。とはいえウイポの血統表は4代までなので影響はあまり大きくありません。ミスプロやノーザンダンサーの直仔を種付けするときは、ギリギリ血統表の右端にいて爆発力強化になります。ミスワキとかトライマイベストとか。プライヴェートタームズやワイルドアゲインあたりも使い勝手が良くなりますね。

このプレイを始めた当初から計画しており、なんとか成功をみたものの、正直言って労力に見合うメリットがあるとは言い難いです。実益に欠け、あくまで趣味の域を出ないプレイだと思います。ただプレイヤーテクニックを総動員して挑む必要があるため、ゲームへの理解度を問われますし、そのぶん達成感はあります。楽しかったです。お勧めはしません。
ズルムー系確立
ズルムーが確立。世界2%(欧州型)、ST系。

欧州マイナーのハンプトン系希望の星。非所有の場合91年に引退ですが、それまでに使える史実牡馬は1頭のみ。28歳まで引っ張っても4頭しかいない上に登場時期もバラバラなので、諦めて集中的に自家生産した方がかえって効率は良いです。
下準備として本体をエディット強化し、欧州マイル3冠を獲っています。ハンプトンが2本入っているものの、タンティエームを立てていれば両親ST系になる上、金銀因子が一つずつ揃うため15~20程度は爆発力が出ます。あとはひたすら走らせるだけ。マイナー血統で種牡馬入りを弾かれることはほとんどありません。今回はやりすぎて13頭も種牡馬入りしてしまい、世界3%近くありました。使える史実馬はアカテナンゴだけですが、しっかり強いので凱旋門を獲って父をリーディングサイアーにしましょう。
今回の確立目的はモンズーンの強化と、母父◎のマイナーST牝馬の確保。アカテナンゴ→ランドと繋がりますがそこで打ち止めですし、非ノーザンダンサーのマイナー血統をあまり多く確保しても維持しきれないので、確立後は放置する予定です。たくさん牝馬を作れたので、セントクレスピンやファバージと共に母系から牧場を支えてもらいます。

クリス系確立
クリスが確立。欧州5%、ST系。

シャーペンアップの最有力後継で、タンティエームを確立していると母系からST系になります。史実ではフィリーサイアーで、牡馬は小粒が散発的に4頭収録されているだけ。幸い寿命は長いので、自家生産して父シャーペンアップごと一気に立てると楽ができます。
リーチ・フラッシュオブスティール・コモングラウンズをエディット強化。残りは自家生産で賄います。ネイティヴダンサー世界系統化のために支配率が必要だったので、子出しのいいクリスからとにかく大量に自家生産しており、15頭くらい種牡馬入りさせました。親系統だけ見ると実はそこそこメジャーどころなのですが、健康が高くネイティヴダンサーも遠いため、多少のインブリードは許容できるのが強みです。
史実馬はどれも子出しが低く産駒も弱いため、自家生産馬から繋ぐのが手っ取り早いです。自身の柔軟が低いので、スタミナ色のある牝馬と組み合わせてミドルディスタンスを走れるようにしたいところ。また3代前までに金因子を持たないため、牝馬側で補ってやれるといいですね。母系に入ってネオユニヴァースやインヴィンシブルスピリットを出しており、貴重な柔軟因子持ちなので自家生産で牝馬を作ってもいいです。

後継まで立てるとエタンが親化し、ネイティヴダンサーを離脱します。2010年頃のサドラー・ガリデインにドバウィが暴れまわる環境で使えるノーザン・ミスプロフリーのマイナーST系はとても貴重。上述のモンズーンと併せて2系統確保できれば血の閉塞など無いも同然です。じっくり育てていきましょう。
今回はここまでです。次回は92年まで終わったら。支配率調整などなどかなり大変だったので、次回は少し遅れるかもしれません。