ウイポ10 2024 系統確立プレイ #17
2003年
系統確立プレイも31年目。行き交う馬の血統表はかなりキラキラしていますが、確立渋滞は一向に解消されていません。やっぱり年に2系統じゃ足りないのでは……
プリンスリーギフトが滅亡。子系統が生きていれば親系統の本体子系統はいくら滅びても構いません。ネアルコ・ダンテ・フェアウェイあたりはそろそろ親系統ごと消えるでしょうが、なんでもかんでも保護していると牧場の種牡馬枠が足りなくなってしまいます。
ファルヴェロンがようやく引退してくれたと思いきや名前の似てるファルブラヴが台頭し、それどころかサイレントウィットネスまでやって来たためまたしても豪州が修羅の国に。長距離もミレナリーが門番になっていて突破が難しい状況です。SPが68しかないのに、恵まれたサブパラで遥々遠征してきた日本馬をボコボコにしています。ヴィンテージクロップかな?
種付けはグリーンデザート・スペシャルウィーク・スマートストライク。渋滞がひどいのでインディアンチャーリーは一旦中止。トウカイテイオーやクリス後継を確実に立てつつ、牝馬生産に注力します。
相変わらず欧州馬が少なくダート馬余りなので米国が渋滞しており、重賞選定に苦労しながら一年を終えました。ここまで繁殖牝馬はツールで見られるサブパラと子出しで選んでいたのですが、たとえ能力が高くともダート馬は選ばないほうがいいかもしれません。自家生産馬が芝に偏っても潰しが効きますが、ダートに偏重すると走るレースがなくなってしまいます。
年末処理で溜まっていたフォーティナイナー系牡馬を大放出。本当はインイクセスの確立を目論んでいたのですが、デインヒルの支配率がどうしても抑制できず、またしてもお預けになりました。米国の過密状態はこれで一応解消されますが、今度はシーキングザゴールドとマキャヴェリアンの順番待ちをしている欧州が大変なことになっています。
輸入種牡馬・引退馬ともに特筆するような馬はいません。デインヒルは非所有の場合ここで引退ですが、多少なりとも慣れている人なら買って延命しているはず。ロイヤルアプローズが引退するので、トライマイベストを親化したい人は拾ってもいいかもしれません。
03年の系統確立はシンボリルドルフとフォーティナイナーです。
シンボリルドルフ系確立
シンボリルドルフが確立。日本5%、ST系。
日本競馬史上初の無敗三冠馬にして七冠馬。内国産種牡馬不遇の時代ゆえか活躍馬が少なく、その圧倒的な競争能力に対して収録済みの牡馬は4頭しかいないため、自家生産によるバックアップが必須です。
ルドルフは国内繋養の場合、90年代半ばに種牡馬を引退します。確立渋滞のど真ん中であり、確立プレイでは絶対に間に合わないため延命が必須。クラブに突っ込んで史実通り岡部騎手をあてがえば放置しても三冠は確実なので、特に気にする必要はないです。
史実馬はトウカイテイオー・アイルトンシンボリ・ミスタールドルフ・ツルマルツヨシの4頭。トウカイテイオーがとにかく強い上、延命すればテイオー産駒が間に合うので、わりと手札は多いです。テイオーとの連続確立を狙う場合、ルドルフは無視してテイオーから自家生産する手もあります。
ルドルフから自家生産する場合、子出しは平均的な上に血統は微妙(ウイポ基準)ですが、サブパラが暴力的に高いので重賞級の産駒は結構出てきます。トウルビヨン×ロイヤルチャージャーという世界的ドマイナー血統なので、どんな牝馬にも付けられるのも評価点。どうせならマイバブーとパーソロンも立てておきましょう。母父スピードシンボリを確立すると両親ST系にできますが、どうせ零細なのであまり意味はないです。
後継はトウカイテイオーで決まりでしょう。「奇跡の復活」で知られる無敗二冠馬で、非常に高いスペックに加え固有能力持ち。柔軟性が伸びれば菊花賞も取れます。母父父ノーザンダンサーで配合には制約がつきますが、金因子のぶんルドルフより爆発力が出ますし、スーパーホースのサードステージがいるので父系存続も安泰。ただし配合に一工夫いるのと、サードステージは引退後に出てくるため確立に貢献できない点は注意しましょう。
