
ウイポ10 2024 系統確立プレイ #15
1999年
昨年の娘に続き、息子が欧州で騎手デビュー。姉はアメリカに行ったこともあり、弟には欧州を目指してもらいました。子孫が海外騎手になると高確率でその地域で調教師になってくれるらしく、早いうちから子孫調教師を作れるようです。欧米それぞれに厩舎があれば全ての馬をまとめられるので効率が良くなります。そしてこちらも割と初期特性が強くて一安心。

昨年末にノーザンダンサー系が世界系統になりましたが、偉業タブを確認したところ、しっかりカウントされていました。以前の記事の余談で触れましたが、どうやら「所有種牡馬」には現役時代は所有せずにPrivateで回収した馬も含むようですね。これならサンデーサイレンスの世界系統化でほぼ確実に達成できるでしょう。

シルバーチャームが5歳になっても元気に暴れているため、北米ダートは勝ち鞍の足りない架空馬で溢れています。GI6勝と重賞いくつかで満額種牡馬入りできるところをシルバーチャーム一頭で15勝しているので……こんなことなら自己所有するべきでした。冬に長期放牧で気合がリセットされる欧州馬と違い、北米馬は冬も走っているので調子が落ちづらく、競争寿命が尽きるまでずっと強いです。もう勘弁して。
種付けはシーキングザゴールド・マキャヴェリアン・インディアンチャーリー・ディストーティドヒューモア。なんか外国馬ばかりですね。シーキングザゴールドのリミットが06年なので、このあたりで頭数を稼がないと結構危ない水準です。
ところで福永祐一騎手といえばキングヘイローですが、ダンシングブレーヴ確立のため欧州で走っていて不在。日本で所有している98世代はツルマルツヨシだけなので、彼に乗せてクラシックを皆勤しました。鞍上がまだ弱いせいか取りこぼしも多かったのですが、99年の秋天とジャパンカップを勝つなどGI6勝。大阪杯でセイウンスカイに、宝塚と有馬でグラスワンダーに負けるなど、芸術点の高い仕上がりでした。

年末処理の引退馬はほとんどいません。欧州の種牡馬枠がパンクしていて、これ以上引退させても一年で引退してしまうのと、確立条件を満たす馬が一頭でも増えると来年のトニービンを押し出すからです。本当ならサクラユタカオーやシンボリルドルフあたりはもう確立できるのですが、あと2年くらい待つ必要があります。
ノーザンテースト・クリス・シアトルスルーが種牡馬引退。シアトルスルーは放置しているとこのあたりでの確立になりますが、ボールドルーラーの価値が大分薄れている時期なのでありがたみに欠けます。ダンシングブレーヴ産駒を2頭欧州に送り、Privateには自家生産馬を入れました。
1999年末の系統確立はアルザオとサドラーズウェルズです。
アルザオ系確立
アルザオが確立。欧州5%、無系。

ディープインパクトの母父として本邦の競馬界に多大な影響を与えた馬。収録馬が増えたため現役期間は延びていますが、牡馬が一頭しか収録されていないので自家生産が必須です。
まずは本体をエディットし、GI6勝で因子をつけて引退。欧州と日本で自家生産します。血統表に因子が詰め込まれていて能力活性が起きやすいため産駒のアベレージは高いですが、一方で子出しは平均的なため極端な大物も出づらい印象。産駒は洋芝のマイル~中距離馬が多くなるので、基本は欧州で走らせましょう。史実馬はセカンドセット一頭だけなので、エディットして満額種牡馬入り。
系統特性はサーアイヴァー確立でST系、未確立で無系。ディープをST系にしたい場合はサーアイヴァーと本馬、SP系の場合は本馬のみを確立します。ディープの枝を伸ばさない場合は確立する価値はないかと思いきや、ウインドインハーヘアの牝系がかなりの活力を持っているため、母系で入っている日本馬は意外に多く、爆発力強化には悪くない印象。
リファールの下にもう一系統を立てればリファールがノーザンダンサーから離脱します。史実馬の多いダンシングブレーヴが最有力候補、次点がST変化して寿命の長いモガミでしょうか。リファールは日本で流行った系統のため持っている馬が結構多く、親化することで配合はかなり楽になります。
史実馬強化と親化離脱のための確立なので、後継は特に用意していません。リファール親化前に滅亡しないよう、種牡馬は一頭キープしています。ディープ経由で日本中に溢れかえる血なので、早めに繁殖牝馬を作って牧場の牝系の底に仕込めば、2010年代くらいに母系インブリード3*4を狙えるかもしれませんね。
サドラーズウェルズ系確立
サドラーズウェルズが確立。世界2%(欧州型)、ST系。

