
ウイポ10 2024 系統確立プレイ #20
2009年
昨年ついにサンデーサイレンスが親系統に昇格し、日本競馬は名実ともに新時代に突入。確率渋滞もだんだん解消されてきて良い感じです。ではプレイヤーも勝ちまくっているのかといえばそうでもなく、ウオッカが未だに暴れている上、クラブに入れておいたミスターシービーのラストクロップが本格化して所有馬を薙ぎ倒しています。

フェアウェイとプリンスローズが滅亡。フェアウェイ系はサイアーライン表からも退場し、偉大な親系統がまたひとつ消えました。プリンスローズ系はプリンスキロの末裔であるモスマンが最後の砦で、子出しがいいのか重賞勝ちの架空馬が何頭か出ています。史実牡馬も2頭収録されているので2015年頃までは滅びません。
種付けはサクラバクシンオーとイントゥミスチーフを中心にオーサムアゲイン・ピヴォタル・インディアンチャーリー。史実馬の少ないメダグリアドーロもそろそろフォローしていきたいところ。SS産駒は史実馬が多いので種付けの必要があまりないのが嬉しいですね。
エディット強化したリーチザクラウンが異様に強く、宝塚でウオッカを撃破するなど快進撃を続けています。欧州ではマスタークラフツマンがSPが6くらい上の架空馬を破り、闘志に火が付いたゴルディコヴァが平気で混合GIに出てくるなど大変なことに。今年も凱旋門は無理でした。

年末処理はマキャヴェリアン系種牡馬の在庫一掃セールと化し、ようやく欧州の種牡馬枠に空きができました。米国は来年まで塩漬け状態。Privateにキングクガートを回収し、米からマキャヴェリアンの牡馬を2頭送って支配率の足しにします。
09年の引退馬の大物はグリーンデザートくらい。引退年は固定で、なんと御年26歳です。ここまで長寿なら史実馬のみで確立できそう。エルプラドも引退年ですが、直仔だけでは数が足りず孫世代も込みで確立するタイプなので幼駒から所有したほうがいいですね。
2009年の系統確立はアンブライドルドとトウカイテイオーです。
アンブライドルド系確立
アンブライドルドが確立。米国5%、ST系。

活躍馬を多数輩出しながらも早逝した大種牡馬。所有して延命することで、確立どころか史実馬のみで12%親化を達成可能です。
アンブライドルドを所有し、産駒のほとんども米国で走らせました。アンブライドルズソング・グラインドストーン・アニーズ・レッドブリット・マラバーゴールド・エディントン・スパニッシュステップス、アンブライドルズソング産駒のブッダとファーストディフェンスを所有しています。これで米10%強なので、あと2~3頭種牡馬入りすれば昇格ラインです。自家生産もしましたが、牝馬目的なので牡馬は一頭も使っていません。
ウイポにおけるアンブライドルド系の特徴は、直仔から曾孫世代までとにかく種牡馬の実働期間が短いこと。史実産駒が1~2頭しか収録されておらず、種牡馬入りして数年で引退する馬がほとんど。そのためプレイヤーが介入しないと確立すら怪しいですが、産駒を所有して寿命を延ばせば親昇格も余裕と振れ幅が大きい系統です。親化を狙う場合は10頭以上を保持するため、種牡馬施設がかなり圧迫されるのが難点。

アンブライドルドは米GI3勝の活躍馬。爆発的な追い込みを武器にケンタッキーダービーとBCクラシックを勝ちました。種牡馬入り後は毎年のように大物牡馬が登場したものの14歳の若さで死亡。種牡馬の父として優秀で、アンブライドルズソングとエンパイアメーカーが二大後継となり父系を伸ばしています。母父としてタピットを輩出したため米国競馬への影響力は増す一方。日本競馬とも相性が良く、エンパイアメーカーやその子孫が次々と輸入されたほか、母系に入ってコントレイルなどを出しています。

本来は無系ですが、母父ルファビュルーを確立しているとST系になります。父ファピアノの確立の有無は一切関係ない母系継承タイプで、場合によっては自身の親化を前提に父を確立しない選択もアリ。後継はアンブライドルズソングとエンパイアメーカーの二大巨頭で、母系での貢献が大きいアンブライドルズソングと牡馬後継が豊富なエンパイアメーカーからプレイスタイルによって選ぶとよいでしょう。
現在の米国競馬を支える中心的な血統の一つで、父系・母系ともに史実馬が豊富なため、確立のメリットは大きいです。タピットやコントレイルのST化など広い範囲に影響があるため、可能ならST系で立てたいところ。ミスプロ離脱が楽なので、ファピアノが所有できないシナリオでも気軽に使っていける点が心強いです。
トウカイテイオー系確立
トウカイテイオーが確立。日本5%、ST系。