ストームキャット親系統昇格
ストームキャット系が親系統に昇格。
米国12%での昇格。放っておいてもそのうち昇格する系統ですが、少しでも配合を楽にするため(と、ストームバード親化を目論んでいた際のエディットの再利用)に時期を前倒ししました。
2006年以降に史実馬がいるストームキャット産駒を毎年2頭程度エディット強化して満額種牡馬入りさせています。大体8頭くらいでしょうか。加えてハーラン確立用にメニフィーとハーランズホリデイを種牡馬入り。とにかく史実馬の数が多いので、多少種付け料が低くても十分補えます。
普通にやっていても2007年くらいには高確率で昇格するのですが、ノーザンダンサーからの脱出は早ければ早いほど良いです。それに確立プレイで米国を荒らしすぎると親化してくれない可能性もありますから、面倒でも多少は介入したほうが安心できます。
ストームキャットは日本競馬にもかなり関わっており、母系でのディープインパクトとのニックスが知られています。直仔産駒は日本では走らなかったものの、代を経て適正のある種牡馬が登場し、ドレフォンやヘニーヒューズは既に一線級の活躍馬を出しています。早めに親化して損はないので、保険がてら何頭かエディットしておいてもいいと思います。
フォーティナイナー系確立
フォーティナイナーが確立。米国5%、ST系。
自身も後継種牡馬も日本競馬に高い適性を示した元祖ミスプロ日本支部長。銀札以下の史実馬が非常に多く、エディットすれば米または日本での12%親化が現実的なありがたい馬です。
フォーティナイナーは2007年引退。94年末に日本に輸入されるため、買って日本か米国に置いておきます。史実馬が書ききれないほど多いため、年に数頭ずつ適度にエディットして父のいる地域で走らせればいいです。お勧めは用済みの種牡馬をすぐに引退させられる米国ですが、種牡馬枠の縛りが非常にキツいので、クラブも込みで50頭分の枠をフルに使える日本でも悪くはありません。
産駒の大半はダートの短距離~マイルに出ます。産駒をエディットする際、スピードのみエディットしているとダートの重賞が足りなくなるので、適度に芝◎の馬も作っておいたほうがいいでしょう。直仔だけでなく孫世代も使うと効率よく全体の支配率が上がります。
フォーティナイナーはGI4勝の名馬で、日本輸入後に米国に残してきた産駒がリーディング級の大活躍を見せました。日本でも交流GIを中心に産駒が躍動し、直仔種牡馬エンドスウィープはたった3世代の産駒から芝GI馬を複数出すなど、全体的に日本向きでアベレージの高い系統です。ウイポでも親化によるミスプロ離脱が容易なため非常に優秀。マイル~中距離ダートの快速ST系として、父系でも母系でも長く使えます。
後継はエンドスウィープかディストーティドヒューモアが有力。両方確立して2系統で親化することもでき、産駒を牝系で活用することも考えると本来はこちらの方がいいです。今回は確立枠を節約したいので、親化後は子孫の確立はせず放置します。ちなみにどちらもST系を継がないので、ミスプロ派生のST系を繋いでいきたいなら自家生産しましょう。
ロイヤルサッシュ牝系確立
サッカーボーイやステイゴールドといった癖のある名馬を輩出してきた社台の名門、ロイヤルサッシュの牝系が確立。
例のごとくダイナサッシュの重賞勝ち鞍が消滅するなど牝系システムは挙動がおかしくなっていましたが、流石にもう慣れてきました。要するに史実馬を無視して架空馬だけで確立条件を満たせばいいわけで、自家生産の手間がちょっと増える程度です。