その遺伝力でもって欧州の土着零細血統を完全に駆逐した破壊者。何もしなくても勝手に確立して勝手に親化する上、今作ではST系もついてきます。
完全未介入でもゼロ年代半ばまでには必ず確立します。今回はインザウイングスを日本型で立てたいので、インザウイングスとシングスピールを買って日本で走らせました。支配率的な貢献は何も考えていませんが、どうせ自動確立なので深く考えなくても大丈夫。
実はこの時期、意外と日本の支配率が高いです(2%弱)。オペラハウス・フレンチグローリー・カーネギーなど初期の活躍馬がこの時期に輸入されているので、オペラハウスから自家生産したりすると、支配率が逆転して日本型で確立してしまう可能性があります。芝適正が変わって産駒が欧州で走れなくなると親化が遅れ、ノーザンダンサー2本入りの馬が大量発生するなど害が大きいので、初期の自家生産は慎重にやりましょう。
ノーザンダンサーが近いので繁殖牝馬の父には不向き。キロフプリミエールやサドラーズギャルなど子出しの高い史実牝馬がたくさんいるので、血を取り入れたければそちらを使うほうが効率的です。産駒成績と因子はステイヤーっぽいですが本体は10ハロン寄りのマイラーなので、架空馬を作ると意外とスタミナが低くなります。母系が貧弱な馬の強化には使えますが、後々の配合を考えるとST化トライマイベストのほうが良さそうです。
後継はガリレオが最有力。父親が破壊した欧州血統市場を統一し、今日まで続くガリデイン帝国の隆盛を決定づけた最強種牡馬です。それ以外の後継で史実馬に恵まれているのはエルプラド・モンジューあたりでしょうか。どちらも少しの介入で立つ上にエルプラドはSP系とST系をスイッチでき親化も容易です。うまく活用していきましょう。
サンタストラ名牝系昇格
サンタストラ系が名牝系に昇格。

始祖サンタストラ(Saint Astraだからサンアストラなのでは……)は仏国産で、特に日本と縁があるわけではありません。ウイポ的にはアマゾンウォリアーとファンシミンが二大巨頭であり、史実馬も優秀な馬が多い上に両馬とも子出しが高いため初期の自家生産に有用です。
このプレイでは血統が優秀なアマゾンウォリアーを購入して牝馬を生産しました。父カーレッドで子出しも9あるので、初期の国内の貧弱すぎる血統環境では多少高齢だろうと大きな価値があります。それほど意識して伸ばしたわけではないのですが、牝系が独立しないように注意しつつ確立要員を生産していたので、アマゾンウォリアーの子孫の架空重賞馬が30頭くらい増えていました。
ルヴァンスレーヴなどの有力馬が収録されているため、架空期間に入ってもしばらくは滅びないでしょう。ウイポ世界ではメジロ牧場も健在なので、有力架空牝馬にメジロ〇〇と付けて母系から連綿と続くメジロの絆ごっこをして遊んでいます。
フォーリンクーリア牝系確立
グリーンデザートの母、名血フォーリンクーリアの牝系が確立。

本馬の母であるコートリーディーを牝系確立するべく、大量に架空牝馬を作っていたのですが、なぜかこちらが確立。ノーリーズンやアーチ、メイショウハリオに牝系を付ける夢は日高の露と消えました。
フォーリンクーリアの子孫にはグリーンデザート以外に活躍馬はおらず、収録されている重賞馬は11年の秋天でトーセンジョーダンの2着だったダークシャドウくらい。当然ながら牝系の9割が自家生産馬です。本当に最低限の面子で条件を満たしていますね。

予想外の牝系確立で、史実馬による伸びも期待できないので、いい馬が出ない限りはそのまま放置すると思います。AIが勝手に伸ばしでもしない限りは史実期間が終わる辺りで消えているのではないでしょうか。
2000年
ようやく世紀末が到来。長かった20世紀がついに終わるのかと思うと感慨深いですね。テイエムオペラオーが絶対王政を敷く年なのですが、ウイポのオペラオーは芝質が合っていない上に鞍上が弱いので全然勝てていないことが多いです。このプレイではクラブに放り込んで後は放置してますが、例に漏れず1月時点で勝ち鞍が新馬と菊花賞のみ、GI2着1回3着4回という善戦マンに仕上がっています。

