2001年シュンラン作成計画
※ウイポ10 2024 系統確立プレイの番外編です。確立とは直接関係ないので別記事になっています。
シュンラン・シュンライとは何か
ウイニングポストシリーズにはシュンラン・シュンライという特殊な配合があります。漢字で書くと春嵐・春雷で、平たく言えば自家生産馬を使った特別な三冠配合です。牡馬が生まれればシュンラン、牝馬はシュンライになります。
「国内の自牧場で生産した三冠牝馬を肌馬にして繁殖初年度に自家生産した幼駒」が対象になり、特別なイベントがあります。このイベントは対象になった幼駒の能力を引き上げるもので、一勝すら怪しいような馬でもイベントを完走すれば自動的にGI勝ち負けクラスに強化されます。未だクラシック三冠の権威が生きている数少ない国である日本ならではのイベントです。
『10』から実装された偉業システムには、シュンランとシュンライを配合することで生まれる「ライラン(雷嵐)の幼駒」を誕生させるという目標があります。はっきり言って面倒です。普通に自分の好きな馬を走らせるプレイスタイルならまだしも、確立プレイにおける三冠は爆発力補強くらいにしか使わないため、シュンライもシュンランも基本的に無縁です。
しかしこれだけ長い時間ウイニングポストをやってきて、全く触れないというのもそれはそれで淋しいものがあります。系統確立を続けてきて、血統表が輝く馬も増えてきたので、ひとつやってみようか……という気分になったのがつい最近のことでした。
生産条件
思い立ったが吉日、実際に作ってみよう。とりあえず条件を確認します。検証勢さんのありがたい記事が非常に参考になりました。
別に〆配合だの血統表中全種牡馬に因子付けるだの全兄弟インブリードだのといったアクロバットをするつもりはありません。要は雷嵐の幼駒が生まれればいいのです。必要なのはキツいインブリードがないことと、最低限の爆発力が出ることだけ。
血統の被りがない二頭の自家生産三冠牝馬を用意し、それぞれの初年度産駒を牡馬(シュンラン)と牝馬(シュンライ)で産み分ける。生まれた馬を走らせて育て、それぞれ牡馬と牝馬の三冠を取らせて配合することでライランが誕生します。これも地味に面倒だな……
まあ失敗しても本筋の系統確立プレイには何ら影響がありません。片手間でやっておけばいいかと思い、とりあえず生産に着手しました。
やってみよう
シュンライ誕生
展開が早いのは、手を付けた時点では記事にするつもりが全然なかったからです。現役中のスクリーンショットも全く撮っていません。予定にないことを思いつきで始めてるので仕方ないですね。
いきなり片親ST系というやる気の無さ。本気で〆配合を考えるタイプの人はこの時点で発狂するのではないかと思います。
父がハイセイコーなのは、この世界線では三冠を獲っているためです。シュンライに父の縛りがないのに対し、シュンランは父が三冠馬でないといけません。適当な生産にわざわざ有料の産み分けチケットを使うのも勿体ないので、幼駒の性別がどちらでもいいように三冠馬を配合しています。固有特性が強いのもいいですね(結局継承されなかったけど)。母父がミスワキなのは単純に、国内牧場生産の三冠牝馬がこの馬(タジマボアーズ)しかいなかったからです。
ライランの幼駒は父のシュンランが三冠馬、母のシュンライが牝馬三冠馬でないといけないので、このハイサーペントも牝馬三冠を獲っています。ステータスは最強クラスですが成長力「なし」だったため、秋華賞時点で寿命が切れかけて大変でした。どうにか三冠は完走したものの、GI8勝は不可能で因子を増やせないまま繁殖入り。
これでとりあえず母親側の準備は整いました。国内牧場に自家生産の三冠牝馬が複数いるとイベントが発生しないので、シュンランが出るまでクラブ牧場に突っ込んでおきます。
シュンランの父を探す
適当にやってても意外と作れるシュンライと違い、シュンランの生産はひと工夫必要です。先に述べたように、父に縛りのないシュンライと異なり、シュンランは父が三冠馬でないといけません。
確立プレイでは三冠馬は珍しいです。満額種牡馬入りにはGI勝ち鞍の数と収得賞金が重要なので、三冠を取れるような強い馬は海外遠征でコーフィールドカップあたりに回し、菊花賞には精神の低い馬や遅咲きの長距離馬を出すからですね。自家生産馬の大半は確立要員に過ぎないので、わざわざ三冠配合を狙ったりしませんし、やるにしても欧州マイル三冠の方が簡単。実際、このとき所有している架空種牡馬に三冠馬はいませんでした。
では三冠持ちの史実馬から作ればどうか、といえばこれも問題あり。シンボリルドルフとトウカイテイオーはこのプレイでは牧場の根幹血統に組み込んでおり、牝馬を結構作っているので次代の生産で被ってしまいます(というかシュンラン用の三冠牝馬が父トウカイテイオーでした)。ナリタブライアンは母父ノーザンダンサーという絶望的に使いづらい血統が問題。ミスターシービーに至ってはこのプレイでは三冠獲ってません。海外の三冠馬は何頭もいますが、シュンランに使えるのは日本の三冠馬だけ。
さてどうしようか、いっそ三冠馬も一から作るべきか……と悩みながら適当に国内種牡馬リストをスクロールしていたら、なんと三冠馬がいました。
名前には辛うじて見覚えがあります。かなり初期に自家生産して売り払った架空馬がまだ種牡馬をやっていたようです。三冠を取らせたことすら全く覚えていないのですが、血統はどんなものか。
ギャラントマン産駒の確立要員でした。SP69なので無因子です。ボワルセル系なのは当然としても、母父デリングドゥー……猛烈な70年代臭がします。タイムマシンでも使っているのかな? いま21世紀なんですけど。
とはいえこんなのでも三冠馬には違いありません。元々ギャラントマン系は零細ST系として保護するつもりで、後継馬を生産する準備を始めたところだったので、ここから代を重ねてライランを出せるなら悪くないでしょう。というわけでこの馬をシュンランの父にすることに。
折よく自家生産の牝馬が牝馬三冠を獲ってくれました。この牝馬にウィンズギャラントを付けてシュンランを生産します。
実際の配合
2001年5月、前年に繁殖入りした三冠牝馬にウィンズギャラントを付けていきます。
父父ギャラントマンと母父トウカイテイオーの生年が34年も離れているという冗談みたいな配合。地味にニックス関係もあり、死にかけの父系を活力ある母系で蘇らせる試みという見方もできそうですが、この馬を後で父ハイセイコーの牝馬と配合するわけで、競馬新聞の馬柱でこんなのを見た日には誤植を疑うことでしょう。
爆発力の低さも相まって強い馬が出るかは甚だ疑問ですが、腐ってもシュンラン。どんなにステータスが低かろうが、イベントさえ完走すれば強制的にSP70以上になります。成長型が晩成とか、ダートしか走れないとかでなければ、三冠で勝ち負けは問題なく可能。ゼロ年代後半になってこんなシーラカンスみたいな血統の馬がGIを勝ったらそれだけで事件ですが、夢はでっかく三冠制覇です。
そんなわけでこの生きた化石に三冠を取ってもらいます。ご期待ください。
2005年クラシック世代
ところで、ここまで配合のことだけ考えていたので実際に走るレースのことは度外視していましたが、そういえば競馬というのは相手のいる競技です。2002年生まれということは、クラシックを走るのは2005年。さて史実で勝っているのはどの馬だったか。
偉業はここで終わったかもしれません。頑張れシーラカンス。