なお、この牝系は繁殖として湧いてくる馬が多いため、史実繁殖馬と生年が同じ架空繁殖馬が現れる不具合(仕様)が頻発します。上の牝系図の二段目にいるファピアノサッシュは1982年生まれで、タマモホットプレイの祖母であるダイナホットと生年が同じ。今後タマモホットプレイが重賞を勝ったとしても、先にファピアノサッシュが登録されているのでダイナホットが牝系図に載らず、システム上ロイヤルサッシュ牝系と見做されないので、繁殖入りしても牝系配合ができません。ちょっと仕様が雑すぎる。
人気のある馬が多く父プリンスリーギフトという始祖の血統も優秀な牝系で、今後も使っていく予定です。代々SP系で染めているので、系統確立の効果がダイレクトに爆発力にダイレクトに反映されるのが良いですね。
ところで昨年イットー牝系が確立した結果、本体を失ったマイリー牝系は現役馬がいなくなり滅亡しました。子系統と違って牝系は滅亡時に専用の画面があるんですね。初めて見た……
2004年
4歳世代がごっそり抜けたために古馬戦線が全体的に歯抜け状態。米国ダートだけ馬が溢れていて、相変わらずダート重賞が足りません。特に中長距離を走れる馬は全地域で不足していて、欧州に送ったスペシャルウィークの産駒が孤軍奮闘しています。
2004年ということで競馬学校20期生がデビュー。川田将雅を筆頭に、丹内祐次・津村明秀・藤岡佑介・吉田隼人と名手が揃っています。ただ川田騎手以外はなぜか査定が非常に低く、一流ジョッキーに育てるにはかなり根気が必要。お手馬がたくさんいる川田騎手はプレイヤーが乗せなくても勝手に育つので、長距離だけ伸ばしたら他の騎手の育成に注力します。
種付けはスペシャルウィーク・エルコンドルパサー・スマートストライク。今年で引退のフォーティナイナーを牝馬目的で付けた他、当たり年のフレンチデピュティを少々。モンズーンの史実牡馬がようやく出てきたので、タイミングを合わせて自家生産をスタートします。
欧州で走らせているのがマキャヴェリアンやスペシャルウィークといった野芝適正の産駒ばかりで、特に中長距離では苦戦続き。このゲームは日本を中心にした査定のせいか米国血統を贔屓する傾向があり、意識して増やさないと欧州血統は減る一方なのですが、野芝適正の系統を欧州型で確立するには芝適正によるデバフを踏み越えねばならず中々面倒です。
以前の記事で紹介したシュンランが無事にデビューした一方、クラブに突っ込んだディープインパクトが一向に走らず。どうしたのかと思いきや、なんと12月デビューになっていました。『10』から成長型は早めになったはずなのですが……ホープフルに出てこないのは有り難いですけどね。
年末処理でブライアンズタイム系を放出。ダンツフレームやトーホウエンペラーといった産駒のいない史実馬を塩漬けにしていたのですが、そろそろ支配率を誤魔化しきれなくなってきました。デインヒルも既に世界2%を越えており、8系統くらい順番待ちしています。
輸入種牡馬は2頭だけで、目ぼしい馬はいません。2004年にもなってバックパサー系のシルバーチャームが輸入されていますが、どういう需要があったんでしょう。引退馬はマキャヴェリアン・デピュティミニスター・ウッドマンで、今まではここにゴーンウエストも入っていましたが、今作では引退年が伸びて確立させやすくなっています。
04年の系統確立はシアトリカルとシーキングザゴールドです。
シアトリカル系確立
シアトリカルが確立。世界2%(欧州型)、無系。
ヌレイエフ後継の中では数少ない、史実馬のみで確立が狙える系統。毎年1~2頭ずつ牡馬がいる上、05年まで確実に現役種牡馬なので、非所有でも十分確立できます。
史実馬からメンドシーノ・ザグレブ・タイキエルドラド・ロイヤルアンセム・ビッグバイキング・メディアパズルを強化し欧州で種牡馬入り。自家生産馬も3頭入れていますが、今年3歳でまだ現役のコスモバルク・コスモサンビーム・シェークスピアがいるので、自家生産馬なしでも足りていました。欧州型で確立したかったので世界2%になっていますが、本体は米国繋養なので、種牡馬を米国に集めれば1~2頭減っても平気そうです。