トウルビヨン・グレイソヴリンが滅亡。まだ保ってたんだなあという感想になりますね。前作までのトウルビヨンはしつこく欧州馬の母系に残る上にリュティエの確立でもしない限り零細化できず非常に邪魔だったのですが、今作ではジェベル離脱で抜け殻化するため存在感が皆無です。
種付けはインディアンチャーリー・シーキングザゴールドが中心。プライヴェイトタームズとシアトリカルの支配率が意外と足りない疑惑があり、急いで追加生産しています。今年で引退するトニービンも牝馬生産のため多めに付けました。トニービン牝馬はいくらいてもいい(個人的信仰)

欧州の有力馬がみんな引退しているため、他地域から芝馬を遠征させて豪州の野芝レースを取りながら進行。北米には芝とダートが両方あるのに対して欧州は芝レースだけなので、谷間世代は馬が米国に集中して欧州はがら空きになることがあります。
前述の通りオペラオーは善戦マンなので、ナリタトップロードが古馬大将として春天を制覇。マイル~中距離では国内を席巻するSS産駒をトウカイテイオー産駒が迎撃するif競馬史が展開されています。インザウイングスやインイクセスは結構な数の牝馬を注ぎ込んでいるのにいまいち伸びが悪いです。晩成種牡馬の扱いづらさは本当に辛い。

年末処理でサクラユタカオー産駒をすべて引退。トニービンを弾き出さないよう、支配率4.5%くらいで数年間塩漬けになっていました。Private施設にインイクセスを回収し、ヘネシーとフレンチデピュティを購入します。今度は米国の種牡馬施設に余裕がなくなってきており、また支配率調整が面倒になる予感がしますね。
デヴィルズバッグとザフォニックが引退。ダンシングブレーヴとサクラユタカオーも引退年ですが、どちらも所有しています。ヌレイエフも引退していますが、ここまで未確立になることってあるんでしょうか。
2000年の系統確立はストームキャットとトニービンです。
ストームキャット系確立
ストームキャットが確立。米国5%、SP系。

ノーザンダンサー系の分岐では最後に勢力を広げる末っ子枠。全世界にSP系をばらまき、何もしなくても勝手に確立・親化してくれます。
本来介入する必要はないのですが、確立計画を立てていた当初は父であるストームバードから確立・親化する予定だったため、史実産駒を大量にエディットしていました。途中で方針転換してストームバードは未確立のまま引退させたのですが、SP74の史実馬がたくさんいるため、それを活かす意味でも早期確立・親化を試みることに。
ハーラン・タバスコキャット・テイルオブキャット・ストーミーアトランティック・フォレストリーをエディットし所有、米国で種牡馬入り。エディット対象は種牡馬入りが確定していて、なおかつ親化する2006年くらいまで引退しない馬に絞りました。他にノータッチで種牡馬入りした馬が5頭いて、これからもっと増えるので、完全未介入でも2003年くらいには確立するんじゃないでしょうか。

母系のボールドルーラーからSP系になります。ストームバードを確立していれば両親SP系ですが、片親のみでも十分に強力です。数年後には米12%で親化しますが、血統表に銀因子がなくなり却って爆発力が落ちるので、ストームバードかセクレタリアトを確立しておくと使い勝手が向上します。
ストームキャット自体は2歳GIを勝った早熟馬でしたが、産駒が大爆発。種牡馬・繁殖牝馬の父として非常に優秀で、瞬く間に世界中にその血が拡散しました。4年連続北米リーディングのイントゥミスチーフをはじめジャイアンツコーズウェイ・ヘニーヒューズ・ジャスティファイなど現代競馬でお馴染みの面子が並びます。日本では母父としてのディープインパクトとのニックスが有名で、キズナやロードカナロアが母父ストームキャットです。
3歳引退の早熟馬は概してコーエーからの覚えが悪いものですが、本馬も例に漏れず本体性能は低いです。2010年代の日米だと血が被りすぎるということもあり、自家生産はおすすめできません。優秀な史実牝馬が多いので、うまく使っていきましょう。

トニービン系確立
トニービンが確立。欧州5%、SP系。

史実馬の数が多いので確立自体はわりと簡単。寿命が意外に短く、最良後継のジャングルポケットが間に合わないため、所有するかある程度自家生産した方が安定します。
トニービンは非所有だと2000年がリミット。本当はもう少し後に確立するつもりで所有していましたが、諸事情あって手放したため時期的にギリギリでした。ウイニングチケット・サクラチトセオー・ロイスアンドロイス・オフサイドトラップ・エアダブリン・ロングカイウンに架空馬一頭を足しています。カンパラ確立時の面子に架空馬を加えただけですね。
母父ホーンビームを確立していればSP系になりますが、そうでない場合は父系の系統特性を完全に無視して必ず無系で確立します。この性質のため、敢えて確立しないことも選択肢に入る難儀な種牡馬です。母系に入っていい仕事をするタイプで、ハーツクライ・トランセンド・アドマイヤベガ・ルーラーシップなど多数の名馬を輩出したため、トニービン次第で系統特性が変わる馬が結構います。影響範囲を見極めて確立の有無を決めましょう。