七冠馬シンボリルドルフの最良後継にして奇跡の二冠馬。所有すれば三冠は確実ですが、ST系を維持するにはひと工夫が必要です。
父であるシンボリルドルフ確立の一環で所有。種牡馬寿命は相当長いので確立するだけなら所有する必要はありません。ただし史実ローテだと菊花賞に出られないので、三冠を獲らせたければ所有は必須。クラブに入れてもOKですが、素の状態だとギリギリ3000m走れないので、エディットするか柔軟性が伸びることを祈りましょう。
史実牡馬はトウカイポイント・トウカイパルサー・チタニックオー・ストロングブラッドの4頭を所有。2010年産のクワイトファインは登場が遅すぎて使いませんでした。テイオーの子出しは平均的ですが、父と違い金因子持ちで、確立していればパーソロンとファバージの銀因子もあるため爆発力は概ね20以上出せます。何より圧倒的な競争能力があり、サブパラが大正義であるこのゲームでは強い馬を作るのは簡単です。

非ST優先のため通常は無系ですが、スタミナ因子を持っている場合のみST系になります。ST値は素で基準を満たしていますが、勝負根性が抽選されやすいのでST化するには確率と戦う必要があります。マイバブーから順に確立していればマイバブーが親系統に昇格しますが、時代的にクレイロンは死に体でジェベル=パーソロン系なので大した意味はありません。そもそも意識して保護しない限りマイバブーは滅んでる時期ですし。
トウカイテイオーは91年の二冠馬。シンボリルドルフの初年度産駒で、親子三冠を期待されたものの、骨折で秋を全休。以後三度の骨折から復帰して第一線で活躍し続けました。種牡馬としてもGI級優勝馬を複数出したものの、サンデー旋風の中で仕上がりの遅さや血統面の貧弱さが仇となり父系は広がりませんでした。クワイトファインがファン有志の力で種牡馬入りしていますが、なんとか活躍馬を出してほしいですね。
後継は毎度お馴染みのスーパーホースであるサードステージを使うのがお勧めです。三冠も余裕の競争能力に母父ブライアンズタイムの恵まれた血統構成、子出しも高く魅力抜群。生産方法に癖がありますが、なぜか父が引退していても生産できるので虹札一枚あれば召喚できます。2015年の4月までにファレノプシスを買うのを忘れないようにしましょう。

ケネロット牝系確立
フライバイナイト系の分岐、ケネロットの牝系が確立。

ケネロットは史実馬で、GI2勝の快速馬ステファンズオデッセイの母。牝系は現在まで残っており、日本に輸入された馬も多いです。とはいえ他に収録馬はほぼいないので、確立は自家生産の結果ということになります。
自家生産でいい馬が出たので使っていたらたまたま確立したのですが、相変わらず連続重賞勝ちが途絶えているのに確立しており挙動が怪しいです。フライバイナイト昇格前であれば何としても阻止したのですが、既に名牝系になっている以上は独立しても害はないので使っていこうと思います。
ちなみに同じタイミングでシルバークイーン牝系が滅亡しました。保護するにはちょっと史実馬が少なすぎてうまくいきませんでしたね。

2010年
シカンブル・ナシュア・ホーンビーム・ヒンドスタンが滅亡。親ナスルーラの消滅は時間の問題でしょう。ギャラントマンが残っているので親ボワルセル系が滅ぶ心配はありませんが、むしろ2009年まで現役で走ってたヒンドスタン系の牡馬は一体何者なんだという話です。
主に欧州史実馬の早期引退傾向が顕著になっており、シユーニ・マクフィ・ロペデヴェガといった2020年代の有名種牡馬は皆3歳で引退推奨マークが付いています。しかも全員因子ひとつで、GIを6勝ずつさせないと完全体にならないため、例年に増してしんどい調整を迫られています。シユーニは凱旋門賞馬すら出したわけで、そろそろ因子2つになってもいいのでは。
種付けはサクラバクシンオー・イントゥミスチーフ・インディアンチャーリー・メダグリアドーロ。ハーランの確立は半分諦めています。親化目前のアンブライドルドを牝馬目当てに付けているのですが、ダート牝馬は余ってるので大半を放流する羽目になってよくないですね。
雷嵐の幼駒タジマギャラントは危なげなく三冠を達成。ライバルのヴィクトワールピサ以外に敵はおらず、特に菊花賞は独走状態でした。この後ジャパンカップでヴィクトワールピサに逆襲されてハナ差の2着、そのまま引退。ミスターシービーよろしくひとつ下のオルフェーヴルと戦うべきか悩みましたが、ステイゴールド系確立の邪魔をする必要はないですね。