確立でSP系を失います。ただしST優先継承のため、ヌレイエフかシェシューンがST系で確立していればST系になります。レイルリンクの母父なので、レイルリンクをST系で確立したい場合にはST化を考えましょう。そんな人がいるのかわかりませんが……
シアトリカルは北米芝路線で活躍したヌレイエフ直仔。欧州で勝ちきれず、米国移籍後に覚醒しました。産駒も優秀でしたが遅咲きの芝中距離専用機とあって米国では種牡馬需要を欠き、父系は早々に壊滅。日本ではヒシアマゾンが活躍した他、ザグレブ産駒のコスモバルクとコスモサンビームが著名です。活躍馬が盛大に収録漏れしており、GI3勝のウィンチェスターをはじめゴールデントリートやスタータックなど、GI勝ちの牡馬だけで5頭くらい未収録。全部ウイポにいたら確立はもっと楽だったはず。
ヌレイエフを親化するための確立なので後継は考えていません。ピヴォタルが確立してヌレイエフが親化するまでの間滅亡しなければOK。母系は零細のマッチェムでノーザンダンサー系種牡馬の中では扱いやすい方ですが、下手をすると20年代までノーザンダンサーを抜け出せない上に中距離の遅め芝馬で、デインヒルあたりに枠を取られている感が否めないですね。
フォーティナイナー親系統昇格
フォーティナイナー系が親系統に昇格。
米国12%での昇格。史実馬が非常に多く、エディットすれば楽に支配率を稼げるので、2系統確立も地域12%もあまり無理せず狙えます。
フォーティナイナー系はミスプロ直仔の中ではファピアノやゴーンウエストほど規模が大きくなく、ウッドマンやマキャヴェリアンよりはマシくらいの位置づけ。史実馬の大半が地方馬やダート重賞1勝クラスと小粒ですが、とにかく数が多いので、エディットありなら地域12%は楽勝です。90年代後半に自家生産する馬が少ない暇な時期があったので、数年間集中的に種付けして早めの昇格を目指しました。
フォーティナイナーとエンドスウィープを所有して米国に送り返し、史実馬は毎年2~3頭所有。自家生産馬も合計11頭入れていますが、ストームキャットの親化と時期が被ることによるインフレへの対策なので、本来はもっと少なくていいです。子出しが高いので優秀な馬はたくさん出ますが、ことごとくダートマイラーなので走らせるレースが足りなくなりがち。
ダート路線の評価がまだ高くなかった頃の種牡馬なので、国内のサイアーラインはかなり細っています。一方で母系に入ってエポカドーロやグローリーヴェイズが出ており、こちらの影響力は大きいです。親化によってミスプロを離脱すれば、後に勢力を増すキンカメ持ちと交配できるため格段に自由度が上がります。
金因子持ちでスピ因子4連続のST系で、まだ日本国内では勢力の弱いミスプロと、母父適性が非常に高いため、親化できた場合は積極的に母系に取り込みましょう。母父フォーティナイナーの牝馬は母父父まで落ちたミスプロで4×4母系インブリードを狙うなど、爆発力と低危険度を両立した配合ができるためとても便利です。
シーキングザゴールド系確立
シーキングザゴールドが確立。欧州5%、SP系。
代を経て欧州に根付いたミスプロの有力分岐。史実馬だけでは微妙に数が足りませんが、驚異の子出し10と長い寿命で後継馬は楽に用意できます。
下準備としてシーキングザゴールドの芝適正を◎にエディット。孫であるドバウィのことを考えると欧州型で確立したいものの本体はダート馬なので、こうでもしないと北米で走らせた産駒を毎年欧州に輸送する羽目になりとても非効率です。本来は北米デビューですが、所有して最初から欧州で走らせ適当に種牡馬入り。
史実馬からピーションヴィル・オープニングテーマ・マイネルラヴ・ケープタウン・ドバイミレニアムを所有。ロードアルティマとシーキングザベストは間に合いませんでした。架空馬も2頭種牡馬入り。地域5%なら史実馬だけでも確立できますが、世界2%だともう少し自家生産が必要だったはず。