マイナー血統で子出しが高いので自家生産は簡単。血統的にはやはり架空牝馬を作って母系から繁殖に使いたいところですが、晩成馬を取り込むのは少し問題があるので、遅め持続にエディットしておくと便利です。全身が零細血統の塊なので、父トニービンで在来牝系の牝馬はミスプロノーザンサンデーすべてを受け入れることが可能。欧州型で確立して牝馬を日本で使えば産駒の走れる芝も広がり使い勝手が良いです。
後継はジャングルポケットが最良ですが、ヌレイエフの親化が難しいのがネック。次点でウイニングチケットでしょうか。マルゼンスキー未確立でニジンスキーを親化すれば、ノーザンダンサーを持たずSP昇華Lv3対応で牝系持ちの完璧な血統馬になります。史実牡馬は一頭もいませんが、子出しは5あるのでなんとかなる範囲。

ちなみにトニービンはストームキャットと同い年。確立時はストームキャットが優先されるため、今回のように2枠空けておかないとトニービンが弾き出されて確立せずに引退してしまいます。ダンシングブレーヴやラストタイクーンも同世代なので、98~02年頃の確立を狙う際はストームキャットを早めに立てるなどして対策しましょう。
余談: 系統確立のコツ
「系統確立のコツがあれば教えてほしい」というコメントを頂いたので、個人的に気をつけていることをいくつか書いておきます。あまり目新しいことでもないですが、参考になれば幸いです。
なお、筆者は基本的にDLCは買わなくてもいいというスタンスですが、海外牧場早期開設DLCだけは導入していることを前提に書いています。理由は単純で、これがないと年2系統の確立を続けるのはかなり難しく、筆者はこのDLCが初登場した『9 2022』からずっと買っているため、海外牧場がない状態で確立プレイをしたことがないからです。
種牡馬の引退年を把握する
『10 2024』では種牡馬の上限年齢は28歳。プレイヤーが所有した馬は、所有し続ければ必ず28歳まで種牡馬でいてくれます。
しかし確立したい馬すべてを所有していたら牧場の種牡馬枠が足りません。序盤に登場する金や虹札の馬を買っていたら資金が尽きてしまいますし、中には所有できない種牡馬もいます。できることなら所有せずに確立したい。引退年をチェックし、その年までに計画的に支配率を上げたい。
ではどうするかというと、史実馬がいる種牡馬なら、「子孫馬一覧」から子孫の生まれる年を見ます。馬は種付けした翌年に生まれますから、逆に言えば直仔の生年の一年前に種付けをする必要があり、その年までは絶対に引退しないのです。
下の画像はクリスエスですが、最後の収録済み直仔が2002年生まれのファウンテンオブピースなので、2001年まで確実に現役であることがわかります。実際のところもっと長く現役を続ける可能性もあるわけですが(クリスエスは2002年引退)、ここまでに確立すれば安全ということが、まだ種牡馬が幼駒の段階でわかります。さらに収録済み牡馬の数もこの表から判明するので、自家生産馬を大体何頭揃えればいいかという規模感もわかり、確立に要する時間と労力の大まかなイメージができるわけです。