海外のGIレースは大体勝っているのですが、一部の名馬は恵まれたサブパラで自家生産馬を粉砕してきます。本格化したジオポンティにオーストラリアでボコボコにされたり、ゴルディコヴァに全敗したり、スノーフェアリーにエリ女のついでに香港カップを獲られたりしました。欧州の2歳戦でやたら負けるので何かと思ったらフランケルがいるなんて体験も。もうそんな時代になったんですね。

年末処理で欧州に溜まりまくっていたスペシャルウィークの史実馬を放出。アンブライドルド親化のために米国の引退馬選定でものすごくシビアな調整を強いられて何度もやり直しました。デインヒルの親化がずれ込んでサドラーズウェルズと時期が被ったため、12%昇格条件を満たした系統が4つ渋滞するという前代未聞の事態が発生しています。
米国のアンブライドルド系の支配率がぎりぎり足りなかったので、輸入されたばかりのエンパイアメーカーを買って米に送り返し、ヴァーミリアンを日本に輸入。Privateには欧州で種牡馬入りしたアイルラヴァゲインを回収。とにかく日本にキングマンボ系を集めまくります。2010年の引退馬といえばモンズーンくらいですが、これは確保しているので無問題。
2010年の系統確立はエーピーインディとキングマンボです。
エーピーインディ系確立
エーピーインディが確立。米国5%、SP系。

シアトルスルーの最良後継にして米国リーディングサイアー。長い寿命と大量の史実馬で、どれだけ米国を荒らしても自然確立します。
この箱庭ではボールドリーズニングとシアトルスルーを確立していますが、エーピーインディへの介入はプルピットの満額種牡馬入りのみ。そのプルピットにしても種牡馬入りから10年が経過し、600万程度の種付け料です。確立時点で米国8%もあるので、所有しなくても結果は変わらなかったはず。
エーピーインディは92年のベルモントS・BCクラシックの勝ち馬。父と母父が三冠馬で半兄はプリークネスS勝ちという超良血で、種牡馬入り後もダートマイルから中距離の王道路線で非常に多くの活躍馬を出し、父シアトルスルーに続き北米リーディングに輝きました。孫にあたるタピットの大活躍もあり、ミスプロノーザン全盛期にあってボールドルーラー系を完全に米国に定着させた立役者といえるでしょう。
しかしウイポではアウトブリード優遇の煽りを喰らい非常に不遇。ボールドルーラー4*3の父系クロスが血脈活性化配合を阻害する上、放置しても確立することもあってプレイヤー牧場で使われることはまずありません。最良後継であるプルピットに至っては母父ミスプロ、母母父オネストプレジャーでボールドルーラー3本入りと絶望的に使いづらく、史実での素晴らしい良血ぶりは見る影もありません。

『9 2022』で祖父ボールドリーズニングが、『10』で曽祖父ボールドリーズンが登場したことで連続確立が可能になり、ボールドルーラー離脱の筋道はついたものの、投資に見合うリターンがあるかというと微妙なところ。これまで通りシアトルスルーから確立を始めても、タピットまで行けばシアトルスルーが親化します。プルピットの早逝も相変わらずで、あまり積極的に使いたい血統ではないですね。
後継はプルピットとその息子タピット。史実期間の終わりごろに自然確立が見えてくるので、プルピットを所有して米国に置いておくだけで良いです。タピットの代でボールドルーラーは1本だけになりますが、ファピアノかアンブライドルドを親化しておかないと今度はミスプロが被るので注意。

マイバブー親系統昇格
マイバブー系が親系統に昇格。

4系統連続確立での昇格。マイバブー-パーソロン-シンボリルドルフ-トウカイテイオーと続きます。
マイバブーはSP種牡馬。今作初登場で、導入するだけで自然確立してジェベルを昇格させてくれる優秀な馬です。今回はさらにそのジェベル系からマイバブー系が離脱したことになります。
マイバブーを除くジェベル系の主要分岐はクレイロンで、ブランブルーやリュティエを出して昭和の日本競馬に大きな影響を与えましたが、現代では壊滅状態です。短距離に適応したアホヌーラの末裔が欧州に僅かに残るだけであり、マイバブーとクレイロンの2本入りなんて意図して作らなければ存在しないので、マイバブーが離脱しても特に良いことはありません。
実はマイバブー系自体も放っておくと2000年頃に滅びてしまうので、介入しないと昇格は難しいです。今回はせっかくの連続確立を逃すのも勿体ないと思い、マイバブー直系のフィールズオブオマーを保護しました。マイリージャンを通らないマイバブー系の最後の史実牡馬で、緑札に相応しい競争能力しか持っていませんが、強制種牡馬入りで確保しています。