シーキングザゴールドはダートGIを2勝した快速馬。どちらかといえばフィリーサイアーで、数少ない牡馬の活躍馬だったドバイミレニアムの急死によりラインの存続が危ぶまれたものの、僅か56頭の産駒から英愛リーディングサイアーのドバウィが登場して欧州に根を張りました。日本でもシーキングザパールやマイネルラヴといった快速マル外の父として著名でしたが、現状あまり血は根付いていない印象です。
孫のドバウィがほぼ自然確立するので、先にシーキングザゴールドを確立してドバイミレニアムを所有すれば3世代連続の確立が見えます。ドバウィ産駒まで確立してミスプロを離脱するのが目標ですが、その前に史実期間が終わりそう。ドバイミレニアムを通らないラインを残しておきたいので、マイネルラヴの史実産駒あたりを確保しましょう。
血統的には父ミスプロ母父バックパサーと米国メジャーが詰め込まれた良血馬。因子構成も強力で、スピードと瞬発が大活性します。さらに子出しは最高値の10で、適当に付けているだけで強力なマイラーが作れるでしょう。ただし良血過ぎて容易にインブリードを引き起こすので、種牡馬因子がスカスカな零細血統牝馬のテコ入れなど、強化したいポイントを絞って計画的に使ったほうがいいです。
ミエスク牝系確立
自身も欧州最強クラスのマイラーでありながら繁殖後には強大な牝系を作り上げた名牝、ミエスクの牝系が確立。
ミエスクは1984年生まれ。素の状態でも非常に強いですが、自身がスピード因子持ちで父ヌレイエフなので、エディットして因子を2つ持てるようにすると配合時にパワー大活性を得られます。繁殖入り後はひたすら牝馬を生産し、どんどん重賞を取らせました。
確立後に牝系図を見たところ、3世代連続重賞制覇ができていないのに確立していました。もう3回目くらいじゃないでしょうか。バグなんだとは思いますが、必要な牝系だったので今回はありがたく受け取っておきます。
ミエスクは80年代の欧州マイルにおける最強格。16戦12勝うちGI10勝、着外なしの完璧な成績で繁殖入りすると、初仔のキングマンボと2番仔のイーストオブザムーンがいきなりGI3勝の大活躍。さらに牝系は広がり続け、カラコンティやスタディオブマンが出た他、日本国内でもルガルやリアルスティール、ラヴズオンリーユーが活躍しています。とにかく良血馬が多く、史実牝馬の子出しも高いため、早めに確立しておけば放置しても勝手に勢力を広げてくれるでしょう。
余談: 零細血統保護
箱庭の血統的多様性を保つために、系統確立の次くらいに重要なのが零細血統の保護です。これまで何度か、確立した馬の解説で零細血統保護について触れてきましたが、真面目に解説したことがなかったような気がするので、備忘録がてらに書いておきます。
確立プレイを安定して続けるにあたっては、牧場に優秀な牝馬を揃えることが大事です。ウイポにおいては血脈活性化配合、すなわち親系統の被りのない配合をすることで、各種サブパラが高くなりやすいとされているので、基本的に配合では親系統8本の確保を目指すことになります。
ある親系統に属する馬を支援する時は、別の親系統に属する牝馬と配合し、次世代の馬も被りが出ないようにします。これを続けていくためには多数の親系統が存続し続けている必要がありますが、衰退して滅びる系統も多いため、ただ闇雲に確立するだけでは多様性を維持できません。いくら新しい系統を作っても、メジャー血統の血が多く入った種牡馬から牝馬を作ってしまうと、次世代でインブリードが発生し、サブパラに下方補正が入ります。
そこで、一部の有用な零細血統を選別して後継を残し、そこから牝馬を作っておくことで、インブリードを起こしやすい血統の受け皿にします。ミスプロ・サドラー・ダンジグ・サンデーといった大種牡馬の血が入らないマイナー血統を保存し、牝馬を介してメジャー血統を「薄める」ことで、インブリードを起こさないようにするのです。