ちなみに種牡馬の大まかな引退年が記載されているサイトもあり、私はそちらを参考にして確立計画を立てています(リンク)。もっとも、史実産駒が既に出尽くしている馬などは引退年が不安定なので、このサイトも確実なものではありません。参考にはなります。
種付けのリミットを把握する
上で書いた通り、種牡馬の上限年齢は28歳です。所有している場合、28歳までに支配率が世界2%を超えればいいということになります。
しかし、種付けはその例に当てはまりません。競走馬は種付け→出産→レースで活躍→種牡馬入りというステップを踏みます。つまり28歳で種付けした場合、その産駒が種牡馬入りして支配率を上げる頃には父親は引退してしまい、その産駒は確立に何ら貢献できないのです。
種付けのリミットは、種牡馬の引退年から5を引いた数です。種付け→幼駒(1~2年目)→競走馬(3~4年目)→3歳引退で最速種牡馬入り(5年目)となります。例えばトニービンを非所有で確立する場合、引退年は2000年ですから、種付けできるのは1995年までです。96年以降に種付けしても、2000年までに種牡馬入りできないので支配率に寄与しません(2歳以上なら現役馬として一頭あたり0.005%くらい貢献しますが、誤差です)。
さらにゲームシステム上、ランダムで遅めや晩成馬も出ますし、早熟なしの馬は長期放牧して競争寿命を回復させたりもします。3歳引退で満額種牡馬入りできる馬は年に何頭も出てきませんし、GIの数が足りません。そもそも1~2年の種付けで確立に必要な頭数が揃うことはほとんどありません。したがって4~5年は連続して種付けを行いたいわけで、確立したい馬の引退年を確認したうえで、安定を考えるなら10~12年前くらいから生産するのが目安になるでしょう。
もちろん、これは自家生産を主軸に確立する場合なので、史実馬が豊富な種牡馬ならもっと短い期間で構いません。例に挙げたトニービンであれば、自家生産は牝馬を作るために数年間5頭くらいずつ付けた中から良い牡馬を2頭選び、そこから1頭種牡馬入りしただけでした。
効率的に支配率を上げる
ウイポにおける支配率の源泉は種牡馬です。地域と年代にもよりますが、大雑把に考えて満額種牡馬1頭で地域0.5%程度の支配率を有していると考えていいでしょう。理論上、同地域に満額種牡馬が10頭いれば絶対に系統確立できるということになります(繁殖牝馬が加算されるので実際は9頭くらい)。世界2%の場合、地域6%換算なので必要な数が2頭増えます。
ではどうやって支配率を上げるかといえば、もちろん良い馬を生産し、満額種牡馬を増やすことに尽きます。しかし同時に、良い馬を効率よく満額種牡馬にすることも重要です。
上記は私が参考にしている記事です。ここで検証されているように、日本とそれ以外の地域では種牡馬入り時の種付け料の算定基準が違います。日本では成長型と馬場適性、GI勝ち鞍数、収得賞金額が影響し、早め芝馬ほど簡単に満額種牡馬入りでき、晩成ダート馬の満額種牡馬入りはもはや非現実的な領域です。一方、海外ではGIと重賞の勝ち鞍数のみが計算されます。
ここから何が読み取れるのかといえば、GI級の遅め晩成馬は海外でデビューさせた方が効率がいいということです。日本で晩成馬を満額種牡馬入りさせる場合、ジャパンカップか有馬記念を3勝させて他にGI3~4勝が必要になります。マイラー以下はジ・エベレスト連覇でしょうか? その勝ち鞍と賞金で早め芝馬2頭を満額種牡馬入りさせられます。非常に効率が悪いです(ダート馬は賞金が安すぎて基本的に満額が不可能です)。
ですが海外なら、芝もダートも早熟も晩成も関係なく、GI6勝+GII以下6勝で満額種牡馬入りが可能です。むしろ早熟馬は重賞12勝ぶんの競争寿命が保たないため、遅め馬をじっくり走らせて4歳満額引退が一番楽なくらいです。早め持続も晩成持続も価値が変わらないので、日本に早め馬を集めた方が結果的に全体の効率が良くなります。
もちろん、地域5%を狙っている場合は多少効率が悪くともその地域に馬を集めたほうがいいです。しかし世界2%または日本5%で確立を狙うなら、わざわざ日本で晩成馬を走らせる必要はありません。海外でデビューさせ、種牡馬入り時にPrivate化して日本に引っ張ってくればいいのです。

満額条件を満たしたら、以降はレースに出さないことも大事です。確立プレイにおいては、重賞は上限の決まっているリソースであり、プレイヤーは満額種牡馬入りする馬の数を最大化するために可能な限り効率よく重賞勝ち鞍を分配しなければなりません。強い馬だからといってGIを何十勝もさせるとその分だけ満額種牡馬入りできる馬の数が減ってしまうので、条件を満たしたら放牧して、勝てるレースでも他の馬に回します(いわゆる”塩漬け”)。

普通にウイポを楽しみたい人は、こんな面倒な割に楽しくない作業に取り組む必要はありません。しかし系統確立をずっと続けたい、毎年2系統確立したい、好きな馬の血統表を先祖から遡って全身キラキラにしたい……そんなプレイスタイルを求めているなら、こういう考え方もあるということを知っておいて損はないと思います。
とても長くなってしまったので今回はここまでです。次回は02年。ゲーム内で30年経つので、確立した系統のまとめも載せるつもりです。