なお、パーソロンの父であるマイリージャンはウイポには一度も登場していません。1971年に死亡しているようなので、来たる『2025』では現役種牡馬として実装されるかもしれませんね。

キングマンボ系確立
キングマンボが確立。世界2%(日本型)、SP系。

超良血に恥じない素晴らしい成績を残した名マイラー。史実馬のみで確立できますが、種牡馬としての寿命がそれほど長くないので押し出されて未確立になりがちです。
キングマンボは非所有で、確立が間に合わず08年末に引退したのでPrivate施設に回収。エルコンドルパサーと産駒のヴァーミリアン・アイルラヴァゲイン・エアジパング、アメリカンボス・キングクガート・アルカセット・ルールオブローを所有しました。意外に晩成馬が多いので、海外で活躍させて満額種牡馬入りしてから日本に移しています。
世界中に産駒が散らばっており、箱庭の状況や本体の繋養地次第で確立地域が変わるニジンスキー型の種牡馬です。今回日本型で確立したのはミスプロ世界系統化のために日本型の系統がほしかったからで、本来は欧・米どちらかになるでしょう。欧州型になると母系での使い勝手が増しますが、キンカメ産駒が軒並み弱体化して確立が遠のくデメリットがあります。
キングマンボはGIを3勝した名マイラー。自身の活躍もさることながら、あのミスタープロスペクターと名牝ミエスクの間に生まれた初仔として注目を浴び、競走・繁殖の両面で期待に応えてみせました。エルコンドルパサー・レモンドロップキッド・アルカセット・キングズベスト・キングカメハメハ等々、世界中で芝ダート問わずマイルから中距離の活躍馬を出し、ミスプロ最良後継の一頭といえるでしょう。
後継はキングカメハメハがまず確定。日本で大繁栄した系統で史実馬が非常に多いので、状況次第では自然確立も見えます。キングマンボを親化してミスプロを脱出したいなら、エルコンドルパサーかキングズベストを確立するのが楽でしょうか。

今回は確立枠の節約も兼ねて、日本12%による親化を狙います。キンカメ産駒以外で8%くらい用意しなければいけないので大変ですが、キングズベストの後継が使えるのでうまく分散すれば大丈夫でしょう。
マキャヴェリアン親系統昇格
マキャヴェリアン系が親系統に昇格。

欧州12%での昇格。史実馬を欧州に集めて6%ちょっとなので、残りは自家生産で賄いました。
史実馬が小粒気味で数も足りていないので、かなりの規模の自家生産馬が要ります。しかも芝適正が合わないため欧州で活躍させるのが難しく、数少ない豪州GIを毎年分け合うことになって遣り繰りが大変。ストリートクライ産駒はダート馬ばかりなので米国で活躍させて欧州に移送と、やることが多くて管理が面倒です。

それでもストリートクライから繋げて4系統昇格を狙うよりはまだ負荷が少ないので、狙う価値は十分あります。マキャヴェリアン産駒は世界中で活躍した上に日本競馬と相性が良かったため母系に意外と入っていて、ミスプロ系のままだと配合時に引っかかりやすいです。今流行りのダークエンジェルは母父マキャヴェリアンで、今後のマッドクールなどの活躍次第では国内でさらに注目される血になるかもしれません。

この箱庭ではファピアノとフォーティナイナーが既に分離しているので、マキャヴェリアンが親化すればミスプロ派生系統どうしでの配合もかなり楽になってきます。あとはキングマンボが親化すれば、日本でよく見かけるミスプロ分岐は概ね処理できたと言えそうです。
ちなみにキングマンボ系の確立でミスプロが世界系統化の条件を一瞬だけ満たしたのですが、マキャヴェリアンの離脱で子系統が足りなくなり失敗。ここまでミスプロを使っているのに世界系統にならない箱庭も珍しいですね。最後の系統であるスマートストライクが控えているので、数年内にまたチャンスは巡ってくるでしょうけど。
今回はここまでです。次回は2012年。