血を薄める方法
たとえばこちらの牝馬。サムシングロイヤル系を作る際に活躍してくれた架空牝馬です。能力も子出しも非常に高いですが、父ノーザンダンサー母父ボールドルーラーという絶望的に使いづらい血統です。
流行りの種牡馬を付けようと思ってもインブリードがきつすぎて配合欄が真っ赤に染まってしまいますが、ここで「薄める」という概念が役立ちます。保護しておいた零細血統の種牡馬を種付けすることで、インブリードの原因となるノーザンダンサーとボールドルーラーを「薄め」、血統表の奥に押しやります。
保護しておいたザテトラーク系種牡馬をつけ、ノーザンダンサーは母父になりました。これでも3代前であり、配合時は3*3だと危険度4を食らうので、もう一代かけて「薄め」ます。今度はジェベル系のトウカイテイオーを付けてST系に鞍替えします。
母母父ノーザンダンサー、配合時は4代前です。ボールドルーラーはついに血統表から消えました。ここまでくれば零細牝馬としてほぼ完成しており、父父ノーザンダンサーのグリーンデザートやエルプラドを付けても危険度2で収まります。このように、優秀だがそのまま使うとインブリードが多発する牝馬の血統を「薄め」、使いやすい血統に組み替えるためのパーツとして、零細血統を保護する必要があります。
一例として、このプレイで保護した代表的な零細血統をいくつか紹介しておきます。どの馬も系統確立するつもりはなく、牝馬の父として使うために確保しています。
零細SP系
現代競馬の主流。今作でファラリスという大物が追加されました。現代SP系の柱であるミスプロ・ダンジグ・サンデー・キャットに合わせるので、これらを含まないように繋ぎたいです。ただ、頑張って保護せずともゼダーンとダマスカスで十分という気もします。
①ヘロド系ザテトラーク。今作の目玉であるSP種牡馬、トキノミノルから繋いだ系譜。70年代のうちに史実馬が一頭もいなくなるため零細化が確定しており、絶対に閉塞を起こさない点がメリットです。
②ファラリス系ファラリス。セクレタリアト世代の準二冠馬シャムの系譜。ネアルコを通さない純系ファラリスは早々に壊滅し、同親系のファロスも80年代には終焉を迎えるため、90年代以降は使い放題です。
③ベンドア系ザボス。宝塚記念馬ナオキの子孫。こちらも80年代には消滅する上、日本以外に後継が存在しないため早い段階から使っていけます。ボワルセル持ちで全身野芝構成なので米国で使う予定です。
零細ST系
サドラーズウェルズとミルリーフがST系を取り戻したため復権の兆候を見せている系統。サドラー・デインヒル・ガリレオが主力でロベルト・フォーティナイナーは一段落ちます。80年代までのST系は大体零細になるのでスタミナ因子の連続する血統を適当に選べばいいです。
①オリオール系ヴェイグリーノーブル。エンペリーのラストクロップからぎりぎりで確保した後継。本当はタイテエムから取る予定でしたが牡馬の出来が悪すぎて無理でした。
②ボワルセル系ギャラントマン。シュンラン作成計画で生産した馬。ゼロ年代には欠片も残ってない古代の遺物なので使い放題ですが、種牡馬因子が全然ないので母系からの補填が必須です。
③セントサイモン系ルファビュルー。分割でフロリゼルとワイルドリスクだけになったセントサイモン直系の唯一の生き残り。スタミナ因子持ちのダートマイラーという希少性が売りです。
こんな感じで2~3系統ずつ、時代に逆行した零細血統を確保しておきます。確立プレイの場合、確立の副産物としてメジャー血統の牝馬が大量に手に入るので、それらに種付けしてどんどん世代交代させ、ミスプロやサドラーを血統表の外に追い出すことで、インブリードを気にせず快適に配合できるようになります。血の閉塞で悩んでいる方はお試しあれ。
長くなってしまったので今回はここまでです。次回は